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【19の状況別】テストクロージング例文集・成果を出す5つの手順・注意点

本記事では、営業担当者が明日から実践できるテストクロージングの例文と活用法を、状況別に徹底解説します。
本記事を読むと分かること
・19の状況別テストクロージング例文(決裁者不在・競合比較中・予算未確定など)
・テストクロージングで成果を出す5つの手順(目的設定から次アクション提示まで)
・最適なタイミング3つと注意点(温度感が高まった瞬間を逃さないコツ)
現場の営業担当者だけでなく、営業責任者必見の内容です。
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テストクロージング3つの目的
「検討度合い」を見極めて、無駄な追客を減らすため
テストクロージングを行う第一の目的は、顧客の検討度合いを正確に把握することです。
商談の進捗状況や購買意欲の高さを見極めることで、追客の優先順位を適切に判断できます。
検討度が低い顧客に過度なリソースを割くことなく、高い顧客に集中することで営業効率が向上します。
具体的には、以下のような効果が期待できます。
- リソースの無駄を削減できる
- 温度感の高い顧客に適切なタイミングで提案を進められる
- 商談全体の管理精度が上がり、予測可能性が向上する
テストクロージングによる検討度の見極めは、営業活動の質を高める第一歩となります。
適切な質問を投げかけることで、顧客の本音を引き出し、次のアクションを最適化しましょう。
「意思決定構造」を把握して、提案の進め方を最適化するため
テストクロージングの第二の目的は、顧客の意思決定構造を明らかにすることです。
誰が決裁権を持ち、どのようなプロセスで意思決定が行われるかを把握することで、提案の進め方を最適化できます。
決裁フローを理解せずに進めると、担当者レベルで話が止まり、商談が前に進まないリスクを抱えます。
具体的には、以下のポイントを把握することが重要です。
- 最終決裁者は誰か、また関与する関係者は誰か
- 意思決定にかかる期間や承認プロセスはどうなっているか
- 各関係者が重視する判断基準は何か
意思決定構造を早期に把握することで、適切なタイミングで適切な相手に提案できるようになります。
結果として、商談のスピードが上がり、成約率の向上につながるのです。
「心理的ハードル」を下げて、自然にクロージングへつなげるため
テストクロージングの第三の目的は、顧客の心理的ハードルを段階的に下げることです。
いきなり本格的なクロージングに入ると、顧客は「決断を迫られている」と感じ、警戒心が上がります。
テストクロージングを挟むことで、小さな合意を積み重ね、自然な流れで最終的な成約へとつなげられます。
具体的には、以下のような心理的効果があります。
- 「いきなり契約」ではなく「段階的な確認」として受け止められる
- 顧客自身が納得しながら前に進んでいる実感を持てる
- 営業側も顧客の反応を見ながら柔軟にアプローチを調整できる
心理的ハードルを下げる質問を適切に挟むことで、顧客はプレッシャーを感じずに検討を進められます。
自然な成約への流れを作ることが、長期的な信頼関係の構築にもつながります。
テストクロージングがもたらす3つの効果(メリット)
「成約率の向上」につながる"顧客の本音"を引き出せる
テストクロージングの最大のメリットは、顧客の本音を引き出すことで成約率が向上することです。
表面的な会話だけでは見えない懸念点や真のニーズを把握できるため、提案内容を最適化できます。
顧客が抱える不安や疑問を早期に解消することで、最終的なクロージング時の成約率が変わります。
以下に、本音を引き出すことで得られる具体的なメリットを整理しました。
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項目 |
メリット |
ベネフィット |
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潜在的な懸念の早期発見 |
顧客が言い出しにくい不安を質問で引き出せる |
契約直前での失注リスクを大幅に減らせる |
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真のニーズの把握 |
表面的な要望の裏にある本質的な課題を理解できる |
顧客にとって本当に価値ある提案ができる |
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競合優位性の確認 |
他社と比較検討している場合の判断基準が分かる |
自社の強みを効果的にアピールできる |
このように、テストクロージングを通じて顧客の本音を引き出すことで、提案の精度が上がります。
特に、最終段階での「想定外の失注」を防ぐことができ、営業活動全体の成約率向上に直結します。
「検討フェーズの見える化」で商談管理の精度を高められる
テストクロージングの第二のメリットは、顧客の検討フェーズを明確に把握できることです。
「どの段階まで検討が進んでいるか」を可視化することで、商談管理の精度が向上します。
検討フェーズが不明確なまま進めると、適切なタイミングでの提案や資料提供ができず、機会損失につながります。
以下に、検討フェーズの見える化によって得られる具体的なメリットを整理しました。
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項目 |
メリット |
ベネフィット |
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商談進捗の可視化 |
各案件がどの段階にあるかを正確に把握できる |
追客のタイミングと内容を最適化できる |
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リソース配分の最適化 |
見込み度に応じた適切な時間配分ができる |
営業効率が向上し、成果につながる案件に集中できる |
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予測精度の向上 |
受注見込みをより正確に予測できる |
売上計画の精度が高まり、経営判断に活かせる |
このように、検討フェーズを見える化することで、商談全体のマネジメントが容易になります。
特に、複数案件を同時に進める営業担当者にとって、優先順位の判断材料として非常に有効です。
