営業のパイプライン管理の方法19選・毎日と週次と月次でやることと5つの数字

営業のパイプライン管理の方法19選と、見るべき5つの数字を解説します。
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・毎日・週次・月次で回す管理の方法19選(入力・会議・着地)
・フェーズの決め方とボトルネックの見つけ方(通過率・基準・手順)
・予測の精度を上げて定着させる工夫(確度・原因・ツール)
現場の営業担当者だけでなく、営業責任者必見の内容です。
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営業のパイプライン管理を回す方法19選
パイプライン管理は、表を作っただけでは数字が動きません。
初回商談や提案といった、案件が進む段階をフェーズと呼び、以下では段と書きます。
ここでは毎日・週次・月次に分けて、数字を読んで手を打つ方法を19個紹介します。
今のチームの運用に足りないものから、1つずつ試してください。
【毎日やること】
①今日動かす案件を選ぶ
朝いちばんに前へ進める案件を決めておくと、1日の動きがそのまま数字に結びつきます。
一覧を上から順に触っていると、期日の迫った大きな案件ほど後回しになりがちです。
とはいえ、全件を毎朝見直す時間はありません。
今日動かす案件を選ぶ基準は、次の3つに絞るのが現実的です。
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選ぶ基準 |
当てはまる案件 |
今日やること |
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次の行動の期日 |
期日が今日か、すでに過ぎている |
約束した連絡や資料の送付を午前中に済ませる |
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金額 |
今月の着地に入る大きな案件 |
決裁者の反応を担当者に電話で確かめる |
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段 |
見積もりや最終提案の段にある |
相手が迷っている点を1つ聞き出す |
基準を先に決めておけば、声の大きい部下の案件だけが優先される事態も防げます。優先順位の高い案件から管理出来るので売上成果にも繋がります。
選んだ案件を正しく動かすには、昨日の商談で相手と何を話したかが画面に入っていることが前提です。
②昨日の商談結果を入れる
商談の結果は、翌朝までに画面へ入れる決まりにすると記録の抜けが減ります。
記憶が新しいうちなら、相手が口にした言葉や次に会う約束を、短い時間でも正確に書き残せるからです。
一方で、3日たってから思い出して書くと、都合のいい見立てが混ざります。
入れる項目は、次の4つに絞れば十分です。
・相手の反応:前向きだった点と、引っかかっていた点
・決まったこと:次の打ち合わせの日や、送る資料
・段の変化:前の段から進んだか、そのままか
・次の行動と期日:誰がいつまでに何をするか
項目が少なければ入力は数分で終わり、朝の案件選びにそのまま使える記録がそろいます。
なかでも差が出やすいのが、次の行動に付ける期日の書き方です。
③次の行動に期日を入れる
「来週中に連絡」のような書き方では、期日を守れたかどうかを誰も判断できません。
次の行動には、日付とその日にやる動作を1行で書くのが基本です。
期日がぼやけた案件は、画面の上では順調に動いているように見えても、実際には何週間も止まっていることがあります。
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悪い書き方 |
良い書き方 |
直す理由 |
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来週中に連絡 |
水曜の午前に見積もりの感想を電話で聞く |
曜日と聞く中身があると、当日にやることが決まる |
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検討待ち |
金曜までに決裁の日程を担当者に確かめる |
待つだけの行動を、こちらから確かめる行動に変えられる |
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資料送付 |
明日の正午までに導入事例を2件メールで送る |
送る物と締め切りがそろい、抜けに気づける |
期日を動作とセットで書くと、朝の案件選びでも取り組む順番が迷わず決まります。
期日を過ぎても次の行動が書き換わらない案件こそ、早めに印をつけておきたい相手です。
④止まった案件に印をつける
何日動かなければ「止まった」と見なしますか?
日数は商材によって変わり、商談の期間が長い商材ほど長めに取るのが自然です。
たとえば、検討に数か月かかる商材で1週間の空白を「止まった状態」と見なすと、一覧のほとんどに印が付きます。
一方で、日数を決めずに感覚で判断すると、同じ案件でも人によって印の有無がわかれるのが実情です。
・日数の決め方:過去の受注案件で、段と段の間に空いた日数を目安にする
・印の付け方:決めた日数を過ぎたら、色やタグで一覧から見えるようにする
・印の外し方:次の行動と期日が入った時点で、印を外す
・印の数の扱い:数の多さを責めず、週次で状況を確かめる材料にする
止まったと見なす日数を先に決め、画面で目に見える印に変えておくと、見落としが減ります。
印のついた案件が増えてきたら、新しい案件の登録の仕方にも原因がないか疑ってみてください。
⑤新しい案件を登録する
新しい案件は、登録するときに入れる項目を決めておくと、後の数字がぶれにくくなります。
登録の時点で全項目を埋めさせると、手間を嫌って登録そのものが遅れるのが難点です。
そこで、最初に必ず入れる項目と、後から足してよい項目を分けておきます。
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項目 |
入れる時期 |
空けておくと困ること |
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会社名と担当者名 |
登録時に必ず |
同じ相手を2人が別々に追いかける |
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案件のきっかけ |
登録時に必ず |
どの入口から案件が生まれたかを数えられない |
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次の行動と期日 |
登録時に必ず |
登録したまま誰も動かない |
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見込みの金額 |
初回の商談の後 |
根拠のない金額が着地の読みを狂わせる |
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決裁者の名前 |
提案の段に進むまで |
決裁で止まる案件を先に見分けられない |
きっかけを登録時に入れておくと月次の振り返りの材料にもなるため、手間を惜しまず入れたい項目です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
毎日の登録と入力がそろったら、次は週に1度、段ごとの件数をまとめて数える番です。
【週次でやること】
⑥フェーズ別の件数を数える
週に1度、段ごとの案件数を先週と並べると、流れのどこに変化が出たかが見えます。
件数の合計だけを追っていると、入口で案件が増えて出口で減っている状態を、数字の上では見逃してしまいます。
段ごとの差こそが、手を打つ場所を決める手がかりです。
・増えた段:その段に案件がたまり、次の段へ進めていないことが考えられる
・減った段:前の段から案件が流れてきていない可能性がある
・入口の件数:新しく登録された案件が、先週より少なくなっていないか
・出口の件数:受注と失注を合わせた、閉じた案件の数が極端に少なくないか
件数の増減は結果にすぎず、原因までは教えてくれません。
どの段で案件が落ちているかを確かめる手がかりが、次の通過率です。
⑦通過率が落ちた段を見る
通過率(ある段から次の段へ進んだ案件の割合)は、件数よりも早く流れの異変を映します。
件数は同じでも、先週より通過率が下がった段では、どこかで商談の中身が崩れているからです。
ただし、1週間分の少ない件数だけで判断すると、たまたまの上下に振り回されやすい点には注意が必要です。
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落ちた段 |
考えられる理由 |
担当者に聞く質問 |
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初回商談から提案 |
相手の課題を聞き切れていない |
相手が困っていることを一言で言えるか |
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提案から見積もり |
提案が相手の課題とずれている |
提案のどこに相手が反応したか |
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見積もりから決裁 |
決裁者に内容が届いていない |
決裁する人と会話できているか |
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決裁から受注 |
他社との比較や予算の時期で止まっている |
相手が比べている会社と、予算が決まる時期はいつか |
質問は責める調子ではなく、事実を一緒に確かめる形で投げると、担当者から本当の状況が出てきます。
通過率の低い段に案件がたまっているなら、動いていない案件を1件ずつ洗い出す作業に移りましょう。
⑧滞っている案件を洗い出す
週次の洗い出しは、毎日つけた印を手がかりに、滞った案件をまとめて片づける作業です。
印をつけるだけで放っておくと、動かない案件が一覧に積み上がり、見込み額が膨らんで見えるのが問題です。
進め方は次の4つの手順に分けられます。
①決めた日数を過ぎた案件を、一覧から抜き出す
②担当者に、相手と最後に話した日と内容を確かめる
③続けるか閉じるかを、相手の反応をもとに決める
