リード管理とは・9つの方法と13の手順・営業へ渡す基準とエクセルで始めるコツ
リード管理の意味から、失敗の原因や外部に任せる目安まで解説します。
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・リード管理の9つの方法と13の手順(獲得・育成・選別)
・営業へ渡す5つの基準と段階の定義(MQL・SQL・決裁者)
・エクセルで始めるコツと役立つツール(入力ルール・MA・CRM)
現場の営業担当者だけでなく、営業責任者必見の内容です。
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リード管理とは?押さえたい3つの基本
基本①:リードとは見込み客のこと
名刺や問い合わせの相手は、すべてリードに入りますか?
接点があれば、基本的にはリードに入ります。
リードとは、まだ契約していないものの、自社に接点や関心を持った相手のことで、見込み客とほぼ同じ意味です。
カタカナの呼び名に戸惑う人も多いものの、リードが生まれる場面から押さえると理解しやすくなります。
・問い合わせ:自社サイトの窓口から連絡してきた相手
・資料請求:サービスの資料をダウンロードした相手
・展示会:ブースで名刺を交換した相手
・セミナー:自社の説明会や勉強会に申し込んだ相手
・電話:こちらからの電話で話を聞いてくれた相手
展示会の名刺には立ち寄っただけの人も混ざるため、集めた数がそのまま売上になるわけではありません。
そこで、相手の関心に合わせて動くには、集める・育てる・選別するという3段の流れを知っておく必要があります。
基本②:獲得・育成・選別の流れを知る
リード管理は、見込み客を集め、育て、選別して営業へ渡すまでを1本の流れとして扱う仕事です。
この流れを主に担うのはマーケティング(以下マーケ)で、選別の後は営業が引き継ぎます。
3段のどれか1つが欠けると、見込み客はその場で止まってしまいます。
たとえば展示会で集めた名刺を育てずに営業へ渡しても、相手はまだ検討前の段階です。
営業は話が進まない相手ばかりだと感じ、「質が低い」と受け取ります。
反対に育てるだけで選別しなければ、買う準備が整った相手にも連絡が届かないままです。
成果が出るのは、3段がそろったときです。
流れの中で止まっている段を探せば、商談が生まれない原因に早くたどり着けます。
3段の外側には、商談中の案件や契約後の顧客を扱う管理もあり、その境目を知ると役割の線引きがしやすくなります。
基本③:顧客管理や商談管理との違い
リード管理と顧客管理、商談管理の違いは、相手が契約のどの時期にいるかという点です。
名前が似ているため、現場では混同されがちです。
区分を持たずに1つの台帳で済ませると、検討前の相手と契約中の顧客が同じ一覧に並びます。
その結果、契約者向けの案内が見込み客に届くといった行き違いが起きかねません。
時期ごとの担当と仕組みを並べたのが、次の表です。
|
管理の種類 |
対象 |
主な担当 |
よく使う仕組み |
|
リード管理 |
契約前の見込み客 |
マーケ |
MA(見込み客への情報提供を自動で行う仕組み) |
|
商談管理 |
商談が始まった案件 |
営業 |
SFA(商談の進み具合や次の予定を記録する営業支援システム) |
|
顧客管理 |
契約後の顧客 |
営業・サポート担当 |
CRM(契約後の顧客とのやり取りをまとめる顧客関係管理の仕組み) |
管理する相手の時期で担当と仕組みを分けると、引き継ぎの抜けが見えやすくなります。
境目があいまいなままでは誰も連絡しない見込み客が生まれやすく、その放置を防ぐ手立てを知っておくことが欠かせません。
リード管理が必要な3つの理由
理由①:集めた見込み客の放置を防ぐ
管理の仕組みがなければ、集めた見込み客は埋もれるだけです。
展示会や問い合わせの対応に追われるうちに、せっかくの接点も熱を失います。
「集めた名刺を無駄にした」と言われないか、不安に感じる担当者も少なくありません。
放置は担当者の怠慢というより、誰がいつ動くかが決まっていないことから起き、よく見る場面は次のとおりです。
・展示会の名刺が、担当者の机や引き出しに残ったままになる
・問い合わせへの返信が、ほかの仕事に押されて後回しになる
・資料請求の相手に、お礼のメールだけ送って次の連絡が途絶える
・担当者の異動で、進めていた相手の引き継ぎが漏れる
放置した相手が再び動き出したとき、先に連絡した他社と話が進めば、集めた手間はそのまま失われます。
放置を防げても、相手が検討を再開した時に声をかけられなければ、商談にはつながりません。
理由②:購入時期を逃さずに連絡できる
相手が買いたくなる時期は、売り手が選べますか?
残念ながら、売り手が選ぶことはできません。
検討を始めるきっかけは、予算を組み直す時期や担当者の交代といった、相手の社内事情です。
反応がない相手を見込みなしと判断したくなる場面は、どの現場にも見られます。
しかし、いま反応がないのは、この先も興味がないという意味ではなく、検討の時期がまだ来ていないだけです。
管理していれば、資料の再ダウンロードや問い合わせといった小さな動きから、検討の再開に気づけます。
反対に記録がなければ、その動きを過去の接点と照らし合わせられず、相手は初対面と変わらない扱いです。
時期は選べなくても、気づく準備はできます。
相手が動いた日に声をかけられるかどうかが、一度集めた見込み客から商談を生めるかの分岐点です。
ただし、合図を拾うのがマーケで、電話をかけるのが営業なら、情報が営業に渡って初めて連絡できます。
理由③:マーケと営業で情報を共有できる
リード管理の記録を共有すれば、マーケと営業は同じ相手を同じ情報で見られます。
「渡したリードが悪い」「営業が動かない」という言い合いは、マーケと営業の間で起こりがちです。
その多くは、相手について知っている情報が部門ごとに食い違うことから生まれます。
営業が相手について知りたがる情報は、3つに分けられます。
・接点の経緯:どの経路で、いつ、何をきっかけに知ったか
・関心の中身:どの資料を読み、どの課題に反応したか
・過去のやり取り:誰が何を話し、どこで止まったか
この3つが営業に届けば、初回の電話で同じ質問を繰り返さずに済み、言い合いも仕組みを直す話し合いに変わります。
こうした共有を進めるには、相手がいまどの段階にいるのかを、両部門が共通の言葉で呼べることが前提です。
リード管理で使う5つの段階の定義
段階①:接点を持っただけの段階
最初の段階は、名刺交換やフォームへの入力などで、自社と一度だけ接点を持った状態です。
数を集めた直後ほど、すぐ成果につなげようと気がはやります。
しかしこの時点で商談を持ちかけると、相手は売り込まれたと受け取り、自社から距離を置いてしまいます。
この段階で見るべき点は、相手の状態、自社がやること、次へ進む合図の3つです。
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見る点 |
この段階の中身 |
|
相手の状態 |
自社を知ったばかりで、困りごとはまだ話していない |
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自社がやること |
接点の経路と日付を記録し、連絡の回数を抑えて役立つ情報を送る |
|
次へ進む合図 |
資料を開く、メールのリンクを押すなど、自分から動き始める |
この段階で嫌われずに残れた相手だけが、あとで検討を始めたときに自社を思い出してくれます。
合図が出て相手が自ら調べ始めたら、見込み客は情報を集めている段階に入ります。
段階②:情報を集めている段階
課題に気づいた相手が、解決の手段を自分で比べ始めるのが2つ目の段階です。
まだ営業と話す気はなく、売り手との接触を避けながら情報を集める時期です。
相手が資料を読んでいるのに問い合わせが来ないと、担当者はもどかしさを覚えます。
ここで役立つのは売り込みの電話より、比べる材料になる事例や、よくある疑問への答えです。
この段階の相手は、次のような動きで見分けられます。
・料金や導入事例のページを何度も見る
・比較の資料や導入の手引きをダウンロードする
・自社のメールマガジンを開き、本文のリンクを押す
・セミナーの録画を最後まで見る
動きが重なった相手ほど比較が進んでおり、比べる材料を自社から受け取っていれば候補に残りやすくなります。
こうした相手のうち、マーケが営業に渡せると見た見込み客を扱うのが次の段階です。
段階③:マーケが有望と判断した段階
営業に渡す候補だとマーケが判断した見込み客は、3つ目の段階にいます。
この状態の見込み客を、MQL(マーケが有望と判断した見込み客)と呼びます。
何をもって有望とするかは会社ごとに違い、線引きに悩むのは自然なことです。
属性だけでは時期が読めず、行動だけでは自社に合うか見極められないため、判断の材料は2種類を重ねて見ます。
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判断の材料 |
見る中身 |
読み取れること |
