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【目的別11選】トークスクリプトテンプレート・エクセル活用術

「トークが続かない」「商談で流れをつかめない」そんな悩みはありませんか?
エクセルを使ったトークスクリプトなら、属人化を防ぎ、誰でも成果の出る会話設計が可能です。
本記事を読むと分かること
・【目的別11選】トークスクリプトテンプレート・エクセル編(受付対応・アイスブレイク・課題ヒアリング)
・エクセルでトークスクリプトを作成する3つのメリット(フローチャート・バージョン管理・チーム共有)
・トークスクリプト7つの要素・エクセル編(ペルソナ・KGI/KPI・会話パターン)
現場の営業担当者だけでなく、営業責任者必見の内容です。
「もっと詳しく教えて欲しい」「これ、うちにも当てはまるかも」と思った方は、ぜひ営業のプロ集団「スタジアム」に無料で相談してみましょう!
【目的別11選】トークスクリプトテンプレート・エクセル編
初回接触を突破する「受付対応」テンプレート
受付でのやり取りは、第一印象を左右する大切な瞬間です。
短時間で信頼を得るには、相手に負担をかけずに用件を簡潔に伝え、同時に「なぜ自社と関わる価値があるか」を自然に滲ませることが効果的です。
特にIT商材の法人営業では、「数字」「導入事例」「目的」を端的に盛り込むと受付を通過しやすくなります。
シンプルながらも、相手の立場を尊重する言葉選びが突破口になります。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
本日は◯◯の件で、△△部の⬜︎⬜︎様にご挨拶の機会をいただければと参りました。 |
受付 |
(どのようなご用件でしょうか?) |
営業 |
弊社は◇◇社様にも導入いただいており、今回◯◯に関連して短時間で効果が出る提案をお伝えできればと思います。 |
受付 |
(内容を伺ってもよろしいですか?) |
営業 |
△△部の⬜︎⬜︎様に直接ご説明した方がわかりやすいため、数分で終話しますのでお取次ぎいただけますでしょうか。 |
このトークのポイントは、短時間で信頼を得られる「挨拶・実績・要点」の3つを組み合わせること。
相手の心理的ハードルを下げながらも「この人なら任せても良い」と思ってもらえる言葉の順番に意味があります。
短時間で信頼を得る「自己紹介」テンプレート
自己紹介は、相手が「この人と話す価値があるか」を瞬時に判断する場面です。
短時間で信頼を得るには、「所属」「役割」「実績」をバランスよく盛り込みつつ、相手にとってのメリットを先に伝えることが大切です。
法人営業では、ただ会社名を名乗るだけでなく「◯◯の課題解決」「△△業界での成果」といった共通の関心事を一言添えると、会話が前向きに進みやすくなります。
第一声で安心感を与えることで、その後の提案もスムーズに受け入れられる可能性が高まります。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
改めまして、株式会社◇◇の⬜︎⬜︎と申します。法人営業専門として◯◯領域を担当しております。 |
顧客 |
(よろしくお願いします) |
営業 |
直近では△△業界のお客さまに導入いただき、短期間で成果が出た事例がございます。 |
顧客 |
(どんな成果ですか?) |
営業 |
具体的には◯◯の工数を⬜︎⬜︎%削減し、効率改善実績を積み重ねております。今回も御社に近い事例をご紹介できればと思います。 |
このトークのポイントは、最初の30秒で「誰か・何ができるか・どんな実績か」を明確に伝えること。数字や事例を簡潔に盛り込むことで、相手の頭の中に「頼れる専門家」という印象を残せます。
相手の関心を引き出す「アイスブレイク」テンプレート
初対面の商談では、空気が固くなりやすく、相手も本音を出しにくいものです。
最初の一言で自然に心を開いてもらうことが、その後の会話をスムーズに進める鍵になります。
雑談のように見せつつも、実は「相手の状況・興味・業界動向」をつかむ布石になり得ます。
「御社の△△」「最近の□□」「担当者さまのご経験◇◇」などを自然に盛り込むことで、相手にとって話しやすい場を作れます。
営業の導入トークが形だけで終わらず、“実のある雑談”になるかどうかで、その後のヒアリングの深さも変わってきます。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