④続ける案件には、次の行動と期日を入れ直す
閉じると決めた案件を一覧から外すのは、失敗を認めるためではなく、数字を実態に近づけるためです。
実態に近い案件だけが残れば、受注の見込み額も信頼できる数字として積み上げられます。
⑨受注の見込み額を積み上げる
段ごとの金額に決まる割合をかけて足し上げた受注の見込み額は、案件の総額より現実に近い数字です。
総額をそのまま報告すると、決まる見込みの薄い案件まで売上に数えてしまいます。
かける割合は、過去の受注の実績から段ごとに決めるのが基本です。
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段 |
案件の金額の合計 |
受注の見込み |
見込み額 |
|
初回商談 |
1,000万円 |
1割 |
100万円 |
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提案 |
600万円 |
3割 |
180万円 |
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見積もり |
400万円 |
5割 |
200万円 |
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決裁 |
200万円 |
8割 |
160万円 |
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合計 |
2,200万円 |
段ごとにかける |
640万円 |
※金額と割合は、計算の流れを示すための例です。
見込み額と総額の差が大きいほど、前の段に案件が偏っていて、今月の着地(月末に落ち着く売上の数字)は危ういと読めます。
その差を埋めるうえで見落とせないのが、決まらなかった案件から学ぶ作業です。
⑩失注の理由を分類する
失注(受注できずに終わること)の理由は、自由に書かせたままだと集計できず、同じ負け方をくり返します。
「タイミングが合わなかった」とだけ書かれた記録が並んでも、どこを直すべきかは誰にも判断がつかない状態です。
そこで理由をいくつかの型に分けて選ぶ形にすると、週ごとの傾向が数字で追えるようになります。
・価格:予算に合わない、他社のほうが安かった
・時期:導入の時期が先に延びた、予算の時期が合わなかった
・競合:他社の提案が選ばれた
・決裁:担当者は前向きだったが、上の判断で止まった
分類したあとは、どの段で失注したかとかけ合わせて見ると、直す場所が1つに絞れます。
ただ、理由がわかっても商談の数そのものが足りなければ、来週の受注の芽は増えないままです。
⑪来週の商談の枠を埋める
来週の商談の予定を金曜のうちに見ておくと、空いた枠を月曜から埋めていくように動けます。
週が始まってから空きに気づくと、約束を取っても実際に会えるのは翌週以降になりがちです。
担当者ごとに、商談に使える枠と埋まった数を並べると、手が足りない人と余っている人がひと目でわかります。
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担当者 |
商談に使える枠 |
埋まった枠 |
来週の動き |
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Aさん |
10枠 |
9枠 |
新しい約束は取らず、今ある商談の準備に時間を回す |
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Bさん |
10枠 |
4枠 |
止まった案件への連絡で、空いた枠を埋める |
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Cさん |
8枠 |
2枠 |
見込み客リストへの電話を増やし、初回の商談を取る |
※枠の数は例です。
枠の埋まり具合で担当者の役割を分けると、忙しい人の商談を無理に増やさずに済みます。
一方で、Cさんのように枠の空く状態が続くなら、その手前にあるリストの残り具合を疑うべきです。
⑫見込み客リストの残数を見る
見込み客リストの残数は、今月の数字には表れないため、週次で見ておかないと手遅れになりやすい数字です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
リストが細っても、今ある商談はしばらく進むので、受注はすぐには減りません。
しかし、入口に入る案件が減った影響は、その商談が終わったあとにまとめて出てくるのが怖いところです。
商材によって差はありますが、入口の細りが受注の減少として見えるまで、2〜3か月遅れることもあります。
受注が減ったと気づいてからリストを増やしても、その案件が受注になるのはさらに先の話です。
だからこそ、残数が先週より減ったら、受注が落ちる前にリストの補充を始めるのが先手になります。
リストの残数を週ごとに記録するだけで、数か月先の売上の落ち込みを前もってつかめるのが、この数字を見る意味です。
週次で先の動きを整えたら、月に1度は目標まで残りの金額を確かめましょう。
【月次でやること】
⑬着地と目標の差を出す
目標まで、あといくら足りないか言えますか?
月の半ばでこの問いに即答できないと、打つ手を考える前に月末を迎えてしまいます。
差を出すには、受注が決まった確定額と、まだ決まっていない見込み額を分けて足すのが基本です。
見込み額を確定額と混ぜると、足りない金額が実際より小さく見えてしまいます。
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項目 |
金額 |
出し方 |
|
目標 |
1,000万円 |
期の初めに決めた今月の数字 |
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確定 |
550万円 |
契約や発注が済んだ案件の合計 |
|
見込み |
250万円 |
段ごとの金額に受注の見込みをかけた合計 |
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差 |
200万円の不足 |
目標から確定と見込みを引いた残り |
※金額は、計算の流れを示すための例です。
不足の金額が出れば、残りの日数でどれだけの案件を動かすべきかを具体的に話し合うことができます。
その話し合いの前提として、案件が段ごとに何日かかっているかも押さえておきたい数字です。
⑭フェーズ別の平均日数を出す
段ごとにかかった平均の日数を月に1度出すと、どの段で商談が長引いているかが見えてきます。
日数が伸びた段にある案件は、担当者が今月に決まる予定だと報告していても、翌月にずれ込みやすくなります。
伸びた日数は、長さそのものより、どこがどう伸びたかを見るのが肝心です。
・特定の段だけ伸びた:その段で、相手が判断する材料が足りていないことが考えられる
・全部の段が少しずつ伸びた:商談の進め方より、担当者の手が回っていないことを疑う
・特定の担当者だけ伸びた:その人の案件の抱え方を、個別に確かめる
・特定の商材だけ伸びた:相手の社内で検討に加わる人が増えていないかを確かめる
伸びた段の日数は、着地を読むときに今月に入れてよい案件かを見分ける目安にも使えます。
日数と並んで月次で見ておきたいのが、1件あたりの受注単価の動きです。
⑮受注単価の傾向を見る
受注単価(1件の受注で得られる金額)は、件数が目標どおりでも売上が届かない月の原因をつかむ手がかりです。
単価が下がる月には、値引きが増えたか、小さな案件ばかりが決まったかのどちらかが起きていることが多くあります。
理由によって打つ手が逆になるため、下がったという事実だけで判断しないことが大切です。
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単価が下がったときの原因候補 |
確かめ方 |
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値引きで決まる案件が増えた |
見積もりの金額と受注の金額の差を、案件ごとに並べる |
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小さな案件ばかりが決まった |
受注した案件を金額の帯で分け、帯ごとの件数を前月と比べる |
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決まりやすい安い商材に偏った |
商材ごとの受注件数を前月と比べる |
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大きな案件が翌月にずれた |
見込みにあった大きな案件の段と期日を確かめる |
値引きが原因なら、翌月以降の単価まで下がり続けるおそれがあり、早めに歯止めをかける必要があります。
こうした数字のずれがくり返し出るときは、段の決め方そのものが実態と合っていない場合を疑うべきです。
⑯フェーズの定義を見直す
フェーズの定義は一度決めたら終わりではなく、数字のずれを見ながら直す前提で運用するものです。
決めた当初は妥当でも、商材や売り方が変われば、段の区切りと商談の実際の進み方が合わなくなります。
たとえば、ある段の通過率だけが毎月極端に高いなら、その段の条件がゆるすぎて区切りの役目を果たしていません。
逆に、ある段で案件が長く滞り続けるなら、1つの段に別々の作業が詰め込まれているサインです。
直すときは、段の名前ではなく「次の段に進んだ条件」の文を書き換えるところから始めます。
名前だけを変えても担当者の判断は変わらず、数字のずれも残ったままになるからです。
見直しは月に1度、数字の変化が続いた段に限って行うのが、現場を混乱させないやり方です。
定義を直しても件数が特定の人に偏っていれば、次は担当者ごとの差に目を向けましょう。
⑰担当者ごとの偏りを直す
担当者ごとの件数や段の偏りは、個人の力量よりも、案件の配り方や抱え方から生まれていることが多くあります。
偏りを本人の努力不足として責めれば、次に待っているのは都合の悪い案件を画面に入れない部下の姿です。
偏りは人を評価する材料ではなく、仕事の配分を直す材料として扱うのが前提です。
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偏りの型 |
画面での見え方 |
直し方 |