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属性 |
業種、会社の規模、部署、役職 |
自社が支援しやすい相手か |
|
行動 |
資料の閲覧、セミナーへの参加、問い合わせ |
検討がどこまで進んだか |
属性と行動の片方だけで選ぶと、営業が電話しても話が進まず、MQLという呼び名だけが残ります。
営業がその相手を引き受け、連絡すると決めた時点が、担当の移る節目です。
段階④:営業が対応を始めた段階
4つ目の段階では、見込み客への対応をマーケから営業が引き継ぎます。
この状態の見込み客は、SQL(営業が対応すると決めた見込み客)と呼ばれます。
担当が移った直後に起きやすいのが、どこまで話が進んだのかがマーケから見えなくなる問題です。
営業にとっても、報告のための入力は後回しにしたい作業です。
それでも、次の記録だけは残しておきます。
・初回連絡日:いつ最初に連絡したか
・次の予定:次に会う日や送る資料
・見込み:商談に進みそうか、止まりそうか
記録が残るおかげで、マーケは渡した相手の行方を追え、商談に進みやすい経路も見分けられます。
もっとも、対応を始めた相手がすべて契約に至るわけではなく、止まった相手の扱いも決めておかなければなりません。
段階⑤:失注や休眠から戻した段階
最後の段階は、一度は商談が止まった相手を、もう一度見込み客として扱い直す状態です。
失注(契約に至らなかったこと)や休眠(連絡が長く途絶えたこと)の相手を、一覧から外したままの会社もあります。
しかし、断られた理由が時期や予算であれば、自社への評価そのものが低いわけではありません。
相手ごとの戻す合図と、戻した後に置く段階は次のとおりです。
|
戻ってくる相手の例 |
戻す合図 |
戻した後に置く段階 |
|
時期や予算が合わず失注した相手 |
新しい年度の予算を組む時期が近づく |
情報を集めている段階 |
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他社に決めて失注した相手 |
他社との契約の更新時期が近づく |
接点を持っただけの段階 |
|
返信が止まって休眠した相手 |
資料の閲覧やメールの開封が再び始まる |
情報を集めている段階 |
|
今は困っていないと言われ休眠した相手 |
担当者の交代や組織の変更を知らせる連絡が来る |
接点を持っただけの段階 |
過去のやり取りが残る相手は、前回止まった理由から話を再開できるため、新しく集める相手より話が早く進みます。
5つの段階を実際に回す第一歩は、見込み客をどの経路で集め、何を記録するかを決めることです。
リード管理の9つの方法
<集める>
方法①:獲得経路ごとに情報を記録する
見込み客の情報は、接点ができた経路と一緒に残して初めて、後の判断に使える材料になります。
名前と連絡先だけの一覧では、相手が何に関心を持って自社に近づいたのかが見えないままです。
なお、フォームなどで本人に直接書いてもらう場合は、利用目的をあらかじめ本人に示す必要があります。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
入力の手間が増えると、現場の負担が気になるのも当然です。
負担を抑えるなら、最初の接点で残す項目は次の4つで十分です。
・経路:展示会、問い合わせ、資料請求など、どこで接点ができたか
・日付:いつ接点ができたか
・きっかけ:どの広告や記事、紹介から自社を知ったか
・関心の内容:どの資料を選び、どんな困りごとを書いたか
この項目が並んでいるだけで、担当者が替わっても、相手と最初に何を話すべきかがすぐに見えます。
ただし、経路ごとに記録を足すうちに、同じ人が別々の行として一覧に並ぶことがあります。
方法②:重複した見込み客をまとめる
同じ相手が一覧に2回載っていると困るのは、連絡が重なり、関心の記録が2か所に割れる点です。
たとえば展示会で名刺を交換した人が、翌月に問い合わせてくると、別の人として2件の記録が残ります。
営業から「同じ話を2回聞かれた」と言われ、初めて重複に気づくのはよくある話です。
個人情報保護法でも、個人データを正確で最新の内容に保つよう努めることが求められています。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
重複は入力の丁寧さだけでは防げず、起き方ごとにまとめ方を決めておくのが現実的です。
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重複の起き方 |
まとめ方の例 |
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展示会と問い合わせで別々に登録された |
メールアドレスが同じ行を1件にまとめ、両方の経路を残す |
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会社名の書き方が違う(株式会社の有無、略称) |
会社名の書き方を1つに決め、登録のときにそろえる |
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担当者の異動で、同じ会社に別の窓口ができた |
会社単位で一覧を束ね、人ごとの記録は分けたまま残す |
|
名刺の読み取りと手入力で2回登録された |
登録する前に、名前とメールアドレスで既存の行を探す |
まとめる際に経路を消さずに残せば、どの接点が問い合わせにつながったかという流れも読み取れます。
一覧の重なりを整えた後は、社内に眠っている過去の接点も同じ一覧に加える好機です。
方法③:過去の接点も一覧に加える
リード管理の一覧は、これから集める相手だけで作るものではありません。
社内には、過去に接点を持ったまま、どこにも記録されていない相手が残っています。
新しい相手を集めるほうが先だと考えがちですが、過去の相手は自社を知っている分、連絡を受け取ってもらいやすい相手です。
一覧に加えたい接点の出どころは、主に4つあります。
・過去の名刺:営業担当者が個別に持っている名刺
・昔の問い合わせ:返信したまま、その後の記録がない問い合わせ
・失注した商談:契約に至らず、商談管理から外れた相手
・過去のセミナー参加者:申し込みの記録だけが残っている相手
載せる際に最後の接点の日付と内容を添え、その後の反応で書き換えれば、声をかけ直す相手の順番もつけやすくなります。
一覧がそろったら、相手の関心の高さに合わせて、送る情報を選び分ける番です。
<育てる>
方法④:関心度に応じて情報を送る
見込み客へ送る情報は、相手の関心がどこまで進んでいるかで変えて情報を送ります。
関心の低い相手に料金表を送っても読まれず、比較の進んだ相手に入門記事を送れば物足りなさを与えます。
全員に同じメールを送るほうが楽なのは確かです。
また、広告や宣伝のメールを送れるのは、原則として事前に同意を得た相手だけです。
(参考:特定電子メール法|総務省)
同意を得た相手に届ける中身は、関心の高さごとに次のように変えます。
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関心度 |
送る情報の例 |
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低い(接点を持っただけ) |
業界の動向や、課題に気づくきっかけになる記事 |
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中くらい(情報を集めている) |
導入事例、よくある疑問への答え、比較の資料 |
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高い(候補を比べている) |
料金の目安、導入までの流れ、個別相談の案内 |
相手の段階に合った情報が届けば、売り込まれている感覚を持たれずに関係を続けられます。
ただ、文章で届けられる情報には限りがあり、相手の疑問にその場で答える役目はセミナーのほうが得意です。
方法⑤:セミナーで検討を後押しする
セミナーは、見込み客を集める場としてより、検討の途中にいる相手の背中を押す場として使うと力を発揮します。
メールや資料は一方通行で、読んだ相手が抱いた疑問は置き去りのままです。
セミナーであれば、同じ課題を持つ参加者の質問と答えを聞き、自分の状況に置き換えて考えられます。
集客の数が気になり、誰でも参加できる入門の内容に寄せたくなるのは自然な流れです。
ただ、育てる目的で開くなら、テーマは導入後の運用や、つまずきやすい場面の対処に絞るほうが合います。
たとえば「導入前に決めておくこと」をテーマにすれば、比較を進めている相手ほど参加する理由が生まれます。
セミナーは、相手が自分で答えにたどり着く時間を作る場です。
参加した相手は自社の考え方を理解したうえで次の連絡を受けるため、商談での説明も短く済みます。
もっとも、セミナーに来ない相手の関心の変化は、日々の行動から読み取るしかありません。
方法⑥:行動履歴で関心の変化をつかむ
相手の関心が高まった瞬間は、どこに表れますか?