「提案の説得力」を強化し、顧客から信頼を得られる
テストクロージングの第三のメリットは、提案の説得力が強化され、顧客からの信頼を得られることです。
顧客の反応を確認しながら進めることで、一方的な提案ではなく「対話型の提案」が実現します。
相手の理解度や納得度を確認する姿勢が「この営業は自分のことを考えてくれている」という信頼感を生み出します。
以下に、提案の説得力強化によって得られる具体的なメリットを整理しました。
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項目 |
メリット |
ベネフィット |
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双方向コミュニケーション |
顧客の理解度を確認しながら提案を調整できる |
提案内容が顧客のニーズにより合致する |
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信頼関係の構築 |
押し付けではなく対話を重視する姿勢が伝わる |
長期的な取引関係の基盤ができる |
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提案内容のカスタマイズ |
顧客の反応に応じて柔軟に提案を修正できる |
成約後の満足度が高まり、継続率が向上する |
このように、テストクロージングを活用することで、提案の質が向上し信頼関係が深まります。
特に、初回取引だけでなく、継続的な関係構築やクロスセル・アップセルにもつながる重要な要素となります。
テストクロージング前に行う3つの準備
「ヒアリング情報の整理」で顧客の優先課題を明確にする
テストクロージングを効果的に行うには、事前のヒアリング情報を整理することが不可欠です。
顧客が抱える課題や要望を体系的に整理することで、的確な質問設計ができます。
情報が散在したままでは、顧客の本質的なニーズを見落とし、的外れな質問をしてしまうリスクがあります。
以下に、ヒアリング情報を整理する際の具体的なやり方を整理しました。
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項目 |
やり方の例 |
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課題の優先順位付け |
ヒアリング内容から「緊急度」と「重要度」で課題をマトリクス整理する |
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意思決定要因の抽出 |
顧客が判断基準として挙げた要素(コスト・品質・納期など)をリスト化する |
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懸念点の可視化 |
商談中に出た不安や疑問をすべて書き出し、対応策を準備する |
このように、ヒアリング情報を整理することで、テストクロージング時の質問精度が向上します。
特に、顧客の優先課題に沿った質問を投げかけることで「この営業は自分のことを理解している」という信頼感を得られます。
「仮説シナリオ」を立てて、最適な質問設計を準備する
テストクロージング前には、顧客の反応を想定した仮説シナリオを立てることが重要です。
「この質問に対して、顧客はどう答えるか」を事前に予測し、複数のパターンを準備しておきます。
仮説を立てずに臨むと、予想外の反応に対応できず、商談の流れが途切れてしまいます。
以下に、仮説シナリオを立てる際の具体的なやり方を整理しました。
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項目 |
やり方の例 |
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ポジティブシナリオの設計 |
「前向きに検討したい」と言われた場合の次の質問を3パターン用意する |
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ネガティブシナリオの対策 |
「予算が厳しい」などの懸念に対する切り返しトークを準備する |
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中立シナリオの展開 |
「検討します」という曖昧な回答時の深掘り質問を設計する |
このように、仮説ベースで質問を準備することで、どんな反応にも柔軟に対応できます。
特に、複数のシナリオを想定しておくことで、商談の主導権を保ちながら自然に会話を進められます。
「商談ストーリー」を描き、自然にテストクロージングへ流れをつくる
テストクロージングを成功させるには、商談全体のストーリーを事前に描くことが効果的です。
導入からヒアリング、提案、そしてテストクロージングまでの流れを一本の線でつなぎます。
ストーリーがないまま進めると、テストクロージングが唐突に感じられ、顧客に警戒心を与えてしまいます。
以下に、商談ストーリーを描く際の具体的なやり方を整理しました。
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項目 |
やり方の例 |
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導入の設計 |
雑談から課題確認へ自然につなぐオープニングトークを準備する |
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提案の流れ |
顧客の課題に対して「なぜこの提案が最適か」を論理的に説明する順序を組む |
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テストクロージングへの橋渡し |
提案後に「ここまでで何かご不明点はありますか?」と自然に確認を入れる |
このように、商談全体をストーリーとして設計することで、テストクロージングが自然な流れの一部になります。
特に、顧客が「確認されている」ではなく「対話している」と感じることで、心理的ハードルが下がり、本音を引き出しやすくなります。
テストクロージング3つの最適なタイミング(コツ)
「商談の温度感が高まった瞬間」を逃さず確認する
商談中、顧客の関心が一気に高まる瞬間があります。
その瞬間を見逃さず、テストクロージングを挟むことで、顧客の前向きな意思を確認しましょう。