本日はお時間いただきありがとうございます。御社の◯◯について、最近ニュースで拝見しましたが、□□の取り組みがとても印象的でした。 |
顧客 |
(実はあれは社内でもまだ試行段階でして、色々と手探りの部分が多いんです) |
営業 |
なるほど、社内課題共有の場面でも参考になりそうですね。ちなみに、普段は△△のチームが中心で進められているのでしょうか? |
顧客 |
(はい、△△が主体で、私はサポート的に関わっています) |
営業 |
ありがとうございます。関心の糸口を少し深掘りさせていただくと、今後の□□にも役立つ話ができそうです。 |
このトークのポイントは、「自然な話題」から入りつつ、相手の関心領域を探り当てること。
雑談が単なる世間話で終わらず、商談全体の温度を高める“入口”になるイメージを持つと有効です。
商談の軸を作る「課題ヒアリング」テンプレート
商談で成果につなげるには、相手の課題をどう引き出すかが最初の分岐点になります。
単に「困りごとはありますか?」と聞くだけでは曖昧で、相手も答えにくいまま会話が浅く終わってしまうことがあります。
そこで、「現状→理想→ギャップ」を順に聞き出すことで、課題を具体的に言語化してもらう流れを作ることが大切です。
「御社の◯◯」「□□の現状」「△△の理想像」「◇◇の制約」などを自然に盛り込むと、相手の思考も整理され、こちらも商談の軸を明確に持つことができます。
この問いかけは単なる情報収集ではなく、相手が“自分で気づいていなかった課題”を顕在化させる強力なきっかけになります。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
現在、御社の◯◯業務はどのような流れで進められていますか? |
顧客 |
(実はまだ□□の手作業が多く、効率が悪い状況です) |
営業 |
ありがとうございます。理想としては、どのくらいの期間で△△を実現できると良いとお考えでしょうか? |
顧客 |
(本当は◇◇以内に仕組み化したいのですが、リソースが足りなくて…) |
営業 |
なるほど、課題構造整理をすると「□□の非効率」と「◇◇の制約」が大きなポイントになりそうですね。 |
このトークのポイントは、「現状」と「理想」の差分を相手の言葉で表現してもらうこと。
営業が解決策を押し付けるのではなく、相手が“自分ごと”として課題を再確認することで、商談の方向性が自然に定まっていきます。
決裁者に刺さる「ベネフィット提示」テンプレート
導入の瞬間に決裁者が知りたいのは「この投資でどれだけ成果が出るのか」という一点です。
数値と効果をシンプルに結びつけて伝えると、相手はすぐに意思決定の軸を持てます。
たとえば「◯◯ヶ月で△△のコスト削減」「◇◇%の工数短縮」など、即効性のあるメリットを提示することで説得力が高まります。
このとき大切なのは、御社の実績や他社事例を引き合いに出しつつ、相手が“自分ごと”としてイメージできる形で表現することです。
以下は、具体的に会話の流れを組み立てられるテンプレート例文です。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
御社の□□業務において、現在の年間コストはおよそ◯◯円と伺っていますが、当社の仕組みを導入いただくと△△円の削減が可能です。 |
顧客 |
(本当にそこまで削減できるのですか?) |
営業 |
はい、実際に◇◇社では導入後⬜︎⬜︎ヶ月で□□コストが約△△%下がりました。御社でも同等の成果が期待できます。 |
顧客 |
(短期間でその効果が見えるのは魅力的ですね。) |
営業 |
さらに□□の作業時間も削減できるので、社員の方々がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えられます。 |
このトークのポイントは、効果を「数字」と「期間」で具体化し、相手の頭の中に成功の映像を描かせることです。数字を交えた提示は決裁者にとって安心材料となり、“今決める理由”を自然に引き出せます。
競合との差を示す「差別化トーク」テンプレート
法人営業では「どこも同じでは?」という疑念を持たれる場面が少なくありません。
そこで重要になるのが、競合ではなく御社だからこそ提供できる独自の強みを短文で伝えることです。