手がかりになるのは、自社サイトやメールでの小さな行動です。
相手は関心が高まっても、すぐに問い合わせてくれるとは限りません。
連絡が来るまで待つしかないと思いがちですが、行動の記録を見れば変化の兆しは先に拾えます。
たとえば、次のような行動は関心の変化を示す合図です。
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行動の例 |
読み取れる関心の変化 |
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料金のページを繰り返し見る |
費用を社内で説明する準備を始めている |
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資料をもう一度ダウンロードする |
止まっていた検討が動き出した |
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導入事例を自社に近い業種で絞って見る |
自社での使われ方を具体的に思い描いている |
|
メールの案内から相談の予約ページを開く |
話を聞く時期を探している |
1つの行動だけで判断せず、短い間に行動が重なったかを見ると、関心の高まりを読み違えにくくなります。
関心の変化が見えてきたら、多くの相手の中で誰から先に連絡するかという順番の問題が残ります。
<選別する>
方法⑦:点数の高い順に連絡する
連絡の順番を決める物差しは、担当者の勘ではなく、見込み客に付けた点数です。
点数を付けていても、実際には話しやすい相手や、名前を覚えている相手から先に連絡してしまいます。
忙しいときほど、目の前の相手を優先したくなるのは無理もありません。
順番をぶれさせない鍵は、担当者どうしで先にそろえる決まりごとです。
・基本の順番:点数の高い相手から連絡する
・同じ点数のとき:最後の行動が新しい相手を先にする
・新しい行動があったとき:その日のうちに点数を見直し、順番を入れ替える
・連絡した後:結果を記録し、同じ相手への連絡が重ならないようにする
決まりごとが先にあれば、担当者が替わっても同じ順番で動け、連絡の漏れや重なりを防げます。
ただし点数は画面上の行動から見た推測なので、本当に検討が進んでいるかは相手の声で確かめたいところです。
方法⑧:電話で温度感を確かめる
点数が高い相手には電話をかけ、相手の口から検討の温度感を聞き取ります。
画面上の行動は関心の強さを示しても、社内で話がどこまで進んでいるかまでは教えてくれません。
いきなり電話をかければ、売り込みと受け取られないかと身構えてしまうのが普通です。
そこで、資料のお礼や使い方の案内を入り口にして、確かめたいことを会話の流れの中で自然に聞き出します。
確かめたい4点と、それぞれの聞き方の例が下の表です。
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確かめたいこと |
聞き方の例 |
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資料で気になった点 |
資料の中で、特に気になったところはどこでしたか |
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社内での話題 |
このお困りごとは、社内でも話題に上がっていますか |
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次に知りたいこと |
次に知っておきたいのは、どんな点ですか |
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ほかの候補 |
ほかにも比べているサービスはありますか |
聞いた答えと点数を突き合わせれば、営業へ渡すかどうかを行動と会話の両面から判断できます。
話を聞くべき相手は新しい見込み客に限らず、一度は失注した相手も同じです。
方法⑨:失注した相手を再び育成に戻す
失注した相手は、一覧から外すのではなく、断られた理由に合わせて育てる流れに戻します。
断られた相手に再び連絡するのは、誰でも気が引ける場面です。
しかし、相手の状況が変われば、同じ提案でも受け止め方は変わります。
失注の理由を記録に残しておけば、相手の事情に合った戻し方を選べ、同じ断られ方を繰り返さずに済みます。
戻し方の分かれ目は、相手が断ったときの理由です。
・時期が合わなかった:相手が挙げた時期の少し前から、事例や新しい情報の案内を再開する
・予算が取れなかった:予算を組む時期に合わせて、費用の考え方や小さく始める方法を送る
・他社に決めた:導入後につまずきやすい点の情報を送り、契約の見直し時期を待つ
失注やアポイントを断られた相手を掘り起こす流れが決まれば、新しく集め続けなくても商談の候補を補えます。失注の理由も明確に記録しておくことで、このように再び育成に戻すチャンスも訪れます。
こうした方法を組み合わせて回すには、まず何のためにリード管理を行うのかを決める必要があります。
リード管理の13の手順
<決める>
手順①:リード管理の目的を決める
最初に決めるのは、リード管理で何を良くしたいのかという目的です。
目的が決まらないまま始めると、記録する項目も、営業へ渡す基準も、担当者ごとの考えでばらばらになります。
早く仕組みを動かしたいときほど、目的の話し合いは後回しにされがちです。
ここを飛ばすと、かえって遠回りです。
たとえば「商談の数を増やす」が目的なら、見込み客の関心の高さを測る項目を厚くします。
一方で「放置をなくす」が目的なら、誰がいつ連絡したかを残す項目が中心です。
同じリード管理でも、目的によって集める情報も、見るべき数字も変わります。
項目を足すか迷ったときも、目的に役立つかどうかが判断の物差しです。
目的が言葉になっていれば、仕組みの良し悪しをマーケと営業が同じ基準で話し合えます。
目的の次に言葉にしたいのは、その目的に合う相手がどんな会社かという点です。
手順②:理想の顧客像を言葉にする
理想の顧客像は、自社が最も成果を出しやすい相手の姿を、誰が読んでも同じ絵が浮かぶ言葉に置き換えて作ります。
頭の中にある「良いお客さん」の像は、担当者ごとに少しずつ違います。
経験を積んだ担当者にとっては、言葉にするより勘に任せるほうが早いのも事実です。
書き出すときは、会社の外から見える特徴と、中の事情に分けて考えます。
・業種:成果が出やすかった業界や、扱う商品の種類
・規模:社員の数や拠点の数など、会社の大きさ
・抱えがちな課題:自社に相談が来るきっかけになりやすい困りごと
・決裁の形:誰が導入を決め、誰が使うのか
過去に契約した会社のうち成果が出た相手を思い浮かべて書くと、机の上の理想ではなく、実際に売れる相手の姿になります。
狙う相手が見えたら、続けて決めたいのが、その相手が買うまでにたどる段階の分け方です。
手順③:購入までの段階を定義する
段階の定義は、マーケと営業が一緒に決めてこそ、両部門で使える共通の言葉になります。
マーケだけで決めると、営業は「有望」と呼ばれた相手の中身を信じられず、定義が使われないまま終わります。
とはいえ、商談で忙しい営業を会議に呼ぶのは、頼む側にも遠慮のいる相談です。
話し合いの席では、段階の数から動かす担当までを順に決めます。
|
決めること |
決め方の例 |
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段階の数 |
多すぎると使われないため、両部門が見分けられる数に絞る |
|
段階の名前 |
「情報を集めている」など、相手の状態が浮かぶ言葉で呼ぶ |
|
進む条件 |
資料の閲覧や電話での会話など、誰が見ても判断が同じになる出来事で決める |
|
動かす担当 |
次の段階へ進めたと記録する人を、段階ごとに1人に決める |
条件を出来事で決めておくと、担当者の気分で段階が上下せず、段階ごとの人数を比べても意味のある数字になります。
中でも両部門の意見が最も分かれやすいのが、営業へ渡す境目をどこに置くかという点です。
手順④:営業へ渡す条件を合意する
営業に「質が低い」と言われる原因は、どこにありますか?
多くの場合、見込み客の質そのものより、渡す条件を両部門で決めていないことが原因です。
マーケが有望と見て渡した相手を、営業が見込みなしと受け取る食い違いは、条件がなければ繰り返されます。
営業から責められると、渡す数を減らして身を守りたくなります。
条件の合意は、たたき台から文書にするまでの4段で進めるのが確実です。
①たたき台を作る:マーケが、これまで商談に進んだ相手に共通する条件を書き出す
②営業責任者と話す:たたき台をもとに、マーケ責任者と営業責任者が同じ場で条件を話し合う
③試しに回す:決めた条件で一定の期間だけ渡し、商談に進んだかを両部門で確かめる
④文書に残す:合意した条件と見直す時期を1枚にまとめ、両部門で共有する
試しに回す手順を挟むと、条件の良し悪しを意見ではなく結果で話し合えるため、責め合いが起きにくくなります。
合意した条件で正しく見分けるには、見込み客ごとの記録の項目と書き方がそろっていなければなりません。
<整える>
手順⑤:項目と入力ルールをそろえる
入力のルールが目指すのは、誰が入力しても同じ意味で読める一覧です。
担当者ごとに書き方が違うと、同じ経路が別の言葉で並んだり、日付で並べ替えられなかったりします。
細かく決めすぎると、面倒だと現場から反発されそうで不安になります。
ルールは、項目ごとに1つずつ決めるだけで十分です。
|
項目 |
入力ルールの例 |
|
日付 |
年・月・日の並びと区切り方を1つに決める |
|
関心の内容 |
選択肢から選ぶ欄と、自由に書く欄を分ける |
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経路 |
展示会、問い合わせなど、選択肢から選ぶ形にする |
|
段階 |
決めた段階の名前だけを使い、自由に書かせない |
|
担当者 |
名字だけなど、書き方を1つに決める |
書き方を選ぶだけの欄が増えるほど入力の手間は減り、現場の反発もかえって小さくなります。項目ごとにブレが少なくなる分、集計もしやすくなります。
書き方が固まった後に残るのは、それを載せる管理ツールの選定です。
手順⑥:管理ツールを選んで準備する
管理ツールは、機能の多さではなく、自社の入力ルールを無理なく載せられるかで選びます。
選ぶ前に使い方を決めていないと、高いツールを入れても、一部の人しか開かない画面が残ります。
資料や説明会で多くの機能を見ると、どれも必要に思えてくるのが人の常です。
ただ、順番が逆です。
比べ始める前に、社内で使い方の輪郭を固めておきます。
・誰が使うか:入力する人と、見るだけの人を分けて書き出す
・何を記録するか:決めた項目のうち、必ず入れるものを決める
・今の台帳の移し方:いまある一覧のどの列を、どこへ移すかを決める
先に3点を決めた会社は、見積もりを比べるときも、自社に要らない機能にお金を払わずに済みます。
ツールに点数を付ける機能があっても、何に点を付けるかという基準を決めるのは自社の役目です。
手順⑦:点数付けの基準を決める