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件数の偏り |
1人に案件が集まり、印のついた案件も多い |
新しい案件の割り当てを、手の空いた人へ回す |
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入口の段の偏り |
初回商談の段だけが多く、先へ進まない |
提案の段に慣れた人を商談に同席させる |
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出口の段の偏り |
決裁の段に案件がたまっている |
上司が決裁者との面談に同行する |
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件数の少なさ |
案件そのものが少ない |
見込み客リストの割り当てを見直す |
配り方を直せば、1人に仕事が集まって商談の中身が雑になる流れを、月の途中で断ち切れます。
偏りを整えたら、次は来月の目標から必要な案件の数を逆算する段取りです。
⑱来月に必要な件数を出す
来月の目標を件数に置き換えておくと、月初の時点で何件の案件を作ればよいかが決まります。
金額の目標だけを伝えられても、部下は今日から何件の商談を取りに動けばよいのかを自分では判断できません。
逆算に使うのは、平均の受注単価と、段ごとの通過率の2つです。
①来月の目標額を平均の受注単価で割り、必要な受注件数を出す
②必要な受注件数を決裁から受注までの通過率で割り、決裁の段に必要な件数を出す
③同じ計算を前の段へさかのぼり、初回商談に必要な件数まで出す
④出た件数を、担当者ごとの商談の枠と見比べて割り振る
例として、目標600万円を単価50万円で割ると、必要な受注は12件です。
初回商談から受注までの通過率が3割なら、必要な初回商談は40件になります。
この件数が商談の枠を超えるなら、目標か進め方の見直しを月初のうちに相談すべきです。
件数の逆算を終えたら、最後は今月受注した案件から来月にも使える勝ち方を拾う作業です。
⑲勝ちパターンを更新する
月末には受注した案件を振り返り、どんな流れで決まったのかを勝ちパターンとして書き直します。
勝ちパターン(受注に至りやすい進め方の型)は、一度作って掲げたままにすると、相手の変化に置いていかれます。
受注案件から毎月同じ観点で拾えば、型の古くなった部分に早く気づけるのが、毎月見直す理由です。
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拾う観点 |
見ること |
型への反映の例 |
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きっかけ |
問い合わせ、紹介、電話など、どこから案件が生まれたか |
受注が多い入口に、リスト作りの時間を寄せる |
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段ごとの日数 |
どの段を短く抜けたか |
短く抜けた段の進め方を、全員の手順にそろえる |
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決め手 |
相手が最後に選んだ理由は何か |
決め手になった資料や事例を、提案の型に入れる |
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決裁者との接点 |
どの段で決裁者に会えたか |
決裁者に会う時期の目安を、型に書き足す |
失注の理由と勝ちパターンを同じ月に並べて見ると、やめることと続けることが同時に決まります。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
19の方法を回す前に、パイプライン管理がそもそも何を見る仕組みなのかも整理しておきましょう。
営業のパイプライン管理とは何を指すのか3つの意味
パイプライン管理とは、受注までの段階ごとに案件の数と金額を見て、手を打つための管理です。
統一された定義はなく、現場では主に次の3つの働きをまとめてこう呼んでいます。
どの働きを重く見るかで、毎日見る画面も会議で話す中身も変わります。
案件の進み具合を見る
1つ目の働きは、それぞれの案件が受注までのどの段にいるかを、一覧で見られるようにすることです。
案件の進み具合を段で表すと、担当者の頭の中にしかなかった状況を上司も同じ画面で追えるようになります。
口頭の報告だけでは、この位置がずれて伝わりがちです。
・段の位置:初回商談、提案、見積もりなど、案件がいまいる段
・とどまった日数:その段に入ってから何日たったか
・次の行動:誰がいつまでに何をするか
・金額:その案件が決まったときに入る売上
位置と日数が並んで見えれば、上司は報告を待たずに、声をかけるべき案件を自分で選べます。
並んだ案件の金額を足し合わせる先にあるのが、月末の売上を先に読む働きです。
売上の着地を先に読む
2つ目の働きは、今ある案件の段と金額から、月末にいくらの売上で着地するかを前もって読むことです。
着地が月の途中でわかれば、残りの日数でどの案件に力を注ぐかを選べます。
反対に、月末に集計して初めて数字を知る運用では、足りないとわかっても打てる手はわずかです。
たとえば月の半ばで読みが目標に届かないとわかれば、後半は決裁の近い案件に時間を寄せる判断ができます。
ただ、その読みが上司の手元にとどまる限り、部下の動きまでは変わらないのが現実です。
読んだ着地を部下と同じ画面で共有すると、1人ひとりが自分の案件の重みを知ったうえで動けます。
着地の見通しを全員が知っているチームでは、月末に慌てて値引きに頼る場面も減ります。
読みが目標に届かないとき、次に必要になるのが、流れの止まった段を探し出す働きです。
詰まりを見つけて直す
数字が動かないとき、どこから見ればいいのでしょうか?
答えは、段と段の間で案件が減っている場所、つまり流れの詰まりにあります。
3つ目の働きは、この詰まりを数字の変化から見つけ、その段に絞って手を打つことです。
全体の件数や売上だけを眺めていると、どこを直せばよいかがわからず、打ち手が全員への声かけで終わりがちです。
・割合が下がった:ある段から次の段へ進む案件の割合が、前月より落ちている
・日数が伸びた:ある段にとどまる日数が、ほかの段より長くなっている
・案件がたまった:ある段だけ件数が増え、次の段の件数が増えていない
・印が集まった:止まった案件の印が、特定の段に集中している
詰まった段が1つに絞れれば、全員に「もっと頑張ろう」と言う代わりに、その段の進め方だけを直せます。
3つの働きがそろって回り始めると、営業の現場には目に見える効果が表れます。
パイプライン管理で営業が得る3つの効果
効果①:月末の着地が先に読める
締めの数字に驚かされる月が減ることが、管理を始めて最初に実感しやすい変化です。
段ごとの案件と金額が見えていれば、月の半ばでもおおよその着地を数字で言えます。
管理する前と後では、同じ月末でも上司が持っている情報がまるで違います。
|
場面 |
管理する前 |
管理した後 |
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月の半ば |
担当者に聞いて回り、感触で数字を集める |
画面の見込み額で、足りない金額がわかる |
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上への報告 |
「たぶん届きます」と言うしかない |
確定と見込みを分けて伝えられる |
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月末の3日前 |
足りないとわかっても打てる手がない |
すでに打った手の結果を確かめる時期になる |
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翌月の初め |
何が悪かったのか思い出せない |
読みと実績のずれから原因をたどれる |
根拠のある数字を持つ上司は、上の会議で人手や予算を相談するときにも話を通しやすい立場です。
着地が先に読めれば、足りない月に手を打ち始める日も前へずらせます。
効果②:手を打つ時期が早くなる
未達に気づくのは、月末になってからではありませんか?
未達(目標に届かないこと)に気づく日が早いほど、残りの日数で選べる打ち手の数は増えます。
月末の1週間前に気づいても、できるのは決まりかけた案件の催促くらいです。
一方で月の半ばに気づけば、止まった案件の立て直しや新しい商談の前倒しにまで、十分に手が届きます。
・月初に気づく:件数の不足を、新しい案件づくりで埋められる
・月の半ばに気づく:止まった案件への連絡や、決裁者との面談の設定が間に合う
・月末の1週間前に気づく:決裁の近い案件の後押ししかできない
・月末に気づく:翌月に向けた振り返りしか残らない
打てる手が多い時期に気づけると、値引きのような翌月に響く手に頼る場面を減らせます。
時期に余裕が生まれると、次に考えたいのが、どの段に誰の手を回すかという人の配置です。
効果③:人の配置を決めやすい
段ごとの件数と日数が見えると、人手が足りない段と余っている段を数字で見分けられます。
感覚で人を動かすと、声の大きい担当者の案件に人が集まり、本当に詰まった段が放置されがちです。
人の配置は、個人の忙しさより段の状態を見て決めるほうが、チーム全体の受注につながります。
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段の状態 |
起きていること |
配置の変え方 |
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初回商談の段に案件がたまる |
提案書の準備が追いつかない |
提案書の下書きを、手の空いた人が引き受ける |
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見積もりの段で日数が伸びる |
金額の調整に社内の確認が要る |
見積もりの窓口を1人決め、確認を集める |
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入口の件数が減る |
見込み客への連絡に時間を割けていない |
商談の予定が少ない人を、連絡の役に回す |