単なる機能比較ではなく、「導入後の運用サポート」や「定着支援」など、相手が実際に価値を実感する場面に焦点を当てると効果的です。
「□□機能そのもの」ではなく「□□機能を御社がどう活用できるか」を描き出すことで、差別化は鮮明になります。
以下にすぐ使える会話テンプレートを示します。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
他社製品も□□機能を提供していますが、当社は導入後に△△回の定着支援セッションを実施しています。 |
顧客 |
(サポート内容が具体的にどう違うのですか?) |
営業 |
例えば◇◇社では導入直後に⬜︎⬜︎回の研修を行い、現場メンバー全員が□□機能を活用できる状態に仕上げました。 |
顧客 |
(現場での定着までフォローがあるのは安心ですね。) |
営業 |
その結果、□□業務の効率化が△△%進み、数ヶ月後には経営層も効果を実感されたと伺っています。 |
差別化の肝は「競合にはない導入後の体験」を具体的に語ることです。顧客の不安を解消し、「この会社なら任せられる」と感じてもらえる瞬間を作ることができます。
検討段階を進める「事例紹介」テンプレート
検討段階では、「他社も導入して成果が出ている」という安心感を与えることが効果的です。
お客さまは自社に当てはめてイメージできる具体例を求めています。
そのため事例紹介では、業界・課題・成果を短く区切って伝えることで理解が早まります。
また「◯◯ヶ月で△△改善」「◇◇%のコスト削減」のように時間軸と数値を組み合わせると説得力が増します。
実際のやり取りは、共感から具体事例提示、そして導入後の姿を描かせる流れがスムーズです。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
御社と近しい業界の□□社さまでは、導入から◯◯ヶ月で◇◇%の改善が見られました。 |
顧客 |
(それはどんな改善だったのですか?) |
営業 |
実際効果数値としては、△△の工数が⬜︎⬜︎時間削減され、担当者の残業が大幅に減りました。 |
顧客 |
(それは非常に参考になります。) |
営業 |
御社でも同じ仕組みを当てはめると、同様の成果が得られる可能性があります。 |
このトークのポイントは「他社事例を自社に置き換えられるかどうか」。
数値や期間を明示することで、お客さまは「自分たちも同じ未来が描ける」と納得しやすくなります。
意思決定を後押しする「クロージング」テンプレート
クロージングでは強引に迫るのではなく、「導入後の安心」を伝えることが大切です。
顧客の不安は「運用できるか」「成果が出るか」の2点に集約されます。
そこで、サポート体制や初期ステップを具体的に提示することで安心感が生まれます。
さらに「今始めるメリット」を短く添えると決断が後押しされやすくなります。
やり取りは、確認→不安解消→行動提案という流れが自然です。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
ご導入後は◯◯日以内に初期設定を完了し、△△サポート担当が常に伴走いたします。 |
顧客 |
(運用に手間がかかりそうで少し不安です。) |
営業 |
安心支援体制として、初月は週次で打合せを行い、実際の成果を一緒に確認できます。 |
顧客 |
(それなら安心できますね。) |
営業 |
では、御社のスケジュールに合わせて⬜︎⬜︎日から稼働できるよう準備いたしましょうか? |
このトークのポイントは「決断の障壁を一つずつ取り除く」こと。
顧客が不安を言語化した瞬間に、短く具体的に答えることで、自然な流れで意思決定に進みます。
想定問答を整理した「反論処理」テンプレート
営業の現場では、価格や導入効果に対する不安の声が必ず出てきます。
その場で正面からぶつかるのではなく、相手の言葉を一度受け止めてから、事例や数字を交えて再構成することで納得感が高まります。
「なるほど」という共感を挟みながら会話を進めることで、押し売り感を与えずに自然に次のステップへ進めることができます。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
ご懸念の「◯◯」について、もう少し詳しくお聞かせいただけますか? |
顧客 |