点数を付ける観点は、相手が自社に合うかを示す属性と、関心の高さを示す行動の2種類です。
1つの点数にまとめてしまうと、自社に合わない会社でも資料を何度も開けば、上位に並んでしまいます。
最初から正しい配点を決めようとして、話し合いが止まるのはよくある失敗です。
観点ごとの考え方は、表のように分けて整理します。
|
加点する観点 |
考え方の例 |
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業種・規模(属性) |
理想の顧客像に近いほど高くする |
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役職(属性) |
導入を決める立場に近いほど高くする |
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資料請求(行動) |
比較の段階で選ばれる資料ほど高くする |
|
ページの閲覧(行動) |
料金や導入事例など、検討の後半で見るページほど高くする |
観点を分けたことで、営業へ渡す理由を、会社の合い方と関心の高さの2つで説明できます。
配点が決まっても、情報が入力されなければ点は動かないため、誰がいつ入力するかも決めておきます。
手順⑧:入力の担当と期限を決める
入力は、見込み客と最初に話した人が、決めた期限までに行う形にすると漏れが減ります。
「手の空いた人が入れる」という決め方では、忙しい時期ほど誰も入力しないまま日が過ぎます。
営業にとって、入力は次の商談の時間を削る手間です。
担当と期限は、見込み客と出会う場面ごとに分けて決めます。
・展示会の後:名刺を受け取った担当者が、会期が終わった翌日までに入力する
・問い合わせの受付:最初に返信した担当者が、その日のうちに入力する
・商談の後:商談した営業が、結果と次の約束をその日のうちに入力する
期限が言葉になっているため、入力の遅れた記録は誰が見ても見つけられます。
入力が期限どおりに進めば、営業へ渡す情報の形を決める準備も整います。
<回す>
手順⑨:営業へ渡す情報の形をそろえる
営業が知りたいのは、誰が渡しても同じ項目が同じ細かさで並んだ情報です。
渡す人によって中身が違うと、営業は相手ごとに記録を読み直し、足りない情報を聞き直す手間を負います。
急ぎの相手ほど、名前と連絡先だけ伝えてすぐ営業に回す誘惑にかられます。
渡すときにそろえたいのは、相手との経緯から次の約束までの中身です。
|
渡す項目 |
書く内容の例 |
|
接点の経緯 |
展示会で名刺を交換し、その後に料金の資料を請求した |
|
関心の中身 |
入力の手間を減らしたいと問い合わせに書いていた |
|
温度感 |
電話で、来期の予算に入れたいと話していた |
|
次の約束 |
営業から詳しい説明の電話をすると伝えてある |
温度感まで言葉で添えておくと、営業は最初の電話で何から話すかを決めてから連絡できます。
形をそろえて渡した後に必要なのが、営業での対応を追いかける仕組みです。
手順⑩:渡した相手の対応を追いかける
営業が連絡したかどうかは、決めた期限で確かめる流れにしておきます。
渡した時点でマーケの仕事が終わる形では、営業が手を付けないまま時間がたっても、誰も気づけません。
営業に催促するようで、確認の連絡を入れるのは心苦しい場面です。
追いかける流れの組み立ては、期限を決めるところから始まります。
①期限を決める:渡してから最初に連絡するまでの期限を、営業と決めておく
②状況を記録する:営業が連絡した日と結果を、共通の一覧に書き込む
③期限切れを確かめる:決めた曜日に、期限を過ぎた相手がいないかをマーケが見る
④戻す:営業が追えない相手は、マーケの育てる流れに戻す
確かめる役を人ではなく手順に任せる分、催促の気まずさを感じずに、渡した相手の行方を追い続けられます。
追いかける中で集まった商談の結果は、マーケにとっても次の見込み客を選ぶ材料です。
手順⑪:商談の結果をマーケに返す
受注でも失注でも、理由まで添えた結果が戻ってくれば、マーケは次に集める相手を選び直せます。
結果が営業の中だけにとどまると、マーケはどの経路の相手が契約に至ったのかを知らないまま、同じ集め方を続けます。
失注の理由を書き残すのは、営業にとって気の重い作業です。
結果ごとに返す情報と、マーケでの使い道を表にまとめます。
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商談の結果 |
返す情報 |
マーケでの使い道 |
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受注 |
決め手になった点と、最初の接点 |
同じ経路と同じ関心を持つ相手を優先して集める |
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失注 |
断られた理由と、比べられた相手 |
理由に合わせて育て直す流れに戻す |
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保留 |
止まった理由と、再開の見込み時期 |
時期が近づいたら情報を送り直す |
返した結果が次に渡す相手の質を上げると分かれば、営業にとっても記録は自分のための作業に変わります。
こうして返ってくる結果を定期的に見る場が、週ごとの確認です。
<見直す>
手順⑫:週ごとに数字を確かめる
毎週決まった曜日に、マーケと営業が同じ場で数字を見る時間を取ると、小さなずれを早いうちに直せます。
数字を見る場がないと、問題に気づけるのは月末の報告のときです。
会議が増えることに抵抗を感じる担当者がいるのも、無理のない話です。
だからこそ、時間は短く区切ります。
終わりの時刻を守れるよう、進め方は毎回変えずに回します。
①参加者をそろえる:マーケと営業の責任者に加え、渡す役と受ける役の担当者が出る
②先週の宿題を確かめる:前回決めたことが実行されたかを最初に見る
③数字を順に見る:毎回同じ順番で数字を見て、先週との違いを探す
④次の一手を決める:直すことを1つに絞り、担当と期限を決めて終える
毎回同じ進め方で回すので話が脱線しにくく、短い時間でも中身のある確認の場を保てます。
ずれの原因まで分かれば、直す先は渡す基準か、送る情報かに絞れます。
手順⑬:基準と連絡内容を改善する
最後の手順は、返ってきた商談の結果を材料に、渡す基準と送る情報を直し続けることです。
相手の事情も市場の様子も変わるため、始めた頃に合っていた基準が今も合うとは限りません。
苦労して営業と合意した基準を、また変えるのは気が重いのも正直なところです。
たとえば、渡した相手が商談に進まない状態が続くなら、渡す基準を少し厳しくします。
反対に、失注の理由に「時期が早かった」が多いなら、送る情報を比較の段階向けに変え、渡す時期を遅らせます。
一度に直すのを1か所に絞るのは、何が効いたのかを次の確認で見分けるためです。
少しずつ直し続けるほど、マーケが渡す相手と営業が求める相手の食い違いは小さくなります。
直す土台になる渡す基準に、具体的に何を入れるかが残る論点です。
リード管理で決めたい営業へ渡す5つの基準
基準①:決裁者と接点があるか
最初の基準は、導入を決める立場の人、つまり決裁者と、すでに話せる関係があるかどうかです。
担当者がどれほど乗り気でも、決める人に話が届かなければ、商談は途中で止まります。
担当者の熱意に触れると、そのまま渡したくなるのが人情です。
ただ、担当者自身も社内の誰が決めるのかを知らない場合があり、確かめ方をそろえておくと迷いません。
会話の中で確かめるときは、次のような質問を使います。
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確かめる質問の例 |
満たしたと見なす目安 |
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導入を決めるときは、どなたの承認が要りますか |
承認する人の役職と名前が分かった |
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その方は、今回のお困りごとをご存じですか |
決める人が課題を知っていると確かめられた |
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次の打ち合わせに、その方も同席できますか |
決める人の同席か、話を通す約束が取れた |
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以前に似た仕組みを入れたときは、どなたが決めましたか |
社内での決まり方の前例がつかめた |
決める人の名前まで分かった時点で、営業は初回の打ち合わせから、誰に向けて話すかを定めて準備できます。
決める人が見えた相手なら、次の関門は課題がどこまで具体的に話されたかです。
基準②:課題が具体的に話されたか
課題の中身は、相手が困りごとを自分の言葉で、場面が浮かぶほど話したかどうかで見極めることです。
「効率を上げたい」のような言葉だけでは、自社で解決できる課題なのかを営業が判断できません。
相手が話してくれた時点で、関心は十分だと受け取りたくなるところです。
しかし、課題をぼんやりしたまま渡すと、営業は同じ質問を相手にもう一度することになります。
具体的と見なせるのは、たとえば次のような話が出たときです。
・困っている場面:月末の集計で残業が続くなど、情景が浮かぶ話
・いつから:担当者が辞めてからなど、困り始めたきっかけ
・誰が困っているか:現場の担当者か、管理する立場の人か
・今の対処:手作業や別の仕組みで、どうしのいでいるか
場面ときっかけを受け取った営業は、提案の入り口を決めたうえで初回の商談に臨めます。
課題が具体的になるほど、話題は解決にかけられるお金の話へ進みやすくなります。
基準③:予算の見通しがあるか
予算について確かめたいのは、金額の多さより、お金を出す道筋が相手の社内にあるかです。
初対面に近い相手にお金の話を切り出すのは、売り込みと受け取られそうで勇気が要ります。
そこで、金額を直接聞く代わりに、予算がいつ誰の手で決まるのかを尋ねれば、相手も答えやすくなります。
読み分けの手がかりは、相手がどんな言い方で答えたかです。
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相手の答え方 |
読み取れる見通し |
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今期の予算にすでに入っている |
条件が合えば、すぐに話を進められる |
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来期の予算に入れるつもりでいる |
予算を組む時期までに、判断の材料をそろえる必要がある |
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予算はないが、困りごとは大きい |
費用に見合う効果を示せれば、予算が組まれる余地がある |