温度感が高まったタイミングでの質問は、顧客にとって自然に受け止められ、次のステップへスムーズにつながります。
以下に、温度感が高まった瞬間を活かす具体例を整理しました。
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項目 |
例文 |
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提案内容への共感 |
「今のお話、まさに弊社が抱えている課題です」→「では、具体的にどの部分から始めるのが良さそうでしょうか?」 |
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導入事例への関心 |
「その事例、詳しく聞きたいです」→「同じような形で御社でも進められそうでしょうか?」 |
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数字への反応 |
「その削減効果は魅力的ですね」→「もし御社で導入された場合、どのくらいの効果を期待されますか?」 |
このように、顧客の反応が変わった瞬間を捉えて質問を投げかけることで、商談の流れを加速できます。
温度感の高まりは一瞬で冷めることもあるため、そのタイミングを逃さないことが成約への近道となります。
「提案内容が腑に落ちた表情」を見極めて反応を探る
顧客の表情や態度には、言葉以上に多くの情報が含まれています。
提案内容に納得した瞬間は、うなずきや前のめりの姿勢など、非言語のサインとして現れます。
このサインを見逃さずにテストクロージングを行うことで、顧客の納得度を確認しながら次へ進めます。
以下に、非言語サインを捉えた質問の具体例を整理しました。
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項目 |
例文 |
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うなずきが増えた時 |
「今のご説明で、イメージが湧きましたでしょうか?」 |
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メモを取り始めた時 |
「特に気になるポイントはどのあたりでしょうか?」 |
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前のめりになった時 |
「もう少し詳しくお聞きになりたい部分はありますか?」 |
このように、顧客の非言語サインに合わせて質問を投げかけることで、理解度を正確に把握できます。
表情や態度の変化を敏感に察知することが、テストクロージングを成功させる重要なスキルとなります。
「意思決定者が関心を示したタイミング」で一歩踏み込む
商談に意思決定者が同席している場合、その方の反応を注意深く観察することが重要です。
意思決定者が質問をしてきたり、具体的な条件について聞いてきたりする瞬間は、関心の高まりを示しています。
このタイミングでテストクロージングを行うことで、決裁に向けた具体的な話を進められます。
以下に、意思決定者の関心サインを捉えた質問の具体例を整理しました。
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項目 |
例文 |
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具体的な質問が出た時 |
「今のご質問から、◯◯の点を重視されていると理解しましたが、他に確認したい点はございますか?」 |
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導入条件を聞かれた時 |
「導入スケジュールについてですが、御社ではいつ頃から始められるのが理想でしょうか?」 |
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社内調整に言及した時 |
「社内で検討される際、どのような点が承認のポイントになりそうでしょうか?」 |
このように、意思決定者からのサインを見逃さず、適切なタイミングで踏み込んだ質問をすることが大切です。
決裁者が関心を示した瞬間こそ、成約に向けた最大のチャンスであり、そこを逃さないことが成約率を左右します。
19の状況別・テストクロージング文例集
「決裁者不在の商談」でも相手の温度感を見極める質問をする
決裁者不在の商談では、担当者レベルでの意思や関心度を正確に把握することが重要です。
この段階で温度感を探ることで、次回の商談設計や決裁者へのアプローチ方法を最適化できます。
ポイントは、担当者が上司に報告しやすい質問を投げかけ、社内での推進度合いを確認することです。
テンプレート例文
営業「今回のご提案内容について、◯◯様ご自身はどのように感じられましたか?」
↓(前向きに感じています)
営業「ありがとうございます。もし社内でご検討を進められる場合、どなたにご報告される予定でしょうか?」
↓(部長に報告する予定です)
営業「承知しました。部長様にご説明される際、私から補足資料をお送りすることも可能ですが、いかがでしょうか?」
↓(それは助かります)
営業「では、部長様がご関心を持たれそうなポイントを教えていただけますか? そこを重点的にまとめた資料をご用意します」
このトークのポイントは、担当者の評価を確認しつつ、決裁フローと社内キーマンの関心事を自然に引き出すことです。
次回商談への布石を打ちながら、担当者が社内で動きやすい環境を整えることが成約への近道になります。
「競合比較の最中」に自社の優位性を自然に引き出す
競合比較の段階では、押し付けがましい説明ではなく、顧客自身に判断を促す質問設計が効果的です。
相手が複数社を検討している状況では、自社の差別化ポイントを自然に気づいてもらうことが重要になります。
ポイントは、他社の良い点も認めつつ、自社ならではの強みを質問形式で引き出すことです。
テンプレート例文
営業「他社様とも比較検討されているとのことですが、現時点で何か気になる点はございますか?」
↓(価格面では他社が少し安いです)
営業「なるほど、価格は重要な要素ですよね。ちなみに、導入後のサポート体制についてはどのようにお考えでしょうか?」
↓(サポートは重視しています)
営業「そうですよね。弊社の場合、導入後3ヶ月間は専任担当が並走する形でサポートしておりまして、御社のような業界では定着率が平均より20%高い実績があります。この点は比較されましたか?」