(正直△△のコストが高いと感じています) |
営業 |
なるほど承知しました。実際に他社さまでも同じご意見をいただきました。 |
顧客 |
(それでも効果が見えるまで時間がかかりそうです) |
営業 |
確かにご不安ですよね。ただ、◇◇ヶ月以内に⬜︎⬜︎の成果が出た事例がございます。 |
このように、反論を“壁”ではなく“会話を深めるきっかけ”として捉えることが、信頼関係づくりの近道になります。
導入後の安心感を伝える「フォローアップ」テンプレート
IT商材を導入いただいた後、顧客の一番の不安は「ちゃんと使いこなせるのか」という点にあります。
最初の定期フォローで「声をかけてもらえる安心感」を届けることが、長期利用と追加提案の土台になります。
単なる操作説明に終わらず、実際の利用シーンを引き出しながら「この先こうなっていく」という未来像を共有すると、自然に継続利用の意欲が高まります。
テンプレート例文
STEP |
例文 |
営業 |
ご利用開始から◇◇日経ちましたが、◯◯の操作でお困りの点はございませんか? |
顧客 |
(実は△△の機能をまだうまく使えていません) |
営業 |
ご安心くださいませ。すぐにオンラインで操作サポートをご案内いたします。 |
顧客 |
(助かります。早めに対応いただけるとありがたいです) |
営業 |
ありがとうございます。⬜︎⬜︎までに設定を完了できるよう、こちらで準備いたします。 |
このように、短い言葉で信頼を補強し、顧客が相談しやすい関係性を築くことが重要です。
エクセルでトークスクリプトを作成する3つのメリット
「フローチャート形式」で商談の流れを一目で把握できる
フローチャート形式でトークスクリプトを整理すると、商談の全体像をひと目で把握できるメリットがあります。
各分岐点ごとに「相手の反応」や「次の一手」を明確に描けるため、属人的になりがちなトークもチーム全体で共有しやすくなります。
さらに、想定質問やクロージングの流れを図で見える化することで、現場で迷わず対応できるのも大きな強みです。
以下に、フローチャート形式を取り入れるポイントを整理しました。
項目 |
メリット |
ベネフィット |
全体像の可視化 |
商談のプロセスを図で整理できる |
話の順序を迷わず進められる |
分岐点の明確化 |
相手の反応ごとに選択肢を設定できる |
想定外の質問にも即対応できる |
共有の容易さ |
チームで同じ資料を活用できる |
新人教育やロープレに活かせる |
このように、フローチャート形式は現場での判断スピードを高める武器になります。
特に法人営業の複雑な商談ほど効果が大きく、成果に直結しやすい仕組みになります。
「バージョン管理」で改善履歴を残せる
エクセルでバージョン管理を行うと、改善の履歴を時系列で残せるメリットがあります。
どのフレーズが刺さったのか、どの順序で伝えた方が響いたのかを検証しやすくなるため、常に最適化が可能です。
また、営業担当ごとのフィードバックを反映しやすく、チーム全体で「勝ちパターン」を磨き上げられるのも実用的な利点です。
以下に、バージョン管理を取り入れるポイントを整理しました。
項目 |
メリット |
ベネフィット |
改善履歴の蓄積 |
修正点を残せる |
成功パターンを再現できる |
比較検証 |
過去のスクリプトと照合できる |
効果的な表現を選びやすい |
チーム活用 |
全員が最新版を共有できる |
ノウハウが属人化しにくい |
このように、バージョン管理はトークを“進化させる仕組み”になります。
特に法人営業では改善の積み重ねが成果を左右するため、有効な手段といえます。
チーム全員が「同じシート」でリアルタイムに更新できる
同じエクセルシートを使うことで、全員が最新の情報を同時に確認できるのは大きなメリットです。
営業現場では「言い回し」や「切り返しトーク」が日々アップデートされますが、その内容を瞬時に共有できれば、商談の精度が高まります。
個別のファイル送受信に時間を取られることなく、誰がどの部分を更新したのかも履歴で把握できるため、トークの磨き込みがスピーディに進みます。
以下に、同一シートでのリアルタイム更新による要素を整理しました。
項目 |
メリット |
ベネフィット |
情報の一元管理 |
最新版が常に共有される |
商談前に迷わず最新のトークを確認できる |
更新スピード |
即時反映される |