配置を段の状態で決めると、同じ人数のままでも、流れの詰まりを月の途中でほどけます。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
こうした効果を生む土台になるのが、パイプライン管理で見る5つの数字です。
パイプライン管理に必要な5つの数字
数字①:フェーズごとの案件数
段ごとの案件数は、ある週の1つの数字を見るより、段を並べたときの形で読むほうが意味をつかめます。
前の段ほど件数が多く、後ろの段ほど少ない形が、案件が順に絞られる自然な流れです。
この形が崩れたときに、どの段で何が起きているかを読み取るのが、件数を見る目的です。
・後ろの段が前の段より多い:前の段の登録や入力が遅れている
・入口の段だけが極端に少ない:数か月後の受注が細る前ぶれになる
・真ん中の段だけがふくらむ:提案や見積もりで、相手の判断が止まっている
・どの段もほぼ同じ数:段の区切りが、実際の商談の進み方と合っていない
形の崩れ方ごとに疑う場所が決まっていれば、件数を見た直後に確かめる相手を選べます。
ただし件数の形だけでは、段から段へ進む割合がどれだけ落ちたかまではつかめません。
数字②:フェーズごとの通過率
通過率は、担当者の努力の量ではなく、段の区切りと商談の中身がかみ合っているかを映す数字です。
同じ下がり方でも、どの段がどう動いたかによって、次に確かめる場所は変わります。
1か月の数字だけで決めつけず、2か月以上続いた動きを判断の対象にすると、読み違いが減ります。
|
通過率の動き |
読めること |
次に確かめること |
|
1つの段だけ下がった |
その段の進め方に原因がある |
その段で失注した案件の理由 |
|
どの段も少しずつ下がった |
入口の案件の質が落ちている |
新しい案件がどこから来たか |
|
前の段が上がり、次の段が下がった |
前の段の条件がゆるくなった |
段を進めた根拠が記録にあるか |
|
急に上がった |
条件を満たさない案件まで進めている |
進んだ案件の中身を数件ずつ見る |
動きの型で見分ける習慣があれば、担当者を責める前に仕組みの側の原因を疑えるのが強みです。
通過率が変わらないのに売上が落ちる月は、1件あたりの金額に目を向ける必要があります。
数字③:1件あたりの平均単価
平均単価は、受注した案件だけでなく、段の途中にある案件でも出しておくと先の売上が読めます。
入口に近い段の平均単価が下がっていれば、数か月後の受注単価も下がる見込みが高いからです。
件数が足りていても、単価の低い案件ばかりでは目標の金額に届きません。
・入口の段で下がった:狙う相手の会社の規模が、以前より小さくなっている
・提案の段で下がった:相手の予算に合わせて、提案の範囲を削っている
・見積もりの段で下がった:値引きを前提にした見積もりが増えている
・特定の商材の案件だけが増えた:平均が、その商材の価格に引っぱられている
下がった段を早くつかむことが、受注単価が落ちる前に狙う相手を見直すための第一歩です。
金額と並んで、案件が受注に至るまでの日数も、月末の数字を左右します。
数字④:受注までの平均の日数
受注までの平均の日数は、今月に入れてよい案件と、翌月に回すべき案件を分ける物差しです。
たとえば平均が60日の商材なら、初回商談から20日の案件を今月の見込みに入れると、読みが外れやすくなります。
日数が伸びたときの影響は、着地のずれだけでは終わりません。
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日数が伸びたとき |
起きること |
対処 |
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決裁の段で伸びた |
今月の着地に入れた案件が翌月へずれる |
決裁の日程を相手と具体的に確かめ直す |
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途中の段で広く伸びた |
抱える案件が増え、新しい商談が取れない |
続ける見込みの薄い案件を閉じて手を空ける |
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伸びた案件が増え続けた |
翌々月の売上まで読めなくなる |
見込みに入れる日数の目安を決め直す |
※日数は例です。
日数を物差しにして見込みを分けるだけで、上に伝える着地の数字が月末に大きく崩れる事態を防げます。
そのうえで最後に押さえておきたいのが、段の途中に残っている案件の総額です。
数字⑤:残っている案件の総額
残っている案件の総額は、見た目が大きいほど安心しがちですが、それだけでは当てにならない数字です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
総額の中には、決裁の直前にある案件も、1度会っただけの案件も同じ重さで入っています。
さらに、何か月も動いていない案件が残ったままだと、総額はふくらむ一方になります。
たとえば総額が目標の3倍あっても、大半が初回商談の段で止まっていれば、今月の売上にはほぼ届かない金額です。
総額を見るときは、段ごとの内訳と、その段にとどまった日数を必ず並べて見るようにします。
内訳と日数を添えるだけで、同じ総額でも安心してよい月と危うい月の違いがはっきりします。
総額だけで「まだ余裕がある」と判断する癖を断つことが、月末の未達を防ぐ近道です。実際に未達の状態をクリアに出来る総額なのかという視点を持って見ることが重要です。
数字を正しく読むために、その前提となる段の区切り方も商談の実態に合わせておきましょう。
営業パイプラインのフェーズを決める3つの基準
基準①:客側の行動で線を引く
段の線を営業側の行動で引くと、担当者が動いただけで案件が先へ進んだように見えるのが落とし穴です。
提案書を送った、見積もりを出したという事実は、相手が買う気になったことを示していません。
段の線は、客側が起こした行動で引くのが、数字をぶらさないための出発点です。
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段の名前 |
営業側の行動で引いた線 |
客側の行動で引いた線 |
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初回商談 |
こちらから商談を申し込んだ |
相手が商談の日時を決めた |
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提案 |
提案書をメールで送った |
相手が提案の場に担当者以外も呼んだ |
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見積もり |
見積書を作って渡した |
相手が見積もりの金額や条件を問い合わせてきた |
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決裁待ち |
決裁の予定を担当者に聞いた |
相手が社内の稟議(決裁を得る手続き)に回した |
客側の行動で線を引けば、同じ段にいる案件はどれも相手の本気の度合いがそろい、通過率の比較が意味を持ちます。
線の引き方が決まったら、次に迷うのは、段をいくつに分けるかという数の問題です。
基準②:段の数を7つ以内にする
段を細かく分けるほど、管理は正確になるのでしょうか?
実際には、分けすぎた段は入力の手間を増やし、どの段にいるかの判断を人によってばらつかせます。
段の数は業種や商材で変わりますが、1つの目安として7つ以内に収めるのが、運用を回しやすい線です。
・入力が止まる:段を1つ進めるたびに記録が要り、忙しい週ほど更新が遅れる
・判断が割れる:隣り合う段の違いが小さく、担当者ごとに置く段が変わる
・1段の件数が減る:案件が細かく散らばり、通過率が数件の増減で大きく動く
・会議が長くなる:段ごとの確認に時間を取られ、次の行動を決める時間が削られる
段の数は決まりではなく、少ない段で回して足りなければ足す順番のほうが、現場の負担を抑えられます。
数を絞ったあとに欠かせないのが、段を進めてよい条件を言葉にして残す作業です。
基準③:進んだ条件を文で書く
段の名前だけを決めても、「提案」に何が起きたら進めてよいかは、担当者ごとに受け取り方が違います。
条件を1文で書いておくと、新しく入った人も同じ判断ができ、上司が1件ずつ確かめる手間も減ります。
条件の文は、誰が見ても起きたかどうかを確かめられる事実で書くのがコツです。
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段の名前 |
曖昧な条件 |
文で書いた条件の例 |
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初回商談 |
話を聞いてもらえた |
相手の困りごとを1つ以上聞き取り、記録に残した |
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提案 |
提案の手ごたえがある |
相手から、次に決裁者も交えて話したいと言われた |
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見積もり |
前向きに検討中 |
相手が予算の枠と導入したい時期を伝えてきた |
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決裁待ち |
ほぼ決まりそう |
相手から、決裁の会議の日付を知らされた |
条件を文で残したチームは、段の位置をめぐる言い合いが減り、会議で話す時間を次の行動に回せます。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
こうして区切った段は、流れが細くなっている場所を探すときの物差しです。
パイプライン管理でボトルネックを見つける3つの手順
手順①:フェーズ通過率を並べる
ボトルネックとは、瓶の首のように流れが細くなり、案件が先へ進みにくくなっている段を指します。
見つける第一歩は、段ごとの通過率を1列に並べ、どこで割合が落ちているかを目で見られる形にすることです。
並べ方は、次の4つの手順で進めます。
①受注までの段を、初回商談から決裁待ちまで順番に書き出す
②前の段から次の段へ進んだ案件の割合を、段ごとに計算する
③並んだ通過率のうち、一番低い段に印をつける