↓(そこまでは確認していませんでした)
営業「もしよろしければ、他社様との比較表をお作りしますので、判断材料にしていただけますでしょうか?」
このトークでは、顧客が重視する軸を確認しながら、自社の強みを自然に提示しています。
比較検討を恐れず、むしろ判断材料を提供する姿勢が信頼構築につながります。
「予算が未確定」の段階で購買意欲を確かめる一言を使う
予算未確定の段階では、購買意欲の有無と予算化の優先度を探ることが重要です。
この時点での質問によって、社内での優先順位や予算確保のタイミングを見極められます。
ポイントは、予算の具体額ではなく、予算化に向けた動きや社内調整の状況を確認することです。
テンプレート例文
営業「今回のご提案について、もし予算が確保できた場合、導入を前向きにご検討いただけますでしょうか?」
↓(内容には興味があります)
営業「ありがとうございます。ちなみに、予算確保のタイミングについて、何か社内で決まっていることはございますか?」
↓(次期の予算会議で検討予定です)
営業「承知しました。予算会議でご説明される際、費用対効果をどのようにお伝えする予定でしょうか? 参考資料をご用意できますが、いかがですか?」
↓(それは助かります)
営業「では、御社の状況に合わせたROI試算資料をお送りしますので、それをもとに社内調整を進めていただけますか?」
このトークでは、予算未確定という状況を前提に、購買意欲と予算化のプロセスを段階的に確認していきます。
予算確保を支援する姿勢を示すことで、顧客の社内調整を後押しできます。
「担当者レベルでの評価中」に社内共有を促すトークを入れる
担当者レベルでの評価段階では、社内への共有や上司への報告を自然に促すことが重要です。
この時点で社内巻き込みを促進できれば、決裁プロセスがスムーズに進みます。
ポイントは、担当者が社内で話しやすくなる材料や、報告時に使える資料を提供することです。
テンプレート例文
営業「今回のご提案について、◯◯様のチーム内で共有される予定はありますか?」
↓(上司には報告する予定です)
営業「ありがとうございます。上司の方にご説明される際、どのような点を重点的にお伝えされますか?」
↓(コスト削減効果を中心に話すと思います)
営業「なるほど。でしたら、御社の現状をもとにした削減効果の試算資料をお作りしましょうか? 上司の方にも伝わりやすい形でまとめます」
↓(それはありがたいです)
営業「では、資料を送付しますので、それをもとに社内でご検討を進めていただけますか? もし追加で必要な情報があれば、いつでもご連絡ください」
このトークでは、担当者が社内で動きやすくなる支援を申し出ることで、自然に社内共有を促しています。
社内資料作成を支援する姿勢が、担当者との信頼関係を深め、決裁までの距離を縮めます。
「見積提出後」に反応を探る"確認クロージング"を活用する
見積提出後の沈黙を打破するには、相手の反応や懸念点を引き出す確認質問が効果的です。
この段階での質問によって、価格への印象や社内検討の進捗状況を把握できます。
ポイントは、プレッシャーを与えず、あくまで確認のスタンスで次のアクションを促すことです。
テンプレート例文
営業「先日お送りした見積書についてですが、内容はご確認いただけましたでしょうか?」
↓(確認しました)
営業「ありがとうございます。もし何か気になる点や、ご不明な箇所がございましたら、お気軽にお聞かせください」
↓(価格が少し予算を超えています)
営業「そうでしたか。差し支えなければ、どのくらいの予算感で検討されているか教えていただけますか? プランの調整も可能です」
↓(◯◯万円程度を想定していました)
営業「承知しました。では、御社の予算に合わせたプランを再度ご提案させていただきますので、改めてご検討いただけますでしょうか?」
このトークでは、見積後の反応を確認しながら、懸念点を引き出して次の提案につなげています。
確認質問が次のアクションを生み、商談を前進させる力になります。
「契約前の最終確認」で不安を払拭する質問をする
契約直前の段階では、顧客の小さな不安や疑問を残さないことが重要です。
最終段階での丁寧な確認が、成約率を左右します。
ポイントは、顧客が言い出しにくい懸念点を先回りして引き出し、安心感を提供することです。
テンプレート例文
営業「ご契約の前に、何か気になることや確認しておきたいことはございませんか?」
↓(特にありません)
営業「ありがとうございます。念のため確認ですが、導入後のサポート体制についてはご理解いただけていますでしょうか?」
↓(そこは少し気になっています)
営業「承知しました。具体的には、どのような点が気になりますか?」
↓(トラブル時の対応時間です)
営業「なるほど。弊社では、平日9時から18時まで専任担当が対応し、緊急時は24時間以内に回答する体制を整えております。この点で問題ございませんか?」
このトークでは、契約前の最終確認として、顧客の潜在的な不安を引き出しています。
安心感を与える質問が、契約への最後の一押しとなり、成約率を高めます。
「導入時期が先延ばし」の場合に再熱させる一言を伝える
導入時期が先延ばしになった案件では、優先度を再認識させる質問が効果的です。
この段階での適切な質問によって、商談を再び動かすきっかけを作れます。
ポイントは、先延ばしの理由を確認しつつ、今動くべき理由を自然に想起させることです。
テンプレート例文
営業「以前ご提案させていただいた件ですが、その後社内でのご検討状況はいかがでしょうか?」
↓(他の案件を優先していました)
営業「承知しました。ちなみに、当初検討されていた課題については、現在も同じ状況でしょうか?」
↓(まだ解決していません)
営業「そうでしたか。実は最近、御社と同じ業界の◯◯社様が同様の課題を解決され、3ヶ月で効果が出始めているんです。もしよろしければ、改めて状況をお伺いしながらご提案させていただけませんか?」
↓(話を聞いてみたいです)
営業「ありがとうございます。では来週、30分ほどお時間をいただけますでしょうか? 最新の事例もご紹介しながら、御社に合った形でご提案いたします」
このトークでは、先延ばしされた理由を確認しつつ、課題の再認識と事例紹介で優先度を引き上げています。
タイミングを逃さない質問が、商談復活のカギとなります。
「上司への稟議前」に"承認されやすい理由"を整理させる
稟議前の段階では、担当者が上司を説得しやすくなる材料を整理する支援が効果的です。
この時点での質問によって、稟議書の内容や説得ポイントを具体化できます。
ポイントは、承認を得るための論点を整理し、担当者が自信を持って稟議できる状態を作ることです。