改善内容をすぐ現場で活用できる |
可視化 |
誰が修正したか追跡可能 |
ノウハウの蓄積と共有が効率化する |
こういった仕組みがあれば、全員が同じ地図を持って営業活動を進められます。
結果として、組織全体の一体感と成果に直結していきます。
トークスクリプト7つの要素・エクセル編
「ペルソナ設定」で顧客像を明確にする
法人営業では、相手の姿が曖昧なまま提案をしても、価値は伝わりにくくなります。
そのために役立つのが「ペルソナ設定」です。
ポイントは、役職や業務課題、購買の決定プロセスまで具体的に整理すること。
より具体的には、決裁者が重視する指標や現場担当者の不満点を把握しておくと、商談の説得力が一気に高まります。
また、エクセルで整理することで、営業チーム全体が同じ顧客像を共有でき、提案の一貫性が保たれます。
項目 |
含めたい要素の例 |
基本情報 |
「役職」「年齢層」「所属部署」を入力する |
課題感 |
「現場の残業時間が多い」「コスト削減圧力が強い」と書く |
意思決定プロセス |
「上長承認が必須」「複数部署の合議で決定する」と記入する |
このように、顧客像を数字や言葉で整理すると、曖昧な会話が具体的な商談に変わります。
商談ゴールを「KGI・KPI」に落とし込む
営業活動が空回りしやすいのは、目標が抽象的だからです。
そこで有効なのが、商談のゴールを「KGI・KPI」に変換して整理する方法です。
ポイントは、最終成果(KGI)と、その手前の行動指標(KPI)を分けて設定すること。
より具体的には、成約金額や契約数をKGIに置き、初回アポ数や提案回数をKPIに置くと、日々の動きが成果に直結しやすくなります。
エクセルで数値管理することで、進捗が遅れている部分もすぐに特定できます。
項目 |
含めたい要素の例 |
KGI |
「年間契約額1億円」「新規顧客30社」と設定する |
KPI |
「週5件の新規アポ獲得」「月10件の提案提出」と数値化する |
検証 |
「アポ獲得率20%未満なら改善策を検討する」と明記する |
このように、ゴールを数値で分解しておくと、チーム全体が迷わず同じ方向に進めます。
相手に合わせた「会話パターン」を分岐で整理する
商談の現場では、相手の立場や温度感によって会話の進め方を切り替える必要があります。
そのために便利なのが「分岐型トークスクリプト」です。
ポイントは、反応が前向きなら深掘り質問に進み、慎重なら安心材料を先に提示し、冷淡なら短時間で要点を伝える順路を整理しておくこと。
これをエクセル上でフローチャートのようにまとめると、営業担当者が迷わず対応でき、組織全体の再現性も高まります。
項目 |
含めたい要素の例 |
前向き反応 |
「導入後に“具体的にどんな効果がありますか?”と聞かれたら、成果事例を提示する」 |
慎重反応 |
「“他社との違いは?”と聞かれたら、競合比較を簡潔に整理して伝える」 |
冷淡反応 |
「“時間がない”と言われたら、要点を90秒でまとめる」 |
このように、会話を分岐で整理すると、経験の浅い担当者でも現場で迷わず動けるようになります。
「ベネフィット」を冒頭で提示する
法人営業では、相手が最初に「この話は自分に関係があるか」を判断するスピードが非常に早いです。
だからこそ、冒頭で「導入によって得られるベネフィット」を短く提示することが効果的です。
ポイントは、機能ではなく成果を伝えること。つまり「操作が簡単です」ではなく「入力作業が月10時間削減できます」と言い切ることです。
このひと言があるかどうかで、相手の集中度は大きく変わります。
項目 |
含めたい要素の例 |
成果ベネフィット |
「“経費精算の工数を半減できる”と伝える」 |
金額ベネフィット |
「“年間で◯◯万円の削減が見込める”と提示する」 |
成長ベネフィット |
「“営業の商談数が1.5倍に増える”と伝える」 |
このように、最初の30秒でベネフィットを打ち出すと、相手が前のめりで聞いてくれる流れが生まれます。
一方的ではなく「傾聴の質問」を組み込む
法人営業では、自分のサービスを一方的に語ってしまうと、相手はすぐに距離を置いてしまいます。
より具体的には、相手の言葉を引き出す「傾聴の質問」を差し込むことが重要です。
ポイントは、決裁者が抱える業務課題や投資の優先順位を自然に語れる場をつくること。
質問を準備しておくと、会話が途切れずに相手の本音が表に出やすくなります。