④印をつけた段の横に、その段にいる案件の件数も書き添える
件数を添えるのは、割合が低くても対象が2件や3件なら、たまたまの結果にすぎない場合があるからです。
一番低い段に印がついたら、その低さがいつから、誰の案件で起きているのかを比べる段階に移ります。
手順②:前月と人ごとの差を見る
印をつけた段の通過率も、1か月分だけでは、もともと低いのか急に下がったのかの区別がつきません。
前月と比べる見方と、担当者どうしで比べる見方を組み合わせると、原因の置き場所が見えてきます。
2つの差を同時に見るのは、チーム全体の問題と、一部の人の問題を取り違えないためです。
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比べ方 |
見るところ |
わかること |
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前月と比べる |
同じ段の通過率が、前月から何ポイント動いたか |
最近起きた変化か、ずっと続く弱さか |
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担当者どうしで比べる |
同じ段で、通過率の高い人と低い人の開き |
進め方の差か、チーム全体の課題か |
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両方を重ねる |
前月から下がり、しかも特定の人に偏っているか |
手を打つ相手を1人に絞れるかどうか |
差の出方が見えれば、全員に同じ研修をするか、1人の商談に同席するかを、根拠を持って選べます。
ただ、差のある人がわかった段階では、その人のどの案件で落ちたかまでは、まだ見えていない状態です。
手順③:落ち込んだ段を絞り込む
落ち込んだ段と人が見えたら、最後はその中の案件を条件で分けて、原因を1つに近づけます。
同じ「提案の段で落ちている」でも、特定の商材だけなのか、ある月からなのかで、打つ手がまったく違うのが厄介な点です。
絞り込むときは、次の3つの問いを順番に当てます。
・誰の案件か:落ちているのは担当者全員か、経験の浅い人に偏っているか
・どの商材の案件か:新しく扱い始めた商材や、価格を改めた商材に集中していないか
・いつからか:体制や料金、提案資料が変わった時期と重なっていないか
3つの問いに答えると、「新しい提案資料に変えた月から、経験の浅い人の案件が落ちている」まで原因を言い切れます。
原因がそこまで具体的になれば、あとは詰まりの種類に合った打ち手を選ぶだけです。
ボトルネックを解消する5つの打ち手
打ち手①:入口の案件数を増やす
どの段の通過率も大きく崩れていないのに受注が足りない月は、入口に入ってくる案件そのものが不足しています。
入口の案件は、数か月後の受注を支える元手です。
ただし、数を追うあまり買う見込みの薄い案件まで入れると、途中の段が膨らみ、担当者の時間を奪います。
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増やし方 |
やること |
増やす前に確かめること |
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過去の失注先に連絡する |
半年以上前に見送られた相手へ、状況の変化を聞く |
見送られた理由が、今は解消しているか |
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既存の取引先から紹介を受ける |
満足度の高い取引先に、同じ悩みを持つ会社を尋ねる |
紹介先が、自社の商材で解決できる悩みを抱えているか |
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問い合わせへの返信を早める |
資料請求への連絡を、その日のうちに行う |
問い合わせの中身が、商談に進める段階か |
入口の質を確かめてから数を増やすことが、途中の段を詰まらせずに受注を積み上げる条件です。
一方で、入口の件数は足りているのに次の段で落ちる場合は、渡す基準のほうを見直す必要があります。
打ち手②:渡す基準を引き上げる
入口から次の段へ案件を渡す基準がゆるいと、件数は多く見えても、先の段で落ちる案件ばかりになります。
基準を引き上げると渡す件数は減る一方、残った案件は先へ進みやすく、担当者の時間を有望な相手に使えるのが利点です。
件数が減ることを恐れて基準を上げずにいると、提案の段で失注が積み上がる状態から抜け出せません。
・件数:基準を上げた直後は、次の段へ渡す案件が目に見えて減る
・通過率:残った案件は相手の関心が高く、次の段への割合が上がる
・日数:買う見込みの薄い相手に割く時間が減り、受注までの日数が縮む
・受注額:件数が減っても、決まる案件が増えれば月の受注額は保てる
基準を上げた最初の1か月は、通過率と受注額の変化を一緒に追うと、判断を途中で戻さずに済みます。
渡す基準を整えても提案の段で落ちるなら、提案の中身そのものを作り直す段階です。
打ち手③:提案の型を作り直す
提案の段で案件が落ち続けるときは、担当者の話し方より先に、提案の組み立て方を疑うのが近道です。
提案の型とは、相手の困りごと、解決の方法、費用と効果の順に話を並べ、チームで共有する骨組みを指します。
型が古いまま商材や相手が変わると、提案を聞いた相手が自社の話だと感じられず、検討が止まります。
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提案の段で落ちる理由 |
型の直し方 |
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相手の困りごとと提案の中身がずれている |
冒頭に、商談で聞いた困りごとを相手の言葉のまま書く |
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費用に対する効果が伝わらない |
導入後に何が、どれだけ変わるかを数字で1つ示す |
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相手が社内で説明できない |
担当者が上司に見せられる1枚のまとめを添える |
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競合との違いがわからない |
相手が比べている点に絞って、違いを並べる |
型を直すときは、受注できた提案と失注した提案を数件ずつ並べて比べるのが、効いていた部分を残す方法です。
型を整えても最後の決裁で止まる案件には、提案する相手を広げる打ち手が要ります。
打ち手④:決裁者に会う道を作る
決裁の段で止まる案件の多くは、提案を受けた担当者が決める立場になく、社内で話が進まないことが原因です。
担当者がどれほど前向きでも、決裁者(導入を最終的に決める人)が内容を知らなければ、稟議は後回しにされます。
担当者を通した伝言では、提案の狙いや費用の根拠が薄まり、決裁の場で「今期は見送り」と判断されがちです。
そこで、提案の早い段階から、決裁者に直接会う道を作っておくことが打ち手になります。
たとえば初回商談で、導入を決めるのは誰か、その人はいつ時間が取れるかを担当者に尋ねておきます。
提案の場では、決裁者に同席を頼む理由を担当者と一緒に考え、呼んでもらいやすい形で依頼するのが効果的です。
担当者の顔を立てつつ決裁者と話せれば、決裁の段にとどまる日数も縮まります。
決裁者に会えても、すぐに結論が出ない相手には、連絡を続ける回数と間隔を決めておく必要があります。
打ち手⑤:追客の回数を決める
追客とは、まだ買う時期ではない相手に、間隔を空けて連絡を続けることです。
回数を決めずに担当者任せにすると、1度断られただけで連絡をやめる人と、何か月も同じ相手を追い続ける人にわかれます。
回数と間隔の決まりがあれば、追いかけ続ける案件と閉じる案件を、同じ物差しで分けられます。
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回目 |
間隔の例 |
連絡の中身 |
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1回目 |
提案から1週間後 |
提案で残った疑問がないかを確かめる |
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2回目 |
1回目から2週間後 |
相手の業界に役立つ事例や情報を届ける |
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3回目 |
2回目から1か月後 |
検討の状況と、決める時期が変わったかを尋ねる |
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4回目 |
3回目から3か月後 |
反応がなければ案件を閉じ、次の連絡時期だけ記録する |
※回数と間隔は例です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
閉じる時期を決めておくと、動かない案件が段に残り続けず、総額の見かけのふくらみも抑えられます。
打ち手を講じた結果が数字に表れるかを確かめるには、着地の読み自体の精度も上げておかなければなりません。
着地の予測精度を上げる5つのやり方
やり方①:確度の言葉を統一する
着地の予測がぶれる出発点は、担当者ごとに確度を表す言葉がばらばらな状態です。
ある人の「有望」が別の人には「ほぼ決まり」を指し、同じ言葉でも思い浮かべる受注の見込みが違います。
言葉を1つの一覧にそろえ、チーム全員が同じ意味で使える状態を作ることが、予測を合わせる第一歩です。
・有望:相手が前向きな発言をしたが、決裁の予定はまだ見えていない段階
・ほぼ決まり:決裁者の了承を得て、契約書の確認に入った段階
・検討中:資料は受け取ったが、次の商談の日時が決まっていない段階
・見送り濃厚:相手から、予算や時期の都合で難しいと言われた段階
※言葉と中身は例です。
言葉がそろうと、会議で「有望が3件」と聞いただけで、どの段階の案件かを全員が同じように思い浮かべられます。
ただ、言葉の意味をそろえても、その段階に置く判断が人の感覚に頼るままでは、確度の数字はまだぶれます。
やり方②:確度の基準を行動で決める
「確度A」は、何が起きたらAなのでしょうか?