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予算は上の人に聞かないと分からない |
決める人との接点を先に作る必要がある |
道筋を聞いておけば、営業は金額の話を急がず、予算が組まれる時期に合わせて提案を準備できます。
お金の道筋と並んで商談の進み方を左右するのが、いつまでに導入したいかという時期です。
基準④:導入時期がいつか分かるか
時期が分かると、営業はいつ提案書を出し、いつ決める人に会うかを逆算して動けます。
反対に時期が見えないまま渡すと、急ぎでない相手に連絡を重ね、急ぐ相手を後回しにしかねません。
「時期は未定です」と言われると、それ以上は聞きにくいのが本音です。
時期を直接聞かなくても、次のような手がかりから見当をつけられます。
・今の契約の更新時期:いま使っているサービスの契約がいつ切れるか
・社内の検討日程:導入を話し合う会議や、社内で承認をとる時期
・人の動き:担当者の異動や、新しい部署ができる時期
・困りごとの期限:繁忙期や制度の変更など、それまでに解決したい出来事
期限のある出来事が1つでも分かれば、相手が決めるまでの残り時間から、連絡の間隔を決められます。
時期まで見えた相手に最後に残るのは、自社の力を発揮できる相手かどうかの確認です。
基準⑤:理想の顧客像に合うか
目の前の相手が、先に言葉にした理想の顧客像とどこまで重なるかで、渡すかどうかを締めくくりに判断します。
ほかの4つの基準を満たしていても、自社が支援しにくい相手なら、契約後に苦労するのは営業と相手の双方です。
せっかく関心を示してくれた相手を、合わないという理由で見送るのは惜しく感じます。
ただ、合わない相手も捨てずに扱いを分ければ、無駄にはなりません。
照らし合わせる項目ごとに用意したいのは、合わないときの行き先です。
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照らし合わせる項目 |
合わないときの扱い |
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業種 |
支援した例がない業種なら、事例がそろうまで育てる流れに戻す |
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規模 |
規模に合う提案ができないなら、情報の案内だけを続ける |
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抱えがちな課題 |
自社で解決できない課題なら、無理に渡さず記録だけ残す |
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決裁の形 |
社内の決め方が自社の提案の進め方と合わないなら、小さく始める案が作れるまで育てる流れに戻す |
合わない理由の記録は、自社の商品や体制が変わったときに、声をかけ直す相手をすぐ選び出す際に役立ちます。
基準がそろった後に差が出るのは、見込み客を集めた経路ごとの最初の対応です。
リード管理の獲得経路別5つのポイント
ポイント①:問い合わせにはすぐ連絡する
問い合わせは、相手のほうから声をかけてきた、最も関心の熱い接点です。
過去の名刺や失注した相手を掘り起こすときと違い、相手はいま困りごとを抱えて返事を待っています。
返事が遅れるほど、相手の関心がほかの会社へ移る危うさは増す一方です。
忙しい担当者ほど、手元の作業を片づけてから返事をしようと考えます。
すぐに動けるよう、受けてから最初の連絡までの順番を決めておきます。
①受け付けを知らせる:問い合わせが届いたら、受け取ったことを自動の返信で伝える
②担当を決める:その日の当番を決めておき、誰が連絡するかで迷わないようにする
③記録を確かめる:過去の接点や資料請求の履歴がないか、一覧で確かめる
④連絡する:履歴を踏まえ、問い合わせの内容に沿って電話かメールで連絡する
当番と順番を先に決めた職場では、担当者が忙しい日でも、熱い相手を待たせる時間を縮められます。
一方で、資料請求は相手の関心がどこにあるのかが見えにくい経路です。
ポイント②:資料請求は関心の中身を聞く
資料請求の相手には、まず電話で、何を知りたくて資料を求めたのかを尋ねるところから始めます。
同じ資料でも、情報を集め始めた人と、候補を比べている人とでは、知りたい中身がまったく別物です。
資料を送ったばかりの相手に電話をかけると、しつこいと思われないか心配になります。
聞くことは、請求された資料の種類ごとに変えていくことが重要です。
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請求された資料 |
聞くことの例 |
聞く目的 |
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サービスの紹介資料 |
今回、資料を取り寄せたきっかけは何でしたか |
困りごとの中身をつかむ |
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導入事例の資料 |
どの事例が、自社に近いと感じましたか |
相手が思い描く使い方を知る |
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料金の資料 |
費用は、月ごとと一括のどちらで考えていますか |
予算の組み方と検討の深さを知る |
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業務に役立つ資料 |
いま、その業務で手間がかかっている点はどこですか |
課題に気づいているかを確かめる |
資料ごとに問いを用意することで、電話は売り込みではなく、請求への答え合わせとして受け止められます。
相手の関心を聞き出せる時間がもっと短いのが、展示会で名刺を交換した場面です。
ポイント③:展示会の名刺は温度感を残す
展示会で集めた名刺は、会話の記憶が薄れる前に、相手の温度感を書き添えてこそ生きます。
会期が終わって名刺の束だけが残ると、どの相手が本気で話を聞いていたのかを誰も思い出せません。
会期中は立ち話が次々に続くため、1枚ずつ書き込む余裕がないのが悩みどころです。
なお、名刺も個人情報のため、交換の場で想定される連絡や案内以外に使うなら、先に利用目的を知らせるか公表しておきます。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
名刺の余白に書き添えるのは、会話を思い出す手がかりになる事柄です。
・話した内容:どの説明を聞き、どんな質問をしたか
・関心の強さ:その場で資料を求めたか、立ち話で終わったか
・次の約束:後日の電話や打ち合わせを約束したか
ひと言の走り書きでも残しておけば、展示会の後に誰から連絡するかを、その日のうちに決められます。
書き添える手間をかけずに、相手の関心が言葉で表れるのが、セミナーの質疑の時間です。
ポイント④:セミナー参加者は質問で見分ける
セミナーでの質問は、参加者が自分の状況を語ってくれる、数少ない機会です。
申し込みの一覧だけでは、全員が同じ参加者に見え、誰に先に声をかけるかを決められません。
質問の中身まで記録するのは、進行役にとって手間に感じる作業です。
ただ、質問の言葉には相手の検討がどこまで進んでいるかが表れるため、書き留めるだけで見分ける手がかりが増えます。
質問の例と、そこから読み取れる温度感を並べると、どの質問がどの段階を表すかが分かります。
|
参加者の質問の例 |
見える温度感 |
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そもそも、何から始めればよいですか |
課題に気づいたばかりで、情報を集め始めた段階 |
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他社の仕組みとは、どこが違いますか |
候補をいくつか比べている段階 |
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導入までに、社内で何を準備すればよいですか |
導入を前提に、社内の段取りを考えている段階 |
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今の台帳から、情報を移せますか |
導入後の運用まで思い描いている段階 |
導入後の運用まで尋ねてきた参加者は、終了後すぐに個別の相談を案内したい相手です。
相手が話してくれるセミナーと違い、こちらからかける電話では、返ってくる言葉の多くが断りです。
ポイント⑤:電話営業の相手は反応を残す
電話営業で断られた相手も、その時の反応を残しておけば、次に声をかける手がかりに変わります。
「見込みなし」の一言で片づけると、断られた理由も、次に話せる時期も失われるのが痛手です。
断られた電話の記録は、書くほど気持ちが沈むため、つい短く済ませます。
残す反応は、後から電話する人が同じ断られ方をしないための材料に絞ります。
・断られた理由:今は必要ない、別の方法で足りているなど、相手が口にした言葉
・次に連絡してよい時期:相手が挙げた季節や、社内の予定
・担当者名:電話に出た人と、本来の担当が別ならその名前
理由と時期がそろった断りの記録は、次に電話をかける日と、最初に切り出す話題を決めるための予定表です。
ただ、こうした記録も書き方が人によって違えば、一覧の中で欠けや食い違いが生まれます。
リード管理を失敗させる5つの原因
原因①:入力ルールがなく情報が欠ける
情報の欠けを生むのは、入力する人の手抜きより、何を必ず書くかという入力ルールがないことです。
空欄のままでも保存できる一覧では、忙しい日ほど、名前と会社名しか入っていない記録が積み上がります。
空欄に気づくたびに、書いた本人を探して聞き直すのは、地味に重い負担です。
欠けやすい情報には、それぞれに合った防ぎ方があります。
|
欠けやすい情報 |
対処法の例 |
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次に連絡する日 |
空欄では保存できない、必ず入れる欄にする |
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相手が話した言葉 |
電話やメールの後に、相手の言葉を一言だけそのまま書く |
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役職や決める立場 |
名刺で分からなければ「未確認」を選び、次の会話で聞く |
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どの展示会やセミナーか |
経路の選択肢の下に、催しの名前を選ぶ欄を加える |
必ず書く欄と後から埋める欄の区別は、一覧を開いた人に次に聞くべきことまで教えてくれます。
記録がそろっていても、受け取った営業が連絡しなければ、見込み客は一覧の中で止まったままです。
原因②:営業が渡された相手を追わない
営業が渡された相手に連絡しない理由は、怠けですか?