項目 |
含めたい要素の例 |
導入質問 |
「直近で一番ご負担になっている業務はどんな内容でしょうか?」と聞く。 |
深掘り質問 |
「その課題を解決することで、どのくらい時間が浮くイメージでしょうか?」と聞く。 |
共感返し |
「同じ業界の企業でも同様の声が多いです」と共感を示す。 |
このように、相手が安心して話せる雰囲気をつくると、ニーズが自然に言語化されます。
「成功事例トーク」をデータで補強する
単なる成功事例の紹介だけでは説得力が弱く、相手の意思決定を動かしにくいことがあります。
より具体的には、数値や実績データを交えて語ることで、納得感と安心感が高まります。
ポイントは、相手企業の規模や状況に近いデータを示すこと。
「他社の成果」が「自社でも再現できる」とイメージできるかどうかが成否を分けます。
項目 |
含めたい要素の例 |
成功実績 |
「導入3か月で残業時間が25%削減しました」と伝える。 |
比較データ |
「同規模の企業平均と比べて、成果が2倍速く出ています」と補足する。 |
導入後の声 |
「現場から“もっと早く導入したかった”との声がありました」と紹介する。 |
このように、数字で裏付けた事例は、相手の納得を一層深めます。
直近商談で刺さったフレーズを含めて作成する
商談の現場では、相手の心に「ぐっと刺さる一言」を持っているかどうかで、空気が一気に変わります。
大事なのは、商品説明を並べるのではなく、相手の課題を代弁するような短いフレーズを自然に差し込むこと。
直近の商談で実際に反応が良かった言葉をエクセルで整理しておくと、同じ業界・同じ役職に出会った際にすぐ応用できます。
特に法人営業は決裁者との時間が短いため、最初の一言で「聞く価値がある」と思わせる準備が成果に直結します。
その一例です。
項目 |
含めたい要素の例 |
導入 |
「同業界で直近半年に導入した事例をお伝えする」と切り出す。 |
ヒアリング |
「今の仕組みで一番負担が大きい部分はどこかを伺う」とする。 |
提案 |
「初年度からコスト削減につながる数字を示す」と伝える。 |
このように、現場で実際に響いたフレーズを残しておくと、次の商談でも迷わず使える武器になります。
エクセルでトークスクリプトを作成する5つの手順
「目的」と「対象顧客」を明確にする
最初の一歩は「誰に」「何を伝えるか」を整理することです。
「目的」とは、この商談で相手にどう動いてほしいかを意味します。
ポイントは「ゴールを一文で表す」ことと「相手像を数字や属性で具体化する」ことです。
よくあるのは「誰でも使えるスクリプト」にしてしまい、結果的に誰にも響かないケースです。
STEP
① 今回の商談のゴールを「契約獲得」や「次回アポ設定」など一言で書く
② 対象顧客を「業種」「役職」「課題」などで分けて表にまとめる
③ 目的と対象を見比べて“ズレ”がないか確認する
具体的には、「中小企業の人事担当者に、採用効率化のデモ参加を促す」と書くだけで、スクリプト全体がぶれなくなります。
まずは一枚のシートに「誰に・何を・どうしてほしいか」を短く記してみてください。
商談の「フロー」をエクセル上で設計する
商談を成功に導くには、流れをあらかじめ設計しておくことが欠かせません。
「フロー」とは、挨拶からクロージングまでの“地図”のようなものです。
ポイントは「相手の感情の変化に合わせて段階を分ける」ことです。
よくあるのは「商品説明だけ長く、相手の話を聞く時間が抜ける」失敗です。
STEP
① 商談を「導入→課題共有→提案→質疑→クロージング」に区切る
② 各段階の目的を一言で書き出す
③ それぞれのステップに対応する質問例や話題をセルに入れる
④ 時間配分を横軸に置き、どこに重点を置くか見える化する
具体的には、「課題共有に10分」「提案に15分」と入力するだけで、商談中に迷いが減ります。
エクセルに流れを書き込むことで、まるで台本のように安心して進められます。
「想定問答」を分岐形式で整理する
商談では、相手の質問や反応に応じて答えを変える場面が多いです。
「想定問答」を分岐形式にするとは、相手の発言ごとに“分かれ道”を用意しておくことを指します。
ポイントは「Yes/Noや関心度の高低に応じて、返す答えを選べるように準備すること」です。
よくある間違いは、一問一答のリストにしてしまい、実際の会話の流れに対応できないケースです。