テンプレート例文
営業「稟議書を作成される際、上司の方が最も重視されるポイントは何でしょうか?」
↓(費用対効果だと思います)
営業「なるほど。では、導入による具体的な効果を数値化した資料があると、説得しやすくなりませんか?」
↓(それはとても助かります)
営業「承知しました。御社の現状をもとに、ROI試算と導入後の効果予測をまとめた資料をお作りしますので、それを稟議書に添付していただけますか?」
↓(ぜひお願いします)
営業「では、資料を今週中にお送りします。もし稟議書の内容で他にサポートが必要なことがあれば、遠慮なくお知らせください」
このトークでは、稟議承認に必要な材料を整理し、担当者の社内説得を支援しています。
稟議成功を支援する質問が、信頼関係を深め成約につながります。
「価格交渉」の場面で納得感を引き出す質問を使う
価格交渉の場面では、値引きに頼らず、価値と価格のバランスを再認識させることが重要です。
この段階での質問によって、価格以上の価値を感じてもらえます。
ポイントは、価格への懸念を引き出しつつ、投資対効果を具体的に示すことです。
テンプレート例文
営業「価格についてご懸念があるとのことですが、具体的にはどのような点が気になりますか?」
↓(予算との差が気になります)
営業「承知しました。ちなみに、今回の導入で期待されている効果は、どのくらいの期間で回収したいとお考えでしょうか?」
↓(1年以内には回収したいです)
営業「なるほど。実は御社と同規模の企業様では、平均8ヶ月で投資回収ができています。具体的には、業務時間が月間120時間削減され、年間で約◯◯万円のコスト削減につながっています。この試算をもとに、改めてご検討いただけませんか?」
↓(具体的な数字があると検討しやすいです)
営業「では、御社の状況に合わせた詳細なROI試算をお作りしますので、それをもとに社内でご検討を進めていただけますか?」
このトークでは、価格への懸念を確認しながら、投資対効果を数値で示すことで納得感を引き出しています。
価格以上の価値を感じさせる質問が、値引きに頼らない成約を実現します。
「トライアル提案時」に実行イメージを描かせる質問をする
トライアル段階では、導入後の具体的な成果をイメージさせることが重要です。
この時点での質問によって、トライアル期間中の目標設定と本導入への意欲を高められます。
ポイントは、トライアルを「検証期間」として位置づけ、成果の判断基準を明確にすることです。
テンプレート例文
営業「トライアル期間中に、どのような成果が出れば本導入をご検討いただけますか?」
↓(業務時間が削減できれば検討します)
営業「ありがとうございます。具体的には、どのくらいの削減効果があれば導入価値があるとお考えでしょうか?」
↓(月間で20時間程度削減できれば)
営業「承知しました。では、トライアル期間中にその効果を測定できるよう、導入前後の業務時間を記録する簡易シートをご用意しますが、いかがでしょうか?」
↓(それはありがたいです)
営業「では、トライアル終了時に効果を一緒に振り返りながら、本導入についてご判断いただく形でよろしいでしょうか?」
このトークでは、トライアル期間の成果基準を明確にし、本導入への道筋を描いています。
実行イメージを具体化する質問が、トライアルから本導入へのスムーズな移行を支援します。
「キーマンが不在」の場合に社内推進を促す聞き方をする
キーマン不在の商談では、担当者が社内で推進力を持てるよう支援することが重要です。
この段階での質問によって、担当者を通じた社内展開の道筋を作れます。
ポイントは、担当者がキーマンに報告しやすい材料を提供し、次回の接触機会を確保することです。
テンプレート例文
営業「本日はお時間をいただきありがとうございます。決裁権をお持ちの方へのご報告は、どのようなタイミングで行われる予定でしょうか?」
↓(来週の定例会議で報告します)
営業「承知しました。その際、◯◯様からどのような形でお伝えいただけると、キーマンの方にご理解いただきやすいと思われますか?」
↓(コスト面と導入効果を中心に伝えると思います)
営業「なるほど。でしたら、その2点に絞った簡潔な資料をお作りしますので、会議でご活用いただけますか? もし可能であれば、私も同席させていただくことは可能でしょうか?」
↓(資料は助かります。同席については確認してみます)
営業「ありがとうございます。では資料を今週中にお送りしますので、もしキーマンの方から追加の質問があれば、いつでもご連絡ください」
このトークでは、担当者の社内報告を支援しながら、キーマンへの接触機会を探っています。
担当者をサポートする姿勢が、信頼を生み社内推進を加速させます。
「導入事例を求められた時」に信頼を深める提示をする
導入事例を求められた際は、相手の状況に近い事例を提示することで信頼を深めます。
この段階での質問によって、最適な事例を選定し、安心感を与えられます。
ポイントは、事例をただ紹介するのではなく、相手の課題と紐づけて提示することです。
テンプレート例文
営業「導入事例をご覧になりたいとのことですが、どのような業界や規模感の事例が参考になりますでしょうか?」
↓(同じ製造業で、従業員規模も近い企業の事例が知りたいです)
営業「承知しました。ちなみに、特に知りたい内容は、導入前の課題でしょうか? それとも導入後の効果でしょうか?」
↓(導入後の効果が気になります)
営業「なるほど。実は御社と同規模の製造業A社様では、導入後3ヶ月で業務時間が30%削減され、年間で約500万円のコスト削減につながった事例があります。詳細な資料をお送りしてもよろしいでしょうか?」
↓(ぜひお願いします)
営業「では、A社様の導入プロセスと効果測定の結果をまとめた資料をお送りします。もし他にも参考になりそうな事例があれば、追加でご紹介しますのでお知らせください」
このトークでは、相手のニーズに合わせた事例を選定し、具体的な効果を示すことで信頼を構築しています。
適切な事例提示が、安心感を生み導入への意欲を高めます。
「導入後サポートへの不安」が出た時に安心感を与える
導入後サポートへの不安は、成約直前の大きな障壁になります。
この段階での質問によって、サポート体制の具体性を伝え、不安を払拭できます。
ポイントは、サポート内容を具体的に説明し、過去の対応実績を示すことです。
テンプレート例文
営業「導入後のサポートについてご不安があるとのことですが、具体的にはどのような点が気になりますか?」
↓(トラブル時の対応スピードが心配です)