基準を決めずにA・B・Cと振ると、担当者の期待がそのまま確度になり、月末に大きく外れる原因になります。
確度も段と同じく、相手が起こした行動で線を引くと、誰が付けても同じ判断に近づきます。
確度ごとに、相手の行動を1つずつ決めておくのが、数字をそろえる打ち手です。
|
確度 |
付けてよい条件の例 |
見込む割合の例 |
|
A |
相手から、契約書のひな形を求められた |
8割 |
|
B |
決裁者が商談に同席し、質問をしてきた |
5割 |
|
C |
相手が、導入したい時期を口にした |
2割 |
※確度の段数と割合は例です。
行動で決めた確度は、担当者が替わっても付け方が変わらず、チーム全体の着地の数字を足し算で出せます。
基準がそろったら、次に要るのは、予測がどれだけ当たったかを実績と並べて残す記録です。
やり方③:予測と実績のずれを記録する
予測の精度は、外れた量を測らない限り、上がったのか下がったのかを誰も判断できません。
案件ごとに、予測した時期と金額を実績の横に書き残すと、どの担当者の読みが甘いかが数字で見えます。
残す項目は、多くても3つまでに絞るのが続けるコツです。
・予測時期:受注すると見込んだ月を、予測を出した時点で書く
・予測額:受注すると見込んだ金額を、値引き前か後かを決めて書く
・実績:実際に受注した月と金額を書き、失注なら失注と書く
3か月分の記録がたまると、担当者ごとに、前へずれる癖か後ろへずれる癖かが読み取れます。
癖が見えたら、ずれの中でも特に大きかった案件を取り出して、原因を確かめる作業に入ります。
やり方④:ずれの大きい案件を見る
ずれが大きい案件は、予測の立て方のどこに甘さがあったかを教えてくれる材料です。
全案件を見直す時間は取れないため、ずれの向きごとに大きい順に数件を選んで振り返ります。
向きごとに確かめる点を分けるのが、振り返りを短く済ませる方法です。
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ずれの向き |
起きていること |
疑う原因 |
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前倒し |
予測より早い月に受注した |
相手の決裁の流れを確かめず、慎重に読みすぎた |
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後ろ倒し |
予測より遅い月に受注した、または翌月へ持ち越した |
決裁の日付を聞かないまま、担当者の期待で月を決めた |
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金額違い |
受注した月は合っていたが、金額が変わった |
導入の範囲や値引きの条件を、予測の時点で詰めていなかった |
つかめた傾向を担当者ごとの助言に変えると、次の月の予測から外れ幅を縮められます。
振り返りの効果を保つには、予測を出す日を毎週そろえ、前の週の数字と比べられる形にしておくことが条件です。
やり方⑤:予測を週の同じ曜日に出す
予測を出す日がばらばらだと、数字の変化が案件の動きによるのか集計日の違いによるのかを見分けられないのが難点です。
曜日を固定すると、毎週同じ区切りで数字が並び、先週からの増減をそのまま読めます。
予測は週の同じ曜日に出し、会議の前日までに入力を締めるのが、会議で数字を集め直さずに済む進め方です。
・曜日:会議の前日など、毎週変わらない曜日を1つ決める
・締め時刻:その日の何時までに入力を終えるかを決める
・出す人:担当者が入力し、上司が合計を確かめる役割を分ける
・比べ方:先週の予測と並べ、増えた案件と減った案件を書き出す
数字が毎週同じ形で並ぶと、目標に足りない月を、月末ではなく月の半ばで見つけられます。
足りないとわかったときに何から手を付けるかを決めておけば、月の残りの日数を無駄にしません。
目標に届かないとわかったときに打つ5つの手
①:不足の金額を先に出す
目標に届かないとわかったとき、最初に要るのは焦りではなく、足りない金額を1つの数字にする作業です。
不足の大きさがわからないまま動くと、小さな案件を追うべきか大きな案件を急がせるべきかを決められません。
不足の金額は、目標から、確度ごとの割合を掛けた見込み額の合計を引いて出します。
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項目 |
金額の例 |
出し方 |
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目標 |
1,000万円 |
月の初めに決めた受注の目標額 |
|
見込み |
700万円 |
残る案件の金額に、確度ごとの割合を掛けて足した額 |
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不足 |
300万円 |
目標から見込みを引いた額 |
※金額は例です。
足りない分を金額で持つと、どの手を選ぶにしても、それで届くかを同じ物差しで判断できます。
ただし金額のままでは現場が動きにくいため、次は商談の件数に置き換えます。
②:必要な件数に置き換える
「あと300万円」という数字だけでは、担当者が明日何件の商談を増やせばよいかが見えないのが弱点です。
不足の金額を、平均の単価と通過率を使って件数に直すと、目標を行動の量として持てます。
計算の順番は、次の3つです。
①不足の金額を、受注1件あたりの平均の単価で割り、必要な受注件数を出す
②必要な受注件数を、提案から受注までの通過率で割り、必要な提案件数を出す
③必要な提案件数から、いま提案の段にある件数を引き、新たに作る件数を出す
※たとえば不足300万円、平均単価50万円、通過率3割なら、提案は20件必要です。
件数に直すと、残りの週で1日あたり何件の提案を作ればよいかまで割り戻せ、担当者が行動を決めやすくなります。
作る件数が多すぎて月内に届かないときは、止まっている案件を動かす手のほうが先です。
③:保留の案件に期日を切る
保留の案件とは、相手が「検討します」と言ったまま、次の日時が決まっていない案件を指します。
保留が並ぶと見込み額はふくらんで見えますが、実際には今月に動く見込みが薄い案件も混ざっています。
保留の案件ごとに返事の期日を相手と決め、期日を過ぎたら確度を下げるのが、見込み額の水増しを防ぐ手立てです。
|
保留の状態 |
相手への聞き方の例 |
期日を過ぎたときの扱い |
|
社内で相談中 |
ご相談の結果は、何日ごろに伺えますか |
確度を1段下げ、見込み額から外す |
|
予算の確認待ち |
予算の目どが立つのは、いつごろになりそうですか |
翌月以降の案件に移す |
|
返事がない |
今月中のご判断が難しければ、時期を改めてもよろしいですか |
連絡する時期を決めて、案件を閉じる |
期日を切ると、今月に数えてよい案件が絞られ、足りない金額を実態に近い数字で出し直せます。
保留を整理しても足りないときは、翌月の案件を今月へ寄せられないかを確かめましょう。
④:前倒しできる案件を探す
翌月に受注を見込める案件の中には、相手の都合が合えば今月中に契約できるものもあります。
決裁の会議が月の初めに予定されている案件や、導入を急ぎたいと話していた相手が候補です。
候補の相手には、今月中に契約すると導入の準備を早く始められるなど、相手側の利点を添えて打診します。
ただし前倒しは、翌月に入る予定の受注を先に食う手で、翌月の数字がその分だけ減るのが危険な点です。
前倒しで今月の目標を満たしても、翌月は月初から不足を抱えた状態で走り出すことになります。
前倒しした金額は翌月の不足に足して記録し、翌月の入口の案件を早めに増やすことが、先食いの穴を埋める手順です。
先食いを記録に残しておけば、翌月の会議で不足の理由を説明し直す手間も省けます。
前倒しと並んで数字を急がせやすいのが値引きで、上限を先に決めないまま使うと、翌期の単価まで下がります。
⑤:値引きの上限を先に決める
値引きは今月の受注を引き寄せやすい半面、一度下げた価格が次の契約の基準として残るのが見落としがちな危険です。
更新や追加の契約で相手が同じ値引きを求めると、翌期の単価が下がり、売上の総額を押し下げます。
誰が、どこまで、どの条件で値引きしてよいかを月の初めに決めておくと、追い込まれた月でも下げ幅がぶれません。
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決める人 |
上限の例 |
認める条件の例 |
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担当者 |
定価の5%まで |
今月中の契約を相手が約束した |
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上司 |
定価の10%まで |
複数年の契約や、導入する範囲の広がりがある |
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部門の責任者 |
10%を超える値引き |
取引の規模が大きく、翌期以降の単価を別に取り決めた |
※上限と条件は例です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
上限と条件が決まっていれば、値引きを求められた担当者も、その場で答える範囲と上司に上げる範囲を迷わず分けられます。
こうした手を打っても毎月のように不足が続くなら、管理の仕組みそのものがつまずいていないかを疑ってください。
パイプライン管理が失敗する3つの原因
原因①:入力が後回しになる
パイプライン管理が崩れる入口として多いのは、商談の記録を後でまとめて入れようとする習慣です。
入力が1日遅れるだけで、会議で見る数字は現場の実態より古い状態になります。
後回しは1度で終わらず、次のような流れで少しずつ広がる点が厄介です。
・忙しい日:商談が続き、記録を夜にまとめて入れると先に延ばす
・記憶が薄れる:夜には相手の発言や次の約束の日付が曖昧になる
・入力が雑になる:段と金額だけを入れ、次の行動の欄が空のまま残る
・数字を信じなくなる:会議で古い数字が出て、上司が口頭で聞き直す
会議で記録が使われなくなると、担当者は入力の意味を感じられず、さらに記録を後へ回す悪循環に陥ります。
入力の遅れと並んで数字を狂わせるのが、同じ段の名前を人によって違う意味で使っている状態です。
原因②:段の定義が人で違う
段の名前をそろえても、その中身を人ごとに違う意味で使えば、チームの数字は足し算になりません。
たとえばAさんは口頭で金額を伝えた時点で見積もりの段に置き、Bさんは書面を出すまで置きません。
この食い違いは、定義を作った後に見直す場がないチームほど起きやすい問題です。
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起きている食い違い |
数字に出る影響 |
対処法 |
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見積もりの段に置く時点が人で違う |
見積もりの段の件数が、人によって多く見える |
置く時点を、書面で金額を出した日の1つに決める |
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決裁待ちで止まった案件を置き続ける |
決裁待ちの金額がふくらみ、着地を高く読む |
期日を過ぎた案件を前の段へ戻す決まりを作る |
|
新しく入った人が前の職場の基準で置く |
その人の割合だけが極端に高く、または低く出る |
入社時に、実際の案件を例に定義を読み合わせる |
食い違いを放っておくと、人ごとの差を比べても、進め方の差なのか置き方の差なのかを区別できません。
段の置き方がそろっても、見込みの金額に担当者の期待が混ざると、着地の読みはまだ外れます。
原因③:予測が願望になる
部下の見込み額は、事実に基づいていますか?