STEP
① 代表的な質問を書き出す
② それぞれに対して、肯定的・否定的な反応を想定する
③ 反応ごとに“次の提案”や“補足情報”を分岐させる
④ 分岐を矢印でつなぎ、流れを一目でわかる形にする
具体的には「価格は高いですね」と言われたら→「導入後の削減効果」で返す流れを組んでおくと、会話が止まりにくくなります。
一度、自分の商談を思い出しながら整理してみてください。
営業現場で「読み上げテスト」を行う
台本を作っても、実際に声に出すと違和感が出ることがあります。
「読み上げテスト」とは、作成したスクリプトを営業現場で声にして確認することを指します。
ポイントは「言葉が自然に口から出るか、相手に届くリズムかを確かめること」です。
よくある間違いは、頭の中だけで完成させてしまい、現場で言葉が詰まるケースです。
STEP
① スクリプトを声に出して読む
② 引っかかった言葉にマーカーをつける
③ 不自然な部分を、普段の話し言葉に直す
④ 相手役を立てて、ロールプレイで試す
具体的には「もしよろしければ〜」を「ちなみに〜」に変えるだけで、会話が軽く進みやすくなります。
まずは、ひとりで声に出して読んでみてください。
フィードバックを基に「改善サイクル」を回す
作成したスクリプトは、一度で完成するものではありません。
「改善サイクル」とは、商談で使った結果を振り返り、修正を加え続ける流れを指します。
ポイントは「感覚ではなく、具体的な発言例や反応を記録して見直すこと」です。
よくあるのは、修正を頭の中だけで済ませてしまい、実際の改善点が形にならないケースです。
STEP
① 商談後すぐに「うまく反応があった言葉」と「反応が弱かった言葉」をExcelに追記する
② 週単位で入力内容を見返し、傾向を探す
③ 改善点を一文単位で書き換え、次回の商談で試す
具体的には、「〇〇の説明にうなずきが多かった」と記録したら、その言葉を中心に強調パターンを作ると効果的です。
まずは小さな修正でもExcelに残し、次回に試してみてください。
エクセル以外のトークスクリプト7つの作成方法
Wordで会話原稿を整理する
Wordとは、営業トークの原稿を「一目でわかる形」に整理できる文章作成ソフトです。
下書きの段階から「話す順序」「強調ポイント」「切り返しフレーズ」を明確に分けて記録でき、読みやすさと再現性を高められます。
また、表や段組を活用すれば、質問と回答を対比形式で並べることができ、実際の会話シーンを想定した練習にも直結します。
さらにコメント機能を使えば、上司や同僚と内容をすり合わせながら修正できるため、実践的な営業スクリプトに仕上げやすいのが大きな利点です。
Wordの活用方法
- 「段落スタイルで話す順序」を整理するなどの構成ができる
- 「表形式で質問と回答」を整理するなどの比較ができる
- 「コメント共有で修正点」を議論するなどの改善ができる
このように、営業現場で即使える会話原稿を短時間で仕上げたい人に特におすすめです。
URL: https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/word
Googleスプレッドシートで共同編集する
Googleスプレッドシートとは、ウェブ上でリアルタイムに複数人が同時作業できる表計算ツールです。
営業トークスクリプトをチームで磨き上げる際、遠隔地でも即座に編集・共有できるのが強みです。
テンプレートも豊富で、トーク構成や顧客対応フローを視覚的に整理しやすいです。
Googleスプレッドシートの特徴
- 「リアルタイム共同編集」でチームの意見を即反映できる
- 「コメント機能」で個別フィードバックを付けられる
- 「テンプレート活用」でトーク構成を素早く整えられる
このように、離れていてもチーム全員でスクリプトを磨き上げたい営業リーダーに特におすすめです。
URL: https://www.google.com/sheets/about/
「PowerPoint」刺さるフレーズを可視化する
PowerPointとは、営業現場でトークスクリプトを「見える化」し、相手に直感的に伝えるためのプレゼンテーションツールです。
フレーズをスライドに落とし込み、図表やアニメーションで補強することで、商談の流れを整理しながら印象的に演出できます。
単なる資料作成にとどまらず、提案の「刺さり方」をコントロールできるのが強みです。