営業「ご心配ですよね。弊社では、平日9時から18時まで専任担当が常駐しており、問い合わせには平均2時間以内に初回回答をしております。この対応スピードはいかがでしょうか?」
↓(それなら安心です。ただ、休日のトラブルが心配で)
営業「承知しました。緊急度の高いトラブルについては、休日でも24時間以内に対応する体制を整えております。実際、御社と同じ業界のB社様でも、休日対応で大きなトラブルを未然に防げた実績があります」
↓(具体的な対応事例があると安心します)
営業「では、過去の対応事例とサポート体制の詳細をまとめた資料をお送りしますので、それをご確認いただけますか?」
このトークでは、サポートへの不安を具体的に引き出し、実績をもとに安心感を提供しています。
サポート体制の具体性が、最後の一押しとなり成約を後押しします。
「ROI(投資対効果)」を重視する相手に数字で納得させる
ROIを重視する顧客には、定量的な効果を明確に示すことが重要です。
この段階での質問によって、相手が求める数値基準を把握し、それに基づいた提案ができます。
ポイントは、投資回収期間や具体的な削減効果を数字で示すことです。
テンプレート例文
営業「今回の導入について、投資対効果をどのような基準で判断されますか?」
↓(投資回収期間を重視しています)
営業「承知しました。ちなみに、どのくらいの期間で回収できれば導入価値があるとお考えでしょうか?」
↓(1年以内には回収したいです)
営業「なるほど。御社の現状をもとに試算しますと、業務時間の削減により月間約50万円のコスト削減が見込めます。これにより、約8ヶ月で投資回収が可能という計算になります。この試算をもとに、詳細なROI資料をお作りしてもよろしいでしょうか?」
↓(具体的な数字があると社内で説明しやすいです)
営業「では、御社の現状に合わせたROI試算と、同規模企業の実績データをまとめた資料をお送りします。その上で、改めてご検討いただけますか?」
このトークでは、ROIの判断基準を確認し、具体的な数値で納得感を引き出しています。
数字での納得が、決裁を加速させる力になります。
「検討優先度が低い」案件を動かすための一言を使う
検討優先度が低い案件では、緊急性や重要性を再認識させる質問が効果的です。
この段階での質問によって、案件を再び動かすきっかけを作れます。
ポイントは、現状維持のリスクや競合動向を意識させ、今動くべき理由を示すことです。
テンプレート例文
営業「以前ご提案させていただいた件ですが、現在の優先順位としてはどのような位置づけでしょうか?」
↓(他の案件が優先で、後回しになっています)
営業「承知しました。ちなみに、当初検討されていた課題については、現在はどのような状況でしょうか?」
↓(まだ解決していません)
営業「そうでしたか。実は最近、御社の競合であるC社様が同様の施策を導入され、市場シェアを伸ばしているという情報があります。もし競合との差が広がる前に対応されるのであれば、改めてご提案させていただきたいのですが、いかがでしょうか?」
↓(競合の動きは気になります)
営業「では、最新の業界動向と御社向けの提案内容を整理して、来週改めてご説明の機会をいただけませんか? 30分程度で結構です」
このトークでは、競合動向や市場変化を示すことで、優先度を引き上げています。
優先度を上げる質問が、塩漬け案件を復活させるカギとなります。
「スケジュール調整」が課題の相手に次の行動を促す
スケジュール調整が課題の場合は、具体的な日程候補を提示することが効果的です。
この段階での質問によって、次回アポイントを確定しやすくなります。
ポイントは、相手の負担を減らし、選択肢を絞って提示することです。
テンプレート例文
営業「次回のお打ち合わせについてですが、来週と再来週でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか?」
↓(来週は厳しいです)
営業「承知しました。では、再来週の火曜日の午前か、木曜日の午後でしたら、いかがでしょうか?」
↓(木曜日の午後なら可能かもしれません)
営業「ありがとうございます。では、木曜日の14時からと15時から、どちらがよろしいでしょうか?」
↓(15時からでお願いします)
営業「承知しました。では、◯月◯日(木)15時からで確定させていただきます。当日は前回の続きと、新しい提案内容をご説明しますので、よろしくお願いいたします」
このトークでは、選択肢を段階的に絞り込むことで、スケジュール調整を円滑に進めています。
明確に次のアクションを案内し、商談を停滞させず前進させましょう。
「社内調整に時間がかかる」相手に並走姿勢を示す
社内調整に時間がかかる案件では、伴走支援の姿勢を示すことが信頼構築につながります。
この段階での質問によって、調整プロセスの課題を把握し、適切なサポートができます。
ポイントは、相手の社内調整を他人事にせず、一緒に進める姿勢を伝えることです。
テンプレート例文
営業「社内調整にお時間がかかっているとのことですが、現在どのあたりで進んでいますか?」
↓(関係部署への説明が必要で、調整が難航しています)
営業「それは大変ですね。もし私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくおっしゃってください。例えば、関係部署向けの説明資料を作成することも可能ですが、いかがでしょうか?」
↓(それは助かります)
営業「承知しました。どのような内容を盛り込めば、関係部署の方々にご理解いただきやすいでしょうか?」
↓(各部署の業務への影響と、メリットを明確にしたいです)
営業「なるほど。では、部署別の影響とメリットを整理した資料をお作りします。もし必要であれば、私が直接説明に伺うことも可能ですので、ご検討ください」
このトークでは、社内調整の状況を確認し、具体的な支援を申し出ることで並走姿勢を示しています。
伴走姿勢が、長期的な信頼関係を築き成約へとつながります。
「過去に失注した顧客」に再提案のきっかけを作る質問をする
失注顧客への再アプローチでは、状況変化を確認する質問が効果的です。
この段階での質問によって、再提案の余地があるかを見極められます。
ポイントは、過去の失注理由に触れつつ、現在の状況や課題の変化を探ることです。
テンプレート例文
営業「以前ご提案させていただいた際は、ご縁がなく残念でした。その後、御社の状況に何か変化はございましたか?」
↓(実は最近、また同じ課題が出てきています)
営業「そうでしたか。以前ご検討いただけなかった理由は、確かタイミングと予算の問題だったと記憶していますが、現在はいかがでしょうか?」