怠けと見るのは早計で、原因は追わないほうが得に見える仕組みの側です。
営業の立場に立てば、渡された相手が後回しになる事情も見えてきます。
まず、渡された相手の質が読めないと、営業は確実に見える自分の商談を先に回します。
さらに、見込みの薄い相手を追った時間が評価に数えられなければ、追うほど損をする計算です。
渡し方が人ごとにばらばらで、記録を読み直す手間まで重なれば、後回しを選ぶ理由はそろいます。
たとえば、点数だけ書かれた相手と、課題と予算まで書かれた相手が並べば、営業が後者を選ぶのは当然です。
したがって、叱って動かすより、渡す相手の質と、追った時間の扱い方を先に見直すのが近道です。
追わない理由を仕組みの問題として扱えば、マーケと営業が責め合う話し合いから抜け出せます。
質が読めない原因として見落としやすいのが、付けた点数と実態のずれです。
原因③:点数付けが実態と合っていない
点数が役に立っているかの判断材料は、上位の相手が実際に商談へ進んでいるかどうかです。
作った当初は合っていた配点も、扱う商品や集める経路が変わるうちに、実態から少しずつ離れます。
時間をかけて決めた配点ほど、間違いを認めるようで、見直しには腰が重くなります。
ずれに気づくきっかけは、日々の数字に表れるいくつかのサインです。
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ずれのサイン |
直し方の例 |
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点数が高いのに商談にならない |
商談にならなかった相手の共通点を探し、その行動の点を下げる |
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点数が低い相手から受注が出る |
受注した相手の最初の行動を調べ、その行動の点を上げる |
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営業が点数を見ずに連絡先を選ぶ |
上位と下位の相手を営業に見せ、違和感の理由を聞く |
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上位に同じ業種ばかり並ぶ |
業種の点の重みを下げ、ほかの観点との釣り合いを取る |
サインが出た時点で配点を見直す会社では、営業も点数を信じて連絡の順番に使えます。
点数の元になる行動の記録も、担当者が入れ替わる時期には途切れやすくなります。
原因④:担当者が変わると履歴が消える
やり取りの記録が担当者の手帳やメールにしかなければ、その人が抜けた日が履歴の消える日です。
後任は相手に同じ質問を繰り返し、前の担当者と話した内容を知らないことで信頼を落とします。
異動や退職は急に決まることも多く、引き継ぎに割ける時間はわずかです。
履歴を消さないためのルールは、日々の記録と引き継ぎの場面に分けて作ります。
・個人のメモに置かない:相手とのやり取りは、手帳ではなく共通の一覧に書く
・メールも一覧につなぐ:相手と交わしたメールは、一覧の該当する相手の記録に残す
・引き継ぎで確かめる:後任と一緒に一覧を見て、進行中の相手と次の約束を1件ずつ確かめる
・相手に伝える:担当が変わったことを、後任の名前とともに相手へ知らせる
記録が人ではなく一覧に付いていれば、担当が何度変わっても、相手との会話は前回の続きから始められます。
ただし、記録を集める先を用意しようと、管理ツールを入れること自体を目的にするのは別の落とし穴です。
原因⑤:ツール導入が目的になっている
ツールを入れた日を、リード管理が始まった日と取り違えると、使われない画面に費用だけを払い続けます。
ツールは決めた運用を載せる器で、何をいつ誰が入力するかを決めるのは人です。
新しいツールが入ると、それだけで仕事が変わるように感じて期待がふくらみます。
たとえば入力の期限を決めずに導入すると、現場は慣れた台帳を使い続けます。
その結果、新しい画面には古い情報しか残らず、会議でも開く人がいない状態です。
ツールは手段にすぎません。
導入の成否を分けるのは、ツールの機能より、先に決めた運用のルールを守れるかどうかです。
目的を先に決め、ツールをその後に選ぶ順番を守れば、導入した画面が毎日の仕事の中で開かれ続けます。
運用が回り始めた後に最初に目を向ける数字は、経路ごとに集まった見込み客の数です。
リード管理で見るべき3つの数字
数字①:獲得数を経路ごとに見る
見込み客の数は、合計ではなく、展示会や問い合わせといった経路ごとに分けて見るのが鉄則です。
合計だけを追うと、数は増えていても、商談につながりやすい経路の相手が減っている変化を見逃します。
数さえ増えていれば順調に見え、担当者はひとまず胸をなで下ろします。
経路ごとの数を読むときに先に決めておきたいのが、比べる相手と分け方です。
・同じ経路どうしで比べる:先週や先月の同じ経路と比べ、増えたか減ったかを見る
・経路の中身まで分ける:展示会なら催しごと、問い合わせなら入口のページごとに分ける
・かけた手間と並べる:人手や費用をかけた経路ほど、集まった数が見合っているかを見る
・止まった経路に気づく:しばらく1件も入らない経路は、集め方が止まっていないかを確かめる
経路ごとの増減が見えるようになった後は、次の催しや広告にどれだけ手間をかけるかを、勘ではなく数で決められます。
ただし、数の多い経路と、商談を多く生む経路が同じとは限りません。
数字②:商談化した割合を見る
見込み客の数が増えたのに、商談が増えないのはなぜですか?
答えは、営業へ渡した相手のうち、商談に進んだ相手の割合に表れます。
割合は、商談になった件数を、営業へ渡した件数で割って出します。
数が増えているのに成果が伴わない状態は、担当者にとって焦りの種です。
割合が下がったときは、渡す前の選び方と渡した後の対応のどちらで止まっているかを切り分けます。
切り分けに使えるのが、割合が低いときの原因と、見直す場所の組み合わせです。
|
割合が低いときの原因の例 |
見直す場所 |
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渡す基準がゆるく、検討の浅い相手まで渡している |
営業へ渡す基準 |
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渡した後、営業の最初の連絡が遅れている |
渡した相手を追いかける流れ |
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渡すときの情報が足りず、初回の会話がかみ合わない |
営業へ渡す情報の形 |
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集める経路が、理想の顧客像から外れている |
経路ごとの集め方 |
原因の場所が特定できれば、マーケと営業のどちらが手を動かすかを、数字を前にして落ち着いて決められます。
割合だけでは見えないのが、渡す前も渡した後も、連絡が止まったままの見込み客です。
数字③:放置されている件数を見る
放置の件数は、何日連絡がなければ放置と見なすかを先に決めて、はじめて数えられます。
条件を決めないまま数えると、担当者ごとに放置の捉え方が違い、週ごとの数を比べても意味を持ちません。
放置の件数を表に出すのは、自分たちの手落ちを並べるようで、気の進まない報告です。
条件づくりは、見込み客の段階で分けるところから始めます。
・段階で分ける:営業が対応中の相手と、マーケが育てている相手で、放置と見なすまでの日数を変える
・起点をそろえる:最後に連絡した日か、相手が最後に動いた日か、数え始めを1つに決める
・例外を決める:相手から次の連絡時期を指定されたときは、その日まで放置に数えない
・増減で見る:件数そのものより、前回数えたときからの増減に目を向ける
条件がそろった件数なら、放置が増えた段階を指して、どこで対応が止まっているかを話し合うことができます。
数を出す土台は、高いツールがなくても、使い慣れたエクセルで作れます。
リード管理をエクセルで始める3つのコツ
コツ①:1行1社で入力欄をそろえる
並べ替えや集計に耐える一覧の条件は、1社が1行に収まり、どの行も入力欄が同じ順番で並んでいることです。
1社の情報が何行にも散らばると、並べ替えたときに同じ会社が離れて表示され、やり取りの流れを追えなくなります。
列は多いほど、なぜか安心に思えます。
残す列の条件は、次に取る行動を決める材料になるかどうかです。
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列名 |
入れる内容の例 |
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会社名 |
株式会社などを含めた正式な名前 |
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部署・役職 |
話した相手の部署名と役職 |
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担当者名 |
主に話している相手の名前 |
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連絡先 |
会社の電話番号とメールアドレス |
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経路 |
展示会、問い合わせ、資料請求など、最初に接点を持ったきっかけ |
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段階 |
今いる段階の名前(接点を持っただけ、など) |
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次に連絡する日 |
次の電話やメールを予定している日 |
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最終更新日 |
その行を最後に書き換えた日 |
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自社の担当 |
その相手に対応している社員の名前 |
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メモ |
相手が話した困りごとを一言 |