見込みが外れるとき、原因は計算の誤りより、上司の期待に合わせて数字を置く空気にあることが少なくありません。
目標との差を会議で強く問われると、担当者は足りない分を埋めるように確度を高めに付けます。
低い数字を正直に出すと叱られ、高い数字なら月末までは問われないため、見込みを上げるほうが本人には楽な選択です。
問われ方しだいで、数字は形を変えます。
願望の混ざった見込みを足し上げた着地は、合計が目標に近く見えても、判断の材料としては使えない数字です。
見込みの根拠を、相手が起こした行動と日付で書き添えてもらうと、上司は数字の高さではなく根拠の有無で話せます。
根拠が書けない案件は責めずに確度を1段下げる扱いにすれば、担当者は低い数字を隠す必要がありません。
正直な数字が出るようになると、足りない金額が早い時期に見え、手を打つ日数を多く残せます。
原因をつぶした後に要るのは、入力と数字の使い方をチームの習慣として根づかせる工夫です。
パイプライン管理を定着させる3つの工夫
工夫①:入力する時間を決める
入力を空いた時間に任せると、忙しい週ほど記録が遅れ、先に述べた後回しの流れに逆戻りします。
入力する時間を1日の予定に先に組み込むと、記録は気分に左右されない作業になります。
どの時間が合うかは、商談の数や外出の多さによってチームごとに異なるため、次の3つから選んでください。
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置く時間 |
やり方の例 |
向くチーム |
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商談の直後 |
移動の前に5分だけ取り、段と次の行動を入れる |
1日の商談が2件か3件で、記憶が新しいうちに入れたいチーム |
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夕方 |
帰社前の15分を、全員の入力時間として予定に入れる |
外出が多く、商談の合間に時間を取りにくいチーム |
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翌朝 |
始業後の10分で、前日の商談をまとめて入れる |
夜まで商談が続き、夕方に手が空かないチーム |
※時間と件数は例です。
時間を全員でそろえると、入力の終わった人から会議の数字が固まり、上司が催促する回数も減ります。
入力が予定どおりにそろったら、次はその数字を会議で必ず使い、入れた意味を見せる番です。
工夫②:会議で必ず画面を開く
入力された数字が会議で使われなければ、担当者は記録を手間としか感じません。
口頭の報告だけで話を進めず、パイプラインの画面を映して数字を見ながら話すのが、この工夫の中身です。
画面を開いたら、次の順番で見ると、話が報告の読み上げで終わりません。
・不足の金額:目標と着地の差を最初に映し、今月あといくら要るかを全員で確かめる
・止まった段:件数や日数が増えている段を開き、どの案件が動いていないかを見る
・次の行動:止まった案件ごとに、誰がいつまでに何をするかをその場で決める
毎回同じ順番で画面を見ると、担当者は会議の前に自分の案件を確かめ、入力の抜けを先に埋めるようになります。
会議で使うのと合わせて効くのが、入力した結果を担当者本人の手元へ返す仕組みです。
工夫③:入力の結果を本人に返す
入力が上司のためだけの作業に見えると、担当者は数字を正確に入れる理由を持てません。
自分の記録から自分の弱い段がわかれば、入力は本人の商談を助ける道具に変わります。
返すときは、数字の変化と助言を組にして、頻度を決めて届けるのが長続きする届け方です。
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返す内容 |
中身の例 |
頻度の例 |
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通過率の変化 |
自分の提案から見積もりへ進んだ割合が、先月から上がったか下がったか |
月に1回 |
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止まった案件の一覧 |
2週間以上動いていない自分の案件と、その合計の金額 |
週に1回 |
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次の打ち手の助言 |
落ちている段に合わせ、上司が同席する商談や直す資料を1つ示す |
月に1回の面談 |
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自分の数字の動きを毎月受け取ると、担当者は入力を評価のためではなく、自分の商談を直す材料として使い始めます。
入力と振り返りが回り始めたら、手作業では追いきれなくなった数字をどの道具で扱うかを決める時期です。
パイプライン管理に使う3つのツール
SFA(営業支援システム)
SFA(営業支援システム)は、商談の記録や段の移動を担当者が入力し、チーム全体の案件を一覧で見られるようにします。
パイプライン管理で使うときに見るべきは、入力の画面よりも、段ごとの件数や金額が集まる画面の側です。
運用の中で役立つ主な機能は、次の4つに絞れます。
・段の管理:案件ごとに今の段を記録し、段を進めた日付も残す
・通過率の集計:段から段へ進んだ割合を、期間や担当者で分けて出す
・止まった案件の抽出:決めた日数以上動いていない案件を一覧にする
・着地の集計:確度ごとの割合を掛けた見込み額を、月ごとに足し上げる
機能の名前や細かさは製品ごとに違うため、自社の段の数と確度の付け方をそのまま入れられるかを導入前に試すのが確実です。
SFAが案件の流れを追うのに対し、取引先との関係そのものを長く残す役目は、CRMという別の道具が担います。
CRM(顧客管理システム)
CRM(顧客管理システム)は、取引先の会社や担当者の情報と、これまでのやり取りを1か所にまとめる仕組みです。
製品によってはSFAと1つにまとまっていることもあり、名前だけで役割を分けると混乱を招きます。
違いは、記録する単位と見る場面で押さえるのが、わかりやすい見分け方です。
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比べる点 |
SFA(営業支援システム) |
CRM(顧客管理システム) |
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記録の単位 |
1件ずつの商談 |
取引先の会社や担当者 |
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主に見る場面 |
週の会議で、段ごとの件数や着地を確かめるとき |
過去のやり取りや契約の履歴を確かめるとき |
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パイプライン管理での役目 |
案件の流れと止まった場所を見る |
失注した相手や既存の取引先から、次の案件の元を探す |
2つの役目を分けて考えると、新しい商談の元が足りない月に、どちらの記録を開けばよいかで迷わずに済みます。
SFAとCRMの数字を1つの画面に並べて見たいときに使うのが、BIと呼ばれる道具です。
BI(データ可視化ツール)
BI(データ可視化ツール)は、別々の仕組みにたまった数字を集め、グラフや表にして1つの画面で見せます。
段ごとの件数だけではわからない、担当者別の通過率の推移や、月ごとの着地の変化を並べて比べられます。
画面を作る前に、誰がいつ見るかを決めておくのが、使われない画面を増やさない条件です。
・部門の責任者:複数のチームの着地と目標の差を、月の途中で並べて見る
・チームの上司:担当者ごとの通過率の推移を、週の会議の前に確かめる
・担当者本人:自分の止まった案件と、今月の不足の金額を朝に見る
見る人ごとに画面を分けると、同じ数字を別の資料に作り直す手間が減り、会議の準備も短く済みます。
ただし道具をそろえても、数字の意味を知らない部下が入力すれば、画面に並ぶのは使えない数字のままです。
パイプライン管理を部下に教える3つの順番
順番①:数字の意味から教える
入力の操作から教え始めると、部下は画面の欄を埋めること自体が目的だと受け取りやすくなります。
最初に伝えるべきは、画面に並ぶ数字がそれぞれ何を教えてくれるかという中身です。
意味がわかれば、部下は自分の入力がどの数字に響くかを考えながら記録を残せます。
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数字 |
部下に伝える意味 |
部下が見るタイミング |
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段ごとの件数 |
どの段に自分の案件がたまっているかがわかる |
週の初めに、今週動かす案件を選ぶとき |
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通過率 |
自分がどの段で案件を落としやすいかがわかる |
月末に、自分の商談の弱い場面を振り返るとき |
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止まった日数 |
次の手を打ち忘れている案件がわかる |
毎朝、その日に連絡する相手を決めるとき |
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着地の見込み |
今月の目標まで、あといくら足りないかがわかる |
月の半ばに、残りの週の動き方を決めるとき |
数字を自分の商談の言葉で読めるようになると、部下は上司に言われる前に、次に動く相手を自分で選び始めます。
意味が伝わった後に続くのが、実際の画面で入力の手順をやって見せる教え方です。
順番②:入力の手順を見せる
口頭で入力の仕方を説明しても、どの欄に何を書くかは、画面を見ながらでないと身につきません。
入力の手順は、手本から始めて部下の手に少しずつ任せると、覚えるまでの手戻りを減らせます。
練習に使うのは、部下が実際に担当している商談にするのが要点です。
①画面を見せる:上司が自分の案件を1件開き、段、金額、次の行動を入れる様子を見せる
②一緒に1件入れる:部下の案件を1件選び、部下が操作し、上司が横で欄ごとに声をかける
③本人が入れる:残りの案件を部下が1人で入れ、わからなかった欄に印をつけておく
④確認する:上司が入力を見て、次の行動と期日が空いていないかを部下と一緒に確かめる
印をつけた欄を確認の場で1つずつ解消すれば、同じ質問が翌週にまた出るのを防げます。
操作を覚えた部下が次につまずくのは、この案件を次の段へ進めてよいかという判断の場面です。
順番③:判断の基準を教える
判断の迷いを部下に任せたままにすると、楽観的な人は早く、慎重な人は遅く段を進めます。
迷いやすい場面ごとに基準を1つ示しておけば、人による置き方の差を小さくできます。
基準は、部下がその場で自分で当てはめられる短い言葉で書いておきましょう。
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よくある迷い |
判断の基準の例 |
|
相手は前向きだが、次の日程が決まっていない |
次の商談の日時が決まるまで、段は進めない |
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担当者は乗り気だが、決裁者に会えていない |
決裁者が誰かを聞き出せたら、見積もりの段へ進めてよい |
|
見積もりを出した後、返事が1週間ない |
期日を決めて連絡し、期日を過ぎたら確度を1段下げる |
|
相手が他社と比べていると話した |
比べている点を聞き出せたら、段はそのままで記録に残す |
※基準と日数は例です。 30商材以上支援事例に学ぶ! SaaS/IT/BtoB営業の手引き ▼今すぐBtoB営業の勝ちパターンを見る!