↓(予算は今期で確保できそうです)
営業「承知しました。実は弊社のサービスも、以前からいくつか改善を重ねておりまして、特に導入コストを抑えたプランもご用意できるようになりました。改めてご説明の機会をいただけませんか?」
↓(話を聞いてみたいです)
営業「ありがとうございます。では、来週中にお時間をいただき、以前との違いと現在の御社に最適なプランをご提案させていただきます」
このトークでは、失注理由を確認しながら、新たな提案価値を示しています。
適切な質問が、失注先への再提案の扉を開きます。
「初回商談」で次回アポイントを自然に確定させる聞き方をする
初回商談では、次回アポイントを確定させることが商談継続の鍵になります。
この段階での質問によって、相手の関心度を確認しながら自然に次回を提案できます。
ポイントは、相手に負担を感じさせず、次回の目的を明確に示すことです。
テンプレート例文
営業「本日お話しさせていただいた内容について、何かご質問やご不明な点はございますか?」
↓(概要は理解できました)
営業「ありがとうございます。今回は全体像のご説明でしたが、もし御社の状況に合わせた具体的な提案をご覧になりたければ、改めてお時間をいただきたいのですが、いかがでしょうか?」
↓(具体的な提案は聞いてみたいです)
営業「承知しました。次回は、御社の課題に合わせたプランと、導入事例を中心にご説明します。来週と再来週でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか?」
↓(再来週なら調整できそうです)
営業「ありがとうございます。では、再来週の火曜日か水曜日の午後で、1時間程度お時間をいただけますか? 具体的な提案内容を事前にメールでお送りしますので、それをご確認いただいた上でお話しできればと思います」
このトークでは、初回商談の理解度を確認しながら、次回の目的を明確にして自然にアポイントを確定させています。
初回での次回確定が、商談継続率を高め成約への道筋を作ることに繋がります。
テストクロージングを行う際の3つの注意点・NG例
「焦りが伝わる切り出し方」を避けて自然に切り出す
テストクロージングで最も避けるべきは、営業側の焦りが顧客に伝わってしまうことです。
急かすような質問や、成約を前提とした切り出し方をすると、顧客は警戒心を高めてしまいます。
焦りが伝わると、それまで築いてきた信頼関係が一気に崩れ、商談が後退するリスクがあります。
以下に、焦りを感じさせないための注意点と対策を整理しました。
|
懸念点 |
対策の例 |
|
「で、どうしますか?」と直接的に詰める |
「今回のご提案について、率直なご感想をお聞かせいただけますか?」と柔らかく確認する |
|
沈黙を恐れて畳みかける質問をする |
相手が考える時間を尊重し、ゆっくり待つ姿勢を見せる |
|
成約を前提とした話を先走って進める |
「もしご検討いただける場合は」と仮定形で切り出す |
このように、焦りを感じさせない質問設計と態度が、テストクロージングの成功には不可欠です。
自然な流れで確認することが、顧客に安心感を与え、本音を引き出すことにつながります。
「Yes/Noで答えづらい質問」をしないように設計する
テストクロージングでは、顧客が答えやすい質問を設計することが重要です。
「Yes/No」でしか答えられない質問は、顧客の思考を狭め、本音や詳細な状況を引き出せません。
特に、否定的な回答を誘発する質問は、商談を停滞させる大きな原因となります。
以下に、質問設計の注意点と対策を整理しました。
|
懸念点 |
対策の例 |
|
「ご購入いただけますか?」とYes/Noを迫る |
「今回のご提案について、どのように感じられましたか?」と感想を聞く |
|
「問題ありませんか?」と否定形で聞く |
「気になる点や確認したいことはございますか?」と肯定形で聞く |
|
選択肢のない質問で相手を追い詰める |
「AとBでは、どちらがより御社に合いそうでしょうか?」と選択肢を提示する |
このように、オープンクエスチョンや選択肢のある質問を活用することで、顧客の本音を引き出せます。
適切な質問設計が、テストクロージングの質を左右し、商談の成功率を高めます。
「相手の理解度を確認せずに進める」ミスを防ぐ
テストクロージングの前提として、顧客が提案内容を正しく理解していることが必要です。
理解が不十分なまま質問を投げかけても、的確な回答は得られず、商談が混乱します。
特に、専門用語や複雑な仕組みの説明後は、必ず理解度を確認するステップを挟むべきです。
以下に、理解度確認を怠ることの懸念点と対策を整理しました。
|
懸念点 |
対策の例 |
|
説明後すぐに意思確認をしてしまう |
「ここまでの説明で、分かりにくい点はございませんでしたか?」と理解度を確認する |
|
相手がうなずいているだけで理解したと判断する |
「念のため、今回のポイントを簡単に整理させていただいてもよろしいですか?」と要約する |
|
専門用語を使いすぎて相手を置き去りにする |
「今の用語について、補足説明が必要でしたらお気軽におっしゃってください」と確認する |
このように、理解度を確認するステップを挟むことで、テストクロージングの精度が上がります。
相手が正しく理解している状態で質問することが、的確な回答を得て商談を前進させる鍵となります。
テストクロージングを行うときに気を付けたい3つのこと
「相手の購入意欲」を正確に測る質問を意識する
テストクロージングを行う際は、相手の購入意欲を正確に測ることを最優先に考えます。
曖昧な質問では、顧客の本当の意欲レベルを把握できず、次のアクションを誤る可能性があります。
購入意欲を測る質問とは「どの程度前向きか」「何が障害になっているか」を明確にする質問です。
以下に、購入意欲を測る質問の具体例を整理しました。
|
項目 |
例文 |
|
前向き度の確認 |
「今回のご提案について、10点満点で評価するとしたら何点くらいでしょうか?」 |
|
障害の特定 |
「もし導入を進めるとしたら、現時点で何がハードルになりそうでしょうか?」 |
|
次ステップの確認 |
「社内でご検討を進められる場合、次に必要なステップは何でしょうか?」 |
このように、購入意欲を多角的に測る質問を投げかけることで、顧客の真の状態が見えてきます。
正確な測定ができれば、提案内容の調整や追客のタイミングを最適化でき、成約率の向上につながります。
「押し売りに聞こえないトーン」で信頼関係を保つ
テストクロージングでは、質問の内容だけでなく、話し方のトーンも重要です。