PowerPointの活用方法
- 「営業フレーズを図解化」して理解を促進できる
- 「アニメーション演出」で記憶に残す提案ができる
- 「テンプレート活用」で短時間に構成を仕上げられる
このように、相手の記憶に残るトークを武器にしたい営業担当者に最適です。
URL: https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/powerpoint
「Visio」でフローチャートを精緻化する
Visioとは、Microsoftが提供する作図専用ツールです。
営業トークスクリプトを構築する際、顧客へのヒアリング内容や提案フローをフローチャートで可視化できる。
複雑な分岐(YES/NOの応答や条件分け)も図形で整理し、誰でも理解できる形に落とし込める。
さらにExcel連携を使えば、実際の顧客データを組み込んだトークシナリオを自動生成できる。
Visioの活用方法
- 「営業プロセスの分岐」を図式化して再現できる
- 「顧客データと連携」して動的なトークフローを構築できる
- 「チーム共有」で新人教育やロープレに活用できる
このように、営業担当者が迷わず次の一言を選べるスクリプト作成に役立ちます。
URL: https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/visio/flowchart-software
「Cacoo」でオンライン作図と共有をもっとスムーズに
Cacooとは、オンラインで作図と共有ができるコラボレーションツールです。
営業トークスクリプトをマッピングし、誰がどのタイミングでどのフレーズを使うかを図示できる。
商談の進行手順を視覚化することで、営業チーム全体で統一感のある話法を確立できる。
さらに共同編集機能を使えば、現場からの改善フィードバックを即座に反映できる。
Cacooの活用方法
- 「トークフロー図」を作成して営業シナリオを共有できる
- 「共同編集機能」で現場の声を反映できる
- 「クラウド保存」でどこからでも参照できる
このように、チームでスクリプトを練り上げ、商談成功率を高めたい営業現場に最適です。
「専用SFAツール」と連携させる
専用SFAツールとは、営業活動の進捗や顧客情報を一元管理し、トークスクリプトを効果的に運用できる仕組みです。
顧客ごとの商談履歴や反応を即座に確認できるため、状況に応じた最適な会話設計が可能になります。
さらに、データ分析を通じて「どのトークが成果につながったか」を数値で把握できるため、改善サイクルを高速で回せます。
SFAツールの活用方法
- 「商談履歴」を蓄積して精度を高めることができる
- 「成功パターン」を抽出して横展開することができる
- 「進捗状況」を可視化して次の打ち手を考えることができる
このように、現場の感覚だけに頼らず、数字と記録をもとに会話を磨ける点がSFA連携の大きな強みです。
URL: https://www.salesforce.com/jp/products/sfa/overview/
「ChatGPT」で音声を文字起こしして改善する
ChatGPTとは、会話内容を音声から自動で文字起こしし、トークスクリプト改善に活用できるAIサービスです。
実際の商談をそのままテキスト化することで、営業マン自身では気づきにくい「言い回しの癖」や「説明の抜け漏れ」を発見できます。
また、顧客の質問や反応を分析し、次の商談に活かす具体的な改善点を提示できる点が大きな利点です。
ChatGPTの活用方法
- 「音声会話」を即座にテキスト化して確認することができる
- 「会話分析」を通じて改善点を抽出することができる
- 「成功トーク」を蓄積して再利用することができる
このように、毎回の商談を振り返り、スクリプトを自動で進化させられるのがChatGPTの魅力です。
URL: https://openai.com/chatgpt
営業のトークスクリプトテンプレート(エクセルでの)作成でお困りのことがあればスタジアムに無料で聞いてみよう!
「営業のトークスクリプトテンプレート(エクセルでの作成)を工夫しているのに成果が出ない」――そんな悩みを抱えていませんか?
せっかく時間をかけて台本を整えても、現場で思ったように活用できず、結局数字につながらないことはよくあります。
このまま独