入力欄の並びがそろった一覧どうしは、作った人が違ってもそのまま貼り合わせられ、部署をまたいで集計できます。
列の中でも、書き方が最もばらつきやすいのが、見込み客の段階を入れる欄です。
コツ②:段階は選択式で入力する
段階の名前だけを使うという入力のルールは、段階の欄を選択式にすると、人の注意に頼らず守れます。
「商談中」「商談へ」「商談化」のように書き方が割れると、段階ごとの数を数えるときに同じ段階が別々に集計されます。
設定と聞くと身構えますが、使うのはエクセルに元からある入力規則という機能です。
選択肢には先に定義した5つの段階の名前をそのまま使い、選んだ段階ごとに埋める欄も決めておきます。
・接点を持っただけ:経路と連絡先の欄が埋まっているかを確かめる
・情報を集めている:関心を持った内容を、メモ欄に一言残す
・マーケが有望と判断した:営業へ渡す予定の日を、次に連絡する日の欄に入れる
・営業が対応を始めた:自社の担当の欄を、引き継いだ営業の名前に書き換える
・失注や休眠から戻した:商談が止まった理由をメモ欄に残してから選ぶ
段階ごとに埋める欄を結び付けた結果、選択肢が次にやる作業の合図になり、入力の漏れも減ります。
段階がそろった一覧でも、書き換えが長く止まった行は、放置の入口として紛れ込みやすい存在です。
コツ③:更新日で放置を見つける
放置に早く気づく手がかりは、最終更新日の列を古い順に並べ替えたときに、上に集まってくる行にあります。
さらに条件付き書式(条件に合うセルに自動で色を付ける機能)を使えば、開くたびに止まった行が目に入ります。
色の付いた行がずらりと並ぶ画面は、開くだけで気の滅入る光景です。
個人情報保護法でも、個人データを最新の内容に保ち、使う必要がなくなれば遅れずに消すよう努めることが求められています。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
次の表の区切りは、止まった行の扱いを自社で決めるためのたたき台です。
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更新が止まった期間の目安(自社で決める例) |
やること |
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次に連絡する予定の日を過ぎた |
その日のうちに連絡するか、新しい予定の日を入れ直す |
|
同じ段階のまま、自社で決めた日数が過ぎた |
段階の選び方が今の状態と合っているかを、担当者と確かめる |
|
定期の見直しの時点で、前回から一度も更新がない |
連絡の回数を減らし、情報を送るだけの扱いに切り替える |
|
使う予定がないまま、保管の期限と決めた日を迎えた |
使わないと決めた相手の情報を、一覧から消す |
更新日からの動き方が決まっていれば、放置に気づいたその日に手を打て、古い情報のまま相手に連絡する失礼も防げます。
ただし、行が増えて手作業では情報を送りきれなくなると、エクセルだけで回すのは難しくなります。
リード管理に役立つ5つのツール
ツール①:MAツールで育成を自動化する
MAツールが引き受けるのは、見込み客の関心に合わせて情報を送る作業を、決めた条件どおりに自動で回す役目です。
人の手で1通ずつ送っていると、相手が資料を開いた直後のような、関心の高いときを逃します。
自動のメールは、どこか冷たく見えそうです。
任せられるのは、送る作業だけではありません。
・メールの配信:段階や関心に合わせて、決めた順番で情報を送る
・行動の記録:メールの開封やサイトの閲覧を、相手ごとに残す
・点数の付与:決めた基準に沿って、相手の行動に点数を足す
・営業への通知:点数が基準を超えた相手を、営業に知らせる
送る作業と記録から手が離れるため、担当者は文面を磨くことや、通知を受けた相手への対応に時間を回せます。
MAで育てた相手を営業が引き継いだ後、商談の進み具合を記録する役目を担うのがSFAです。
ツール②:SFAで商談の進み具合を追う
商談が今どこまで進み、次に誰が何をするのかを、営業全員の分まで一覧で追えるのがSFAの強みです。
SFAは営業支援システムとも呼ばれ、商談ごとの段階や次の予定を、営業が自分で書き込んで使います。
(参考:ITパスポート試験 シラバス|情報処理推進機構)
営業から見れば、日報に加えて入力の手間が増えるようで、面倒に感じる仕組みです。
入力を無駄にしないために、記録した中身の使い道を先に決めておきます。
|
記録すること |
使い方の例 |
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商談の段階 |
段階ごとに件数を並べ、止まっている商談を見つける |
|
次の予定 |
期日が近い順に並べ、その日に連絡する相手を決める |
|
マーケから引き継いだ経緯 |
初回の連絡の前に読み、同じ質問を繰り返さない |
|
失注の理由 |
理由ごとにまとめてマーケに返し、育成の中身を見直す |
記録が次の行動に使われると分かれば、営業も入力を自分の仕事の一部として受け止めます。
SFAが商談までを受け持つのに対し、契約後まで含めて相手の情報をまとめるのがCRMです。
ツール③:CRMで顧客情報を一元化する
CRMの役目は、部署ごとにばらばらに持っている相手の情報を1か所に集める、一元化にあります。
CRMは顧客関係管理とも訳され、見込み客のころから契約後までの付き合いを、1本の記録でたどれます。
(参考:ITパスポート試験 シラバス|情報処理推進機構)
各部署にとって、使い慣れた手元の台帳を手放すのは小さくない決断です。
まとめる情報は、相手との関係をたどるのに使うものに絞ります。
・連絡先:会社名、担当者名、電話番号、メールアドレス
・やり取りの履歴:電話、メール、商談、問い合わせの日付と中身
・契約の状況:契約の有無、契約した商品、更新の時期
・担当の移り変わり:マーケ、営業、サポートのうち、誰がいつ対応したか
情報が1か所に集まった会社では、問い合わせを受けた人が誰でも、過去のやり取りを踏まえて答えられます。
ただ、情報を集める入口で手作業が残りやすいのが、紙の名刺の取り込みです。
ツール④:名刺管理ツールで情報を集める
名刺を撮影するだけで会社名や連絡先を読み取り、一覧に登録する手間を省くのが名刺管理ツールです。
展示会の後に名刺の束を手で入力していると、登録が終わるころには相手の記憶も薄れ、連絡が遅れます。
読み取りを機械に任せると、誤りが紛れ込まないかという不安は残ります。
取り込んだ名刺の情報も個人情報で、連絡や案内以外の用途に使うなら、利用目的の通知か公表が必要です。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
使い道は、名刺を受け取った直後の登録にとどまらず、社内での共有にも広がります。
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使う場面 |
使い方の例 |
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展示会の後 |
その日のうちに名刺を撮影し、経路の欄に展示会の名前を入れる |
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訪問や商談の後 |
受け取った名刺を登録し、同じ会社の記録と結び付ける |
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担当者の異動 |
異動した人が持っていた名刺の情報を、後任が一覧で引き継ぐ |
|
相手の転職や昇進 |
新しい名刺を受け取ったら、以前の記録を書き換える |
名刺が個人の机から一覧に移れば、同じ会社に誰がいつ会ったかを、社内の誰もがたどれます。
名刺が対面での入口なら、Webでの入口に当たるのが、問い合わせや資料請求のフォームです。
ツール⑤:フォーム作成ツールで獲得する
フォーム作成ツールの利点は、問い合わせや資料請求の入力画面を、専門の知識がなくても短い時間で用意できることです。
入力の項目が多すぎると、相手は途中で面倒になり、送信せずに画面を閉じます。
せっかくの機会だと思うと、聞きたいことはいくらでも浮かびます。
また、フォームで個人情報を取るときに欠かせないのが、利用目的をあらかじめ相手に示すことです。
(参考:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン通則編|個人情報保護委員会)
フォームに置く項目は、送った後の連絡と一覧づくりに要るものを基準に選びます。
・会社名と氏名:一覧の1行を作るのに欠かせない
・連絡先:返信に使うメールアドレスと電話番号
・関心の内容:選択肢から選ぶ形にして、入力の手間を減らす
・経路:どのページや広告から来たかを、画面の側で自動で記録する
・利用目的の表示:取った情報を何に使うかを、送信ボタンの近くに示す
項目を絞ったフォームほど、送信までたどり着く相手が増え、集まった情報もそのまま一覧に流し込めます。
ツールをそろえた後に決めておくべきは、集めた見込み客を社内のどの部署が持つかです。
リード管理を担う3つの体制
体制①:マーケが一括で持つ体制
見込み客を集めてから営業へ渡すまでの流れを、マーケの部署が一括で受け持つと、渡す相手を選ぶ線引きがぶれにくくなります。
渡すかどうかを決める人が同じ部署にそろい、判断が担当者ごとに変わらないためです。
ただし、選ぶ場に営業はいません。
営業から見ると、自分の知らない所で相手が選ばれているようで、落ち着かない体制でもあります。
向き不向きを分けるのは、会社の規模や売り方です。
|
向いている会社 |
注意点 |
|
マーケの人数に余裕がある会社 |
育成の作業が1つの部署に集まるため、担当が1人だけだと止まる |
|
扱う商品の種類が少ない会社 |
商品が増えると、育て方を商品ごとに分ける手間が増える |
|
問い合わせや資料請求が主な入口の会社 |
営業が展示会で集めた名刺も、マーケへ回す流れを決めておく |
|
営業を商談に集中させたい会社 |
渡した後の結果を営業から返してもらわないと、選ぶ基準を直せない |
注意点に先に手を打つ会社ほど、マーケの判断が営業の実感とずれたまま固まらずに済みます。
ただ、マーケの記録だけで渡すと、相手が今どれほど前向きかまでは確かめきれないのが弱みです。
体制②:インサイドセールスを挟む体制
マーケと営業の間に、誰が立つと見込み客が流れますか?