同じ質問でも、トーンによっては「確認」にも「押し売り」にも聞こえてしまいます。
押し売りと感じられた瞬間、顧客は心を閉ざし、それまでの信頼関係が損なわれてしまいます。
以下に、トーンに気を付けた質問の具体例を整理しました。
|
項目 |
例文 |
|
柔らかい確認 |
「差し支えなければ、率直なご意見をお聞かせいただけますか?」 |
|
選択肢の提示 |
「もしご興味があれば、次回は具体的な導入プランをご提案できますが、いかがでしょうか?」 |
|
相手のペース尊重 |
「お忙しい中恐縮ですが、ご検討状況について教えていただけますと幸いです」 |
このように、相手を尊重し、プレッシャーを与えない言い回しを選ぶことが大切です。
適切なトーンで質問することで、長期的な信頼関係を保ちながら、商談を前に進められます。
「話の流れを断ち切らずに」自然な流れで行う
テストクロージングは、商談の流れの中に自然に組み込むことが重要です。
唐突に質問を投げかけると、顧客は「急に営業モードになった」と感じ、警戒心を抱かせます。
話の流れを意識しながら、自然なタイミングで確認を入れることが成功の鍵となります。
以下に、自然な流れを保つ質問の具体例を整理しました。
|
項目 |
例文 |
|
提案の延長として |
「ここまでご説明した内容について、御社にも当てはまりそうな部分はございましたか?」 |
|
相手の発言を受けて |
「今おっしゃっていただいた課題は、まさに今回のご提案で解決できる部分ですね。この点について、もう少し詳しくお話ししてもよろしいでしょうか?」 |
|
段階的な確認 |
「まずは全体像をご理解いただけたかと思いますが、次に具体的な活用イメージをお話ししても大丈夫でしょうか?」 |
このように、会話の流れに沿って質問を挟むことで、顧客は自然に答えることができます。
流れを断ち切らない配慮が、顧客の心理的ハードルを下げ、本音を引き出しやすい環境を作ります。
テストクロージングで成果を出す5つの手順
「商談の目的」を明確にしてクロージングのゴールを決める
テストクロージングで成果を出すには、まず商談全体の目的を明確にすることが不可欠です。
「この商談で何を達成したいのか」「どこまで進めれば成功なのか」を事前に定めます。
目的が曖昧なまま進めると、テストクロージングのタイミングや質問内容がぶれてしまいます。
STEP
① 商談前に「今回のゴール」を具体的に設定する
(例:次回アポ確定、決裁者の同席確約など)
② ゴール達成のために必要な情報を洗い出す(例:予算感、導入時期、決裁フローなど)
③ 商談中にゴールからの距離を測りながら進める
④ ゴールに近づくタイミングでテストクロージングを実施する
具体的には「今日は次回の提案機会を確保する」というゴールなら、商談の後半で「もう一度お時間をいただけそうか」を確認する質問を準備しておきます。
明確なゴール設定が、テストクロージングの精度を高め、商談全体の成功率を引き上げます。
「仮説ベースの質問」で相手の本音を引き出す
テストクロージングでは、事前に立てた仮説をもとに質問を設計することが効果的です。
「この顧客は◯◯を懸念しているのではないか」という仮説があれば、それを確認する質問を用意できます。
仮説なしで臨むと、表面的な確認だけで終わり、本音を引き出せません。
STEP
① ヒアリング内容から「顧客が重視するポイント」の仮説を立てる
② 仮説に基づいて「確認すべき質問」を3〜5個準備する
③ 商談中に仮説を検証しながら質問を投げかける
④ 仮説と異なる反応があれば、柔軟に質問を調整する
具体的には「コスト重視の顧客」という仮説があれば「投資対効果をどのように測定されますか?」という質問を準備しておきます。
仮説ベースの質問設計が、顧客の深層ニーズを引き出し、提案の精度を高める原動力となります。
「提案の共感ポイント」を再確認して納得感を高める
テストクロージングの前に、提案内容が顧客の課題に合致しているかを再確認することが重要です。
顧客が「自分ごと」として提案を受け止めているかを確かめることで、納得度を測れます。
共感ポイントが弱いまま質問を進めても、前向きな回答は得られません。
STEP
① 提案の中で顧客が最も反応した部分を特定する
② その部分について「今のお話、御社の状況にも当てはまりそうでしょうか?」と確認する
③ 顧客の反応を見ながら、共感度合いを測る
④ 共感が得られた部分を軸に、次のステップへと誘導する
具体的には、導入事例の説明時に顧客がうなずいた場合「御社でも同じような効果を期待できそうでしょうか?」と確認します。
共感ポイントの再確認が、顧客の納得感を高め、テストクロージングの成功率を引き上げます。
「決裁者を巻き込む段取り」を先に固めておく
テストクロージングでは、決裁者へのアプローチ方法を確認することが欠かせません。
担当者レベルで話が止まらないよう、決裁フローと次のステップを明確にします。
決裁者の巻き込み方を早期に把握することで、商談のスピードを上げましょう。
STEP
① 「最終的にご判断されるのはどなたでしょうか?」と決裁者を確認する
② 「決裁者の方が重視されるポイントは何でしょうか?」と判断基準を聞く
③ 「決裁者の方にご説明する機会をいただくことは可能でしょうか?」と同席を打診する
④ 担当者経由での報告となる場合は、資料や説明材料を提供する
具体的には、担当者との商談後半で「上司の方にも一度ご説明の機会をいただけますか?」と自然に提案します。
決裁者へのアプローチを先に固めることが、商談の停滞を防ぎ、成約までの道筋を明確にします。
「次のアクション」を明確に提示して自然に次へつなげる
テストクロージングの最終ステップは、次のアクションを具体的に提示することです。
「では、次はどうしましょうか?」ではなく「次は◯◯をしませんか?」と明確に提案します。
次のステップが曖昧なまま終わると、商談が自然消滅するリスクが上がります。
STEP
① テストクロージングで得た情報をもとに、次に必要なアクションを判断する
② 「では、◯日までに△△の資料をお送りしますので、ご確認いただけますか?」と具体的に提示する
③ 次回のアポイント日時を、その場で候補を出して調整する
④ 次回までに顧客側で必要な準備があれば、それも確認して共有する
具体的には「では、来週火曜日に詳細プランをお持ちしますが、午前と午後どちらがよろしいですか?」と選択肢を提示します。
次のアクションを明確にすることで、商談が自然に前進し、成約までの確実性が上がります。
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