迷ったときに立ち返る基準があると、部下は上司に聞かずに自分で決められる場面が増え、判断の速さも上がります。
部下が自分で判断して置いた段が正しいかは、会議で画面を見ながら点検しましょう。
パイプライン管理の会議で確かめる3つのこと
いま止まっているフェーズ
会議で最初に確かめたいのは、案件が今どのフェーズで止まり、なぜ動いていないのかという現在地です。
段の名前だけを聞いても、止まっている理由まではわからず、打つ手を決められません。
理由を引き出すには、担当者が事実で答えられる形で聞くのが確実です。
・最後の連絡:相手から最後に連絡があったのはいつで、どんな内容だったかを聞く
・待っているもの:こちらが返事を待っているのか、相手がこちらを待っているのかを聞く
・相手の社内の動き:決裁者が、この提案の中身をすでに知っているかを聞く
・置いてからの日数:この段に置いてから、何日たったかを聞く
事実で答える質問を毎週くり返すと、担当者は会議の前に、相手との直近のやり取りを自分で見直す習慣がつきます。
止まっている理由がわかったら、次に決めるのは、その案件を動かすための行動と期日です。
次に動かす行動と期日
行動を決めたつもりでも、答えが曖昧なままだと、翌週の会議で同じ案件の同じ話をくり返します。
決まった答えの条件は、誰が、いつまでに、何をするかの3点がそろっていることです。
曖昧な答えが出たら、上司はその場で3点のうち欠けているものを聞き足します。
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曖昧な答え |
決まった答え |
|
近いうちに連絡してみます |
担当者が、水曜日までに電話で決裁の日程を聞く |
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先方の反応を待っています |
担当者が、金曜日までに返事がなければ期日を決めて連絡する |
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資料を送っておきます |
担当者が、明日中に比較の資料を送り、翌週の打ち合わせを申し込む |
|
もう少し様子を見ます |
上司が、来週の月曜日に同席できるかを相手に尋ねる |
期日を書いた行動は、次の会議で果たせたかどうかを一言で答えられるため、話が前へ進みます。
1件ずつの行動が決まったら、最後に全員でそろえておきたいのが、今月の不足金額です。
目標に対する不足の金額
不足している金額を会議のたびに口に出すと、チームの全員が同じ数字を基準に、今週の動き方を選べるようになります。
金額が共有されないまま各自の感覚で動くと、月末に足りない分を埋められる案件が後回しになるのが典型的な失敗です。
たとえば不足が50万円なら、決裁の近い案件を1件確実に取る動きが先で、新しい相手探しは翌月の備えに回せます。
※金額は例です。
反対に不足が大きい月は、今月の数字にこだわるより、翌月の入口の案件を増やす判断に切り替える必要が出てきます。
不足の金額は担当者が順番に読み上げるのが、数字を他人ごとにしないための決めごとです。
同じ数字を毎週声に出すうちに、どの案件を優先するかの判断が、上司と担当者の間でそろい始めます。
パイプライン管理を始める前後によく出るのが、言葉の違いや道具を入れる時期、段の数をめぐる疑問です。
営業のパイプライン管理の方法に関するよくある質問
案件管理とパイプライン管理は何が違うのか
案件管理は1件ずつの商談を進めるための管理で、パイプライン管理は案件の流れ全体から売上の見通しを立てる管理を指します。
どちらか一方を選ぶものではなく、案件管理で残した記録を集めて読むのがパイプライン管理という関係です。
違いは、見る単位と目的、見る数字の3つで比べると整理できます。
|
比べる点 |
案件管理 |
パイプライン管理 |
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見る単位 |
1件ずつの商談 |
段ごとに並んだ案件の流れ全体 |
|
目的 |
その商談を受注まで進める |
詰まりを見つけ、月の着地を読む |
|
見る数字 |
次の行動の期日や提案の金額 |
段ごとの件数、通過率、着地と目標の差 |
担当者が記録を丁寧に残すほど、上司が全体を見て判断するときの数字も正確になるのが、2つの管理のつながりです。
記録が増えて手作業の集計が重くなると、道具を入れる時期で迷う場面が出てきます。
何件からツールが必要になるのか
ツールが必要になる境目は、案件の件数だけでは決まらず、人数と更新の頻度、数字の食い違いの3点で見るのが現実的です。
同じ件数でも、1人で扱うのか複数人で分け合うのかで、表計算の管理が回るかどうかは変わります。
担当者が増えると、同じ案件を別々のファイルに書く、古い版の表を見て会議に出るといった食い違いが起きやすいためです。
更新の頻度も目安になり、毎日のように段が動く商談を手作業で集計すると、会議の前に数字をそろえる時間が膨らみます。
会議で人ごとの数字が合わず、確認し直す場面が毎週のように起きているなら、それが道具を検討する合図です。
食い違いを直す時間が、数字を読む時間を上回り始めたら導入を考えると、件数の目安に振り回されずに済みます。
反対に、少人数で週に1回まとめて更新できているうちは、表計算でも段と金額の管理は十分に回ります。
道具の時期と並んで迷いやすいのが、段をいくつに分けるのがよいかという問いです。
フェーズは何段が適切なのか
段の数に決まった正解はなく、先に触れた7つ以内という数も、運用を始めるときの目安にとどまります。
大切なのは、始めた後の数字の動きを見て、段を増やすか減らすかを見直す姿勢です。
見直しのきっかけになるサインは、増やす場合と減らす場合で分けて押さえておきます。
・中身が混ざっている(増やす):1つの段に、相手の状況がまったく違う案件が並んでいる
・止まった理由を説明できない(増やす):1つの段に置く日数が長く、どこで止まったのかがわからない
・隣の段と差がない(減らす):隣り合う段の件数がほぼ同じで、ほとんどの案件がそのまま進む
・入力が追いつかない(減らす):段を進める記録が遅れ、会議の前に毎回更新を催促している
段を見直したときは、変えた月を記録に残しておくと、前後の通過率を比べるときに変化の理由を取り違えません。
段の数を含めた運用の組み立てに迷ったときは、外部の力を借りて早く形にするのも1つの選択肢です。
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目的別15選インサイドセールス効率化の成功法・7つの必須ツールと導入手順
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インサイドセールスとフィールドセールスの7つの違い・営業体制の構築で活かす15のポイント
インサイドセールス代行の外注費用相場・質を高めるための7つの基準・8視点徹底比較
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インサイドセールスとインバウンド営業13の違い・組織の営業力を最適化する7つの手順
インサイドセールス・トークスクリプト例文集・うまくいかない理由とアポ率を高める21のコツ
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【保存版】キーマンアポ獲得代行31選・会社一覧と費用相場・選び方の徹底比較ガイド
営業代行の固定報酬・おすすめ9社・失敗しない選び方13項目・費用相場・契約手順5STEP
インサイドセールス研修で身につく11スキル・7つの選び方・効果最大化の5つの工夫
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チーム営業とは・やり方21選とデメリット克服策・成功させる5つの判断基準
営業データ分析・19の手法と8つの項目・成功事例5選を業種別に解説
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テレアポ代行会社一覧【BtoBに強い27選】費用相場・成果報酬型の選び方・依頼の流れ
SPIN話法とは・メリット15選デメリット5選・シーン別の具体例例文41選を完全ガイド
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商談管理とは・エクセル活用方法11選と基本の9項目・フェーズ5段階の作り方
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