答えは、電話やメールで見込み客と話し、営業へ渡す役割を担うインサイドセールスです。
記録に残るのは過去の行動で、相手が今すぐ話を聞きたいかは、声を聞いて初めて分かります。
インサイドセールスが一度話して確かめれば、営業は検討の進んだ相手とだけ商談に臨めます。
人を1人挟むぶん、引き継ぎの回数が増えるのは確かです。
それでも、空振りの商談は減ります。
たとえば展示会の後に電話で予算の時期や困りごとを聞き、その答えを添えて営業へ渡します。
営業は初回の商談から本題に入れ、相手に同じ説明を求めずに済むのが利点です。
間に立つ人の役目は、見込み客の今の温度を確かめ、マーケの記録を営業が使える言葉に直すことです。
渡す前に一度話すだけで、マーケと営業の言い合いの種になっていた、渡した相手の質のずれが小さくなります。
一方、専任の人を置く余裕がない会社で、見込み客の管理まで抱え込むのは営業です。
体制③:営業が自分で管理する体制
見込み客を集めてから商談までを営業が自分で管理すれば、渡す手間がなく、動き出しは早くなります。
その反面、目の前の商談が忙しくなるほど、まだ検討の浅い相手への連絡は後回しになります。
営業にとって、受注に近い商談を先に進めることこそ本来の仕事です。
この形を長く続けられる会社には、共通する前提があります。
・見込み客の数が、営業が自分で追える範囲に収まっている
・商品の検討期間が短く、育てる手間があまりかからない
・段階と次に連絡する日を、営業が自分で一覧に書き込んでいる
・放置した相手がいないかを、上司が定期的に一覧で確かめている
前提のどれかが崩れると、商談に追われる時期ほど一覧の更新が止まり、先の見込み客から順に抜け落ちます。
どの体制を選んでも、管理の一部を外部に任せるかどうかは、決まった目安に照らして見極めるのが確実です。
リード管理を外部に任せる3つの判断基準
判断基準①:追えない見込み客が増えている
外部に任せるかを考え始める合図は、集まる見込み客を、社内の手だけでは追えなくなったときです。
連絡の手が回らない相手には競合の営業が先に接点を持ち、こちらが気づいたころには検討が終わっています。
人手が足りないと声を上げにくい現場ほど、放っておかれる相手が静かに増えます。
その変化が最初に表れるのは、日々の一覧です。
|
社内で見えるサイン |
外部に任せる範囲の例 |
|
前の連絡から間が空いたままの相手が、見直しのたびに増えている |
期日を過ぎた相手への連絡をまとめて任せる |
|
展示会の後、名刺の登録が次の催しまで終わらない |
名刺の登録と、最初のお礼の連絡を任せる |
|
問い合わせへの返信が、後回しになる日が続く |
問い合わせへの最初の対応を任せる |
|
失注や休眠の相手に、誰も連絡していない |
休眠した相手を掘り起こす連絡を任せる |
任せる範囲を連絡の作業に絞れば、見込み客の情報と判断は社内に残したまま、手の回らない分だけを補えます。
ただし、手が足りないのではなく、見込み客を育てる役目そのものを誰も持てない会社もあります。
判断基準②:育成の担当者を置けない
育てる役目を兼務で回す会社では、目の前の仕事に押されて、最初に止まるのは決まって育成です。
メールの文面を考え、反応を見て次の連絡を決める作業は、少しずつでも続けないと効き目が出ません。
採用で解決しようにも、育成だけを任せる人を新たに雇うには、人件費と教える手間の両方が必要です。
担当を置けない事情は、会社ごとに形を変えて現れます。
・マーケの担当者がひとりしかおらず、広告やイベントの準備に追われている
・営業が育成を兼ねていて、商談の多い時期は連絡が止まる
・メールの文面や送る順番を考えられる人が、社内にいない
・担当者が異動や退職で抜けた後、後任が決まらない
こうした状態で育成を外部に任せると、社内の人は営業へ渡された相手への対応に力を集められます。
育てる手を借りても残るのが、どの相手を営業へ渡すかを決める基準の問題です。
判断基準③:商談化の基準が作れない
社内だけで商談化の基準を作ろうとしても、基準の根拠になる材料と、決める場の両方が欠けていることがあります。
材料の面での壁は、過去の商談の記録が少なく、どんな相手が受注に進んだかを比べられない状態です。
決める場の面では、マーケは渡す数を、営業は渡される相手の質を重く見るため、話し合いが平行線をたどりやすくなります。
どちらの言い分にも理があるため、社内の誰が決めても、片方の部署には不満が残ります。
そこで生きるのが、外の目です。
外部の担当者は、他社で見込み客を渡してきた経験から、記録が少なくてもたたき台を示せます。
マーケにも営業にも属さないため、どちらかの肩を持つと受け取られにくいのも外部の強みです。
基準が作れない原因が材料と立場にあるなら、社内の努力だけで埋めるより、外の手を借りたほうが早く決まります。
基準が一度決まると、渡す相手を巡る言い合いが減り、マーケと営業が同じ一覧を見て動けるのが見返りです。
外に任せる話を社内で進める前に、よく出る疑問を解いておくと、言葉の食い違いで話が止まらずに済みます。
リード管理に関するよくある質問
リード管理とリードナーチャリングの違いは?
リード管理は見込み客を集めて営業へ渡すまでの全体の仕組みで、リードナーチャリングはその途中で相手を育てる工程です。
リードナーチャリングは、まだ買う時期ではない相手に情報を届け、関心を少しずつ高める働きかけを指します。
呼び名が似ているため、2つを同じ意味で使う社内の会話も珍しくありません。
違いを見比べる観点は、範囲、作業、担う人、成果の見方です。
|
比べる点 |
リード管理 |
リードナーチャリング |
|
受け持つ範囲 |
集める、育てる、選ぶ、営業へ渡すまでの全体 |
集めた後から、営業へ渡す前までの育てる部分 |
|
主な作業 |
一覧の整備、段階の決め方、渡す基準づくり |
メールやセミナーでの情報の提供 |
|
担う人 |
マーケと営業が一緒に持つ |
主にマーケが持つ |
|
うまくいったかの見方 |
渡した相手が商談に進んだか |
相手の関心が高まったか |
育てる工程だけに力を注ぐと、関心の高まった相手を営業へ渡す仕組みが抜け落ちます。
管理の仕組みを支える道具については、エクセルのままで足りるのかも、よく受ける質問です。
エクセルからツールに替える時期は?
ツールへの替えどきは、見込み客の多さではなく、エクセルで起きる困りごとの中身で決まります。
慣れた表を手放すとなると、新しい操作を社内に覚えてもらう手間まで浮かび、切り替えの判断はつい先に延びます。
エクセルの限界として現場で挙がりやすいのが、次のような困りごとです。
・複数の人が同じファイルを同時に直せず、更新を待つ時間が出る
・誰がいつ何を書き換えたかが追えず、古い情報のまま連絡してしまう
・メールの開封やサイトの閲覧など、相手の行動を手で書き写している
・次に連絡する日の知らせが出ないため、期日を過ぎた相手に気づけない
困りごとが1つでも日常になっているなら、表を整える手間をツールの準備に回すのが得策です。
ツールを入れると、画面の上でMQLやSQLといった段階の呼び名を目にする機会も増えます。
MQLとSQLの違いは?
呼び名を分けるのは、相手を有望だと判断したのがマーケか営業かという、判断した人の違いです。
判断する人が違えば、有望だと見る根拠も変わります。
マーケの根拠は資料の閲覧や問い合わせといった行動の記録で、営業の根拠は相手と話した手応えです。
たとえば、マーケがMQLとして渡した相手でも、営業が話して予算の時期が先だと分かれば、SQLにはせず育成に戻します。
MQLは渡す側の判断、SQLは受け取る側の判断です。
誰の判断かを呼び名で分けておけば、渡した相手が商談に進まなかったとき、どちらの基準を直すべきかが分かります。
基準づくりや渡し方の見直しを自社だけで進めにくいときは、外部の専門家に相談しながら形にする方法もあります。
リード管理でお困りのことがあればスタジアムに無料で聞いてみよう!
見込み客は集まっているのに、誰がいつ連絡するのかが決まらず、商談につながらないまま埋もれていませんか?
一覧を整えようにも、日々の業務に追われて手が付けられないもどかしさは、よく分かります。
接点の入口が増えるほど追いかける手間も増え、社内の人手だけでは連絡しきれない相手が生まれます。
だからこそ、仕組みを整えるだけでなく、見込み客に実際に声をかけて商談へつなぐ手を確保することが大切です。
弊社スタジアムでは、営業代行の戦略設計から現場実行までを一気通貫で支援しています。
IT・Web領域に精通した専任担当が、1商材にフルコミットする体制で臨むのが特長です。
眠っている見込み客への連絡を任せたい方や、新規開拓を立て直したい方に向いています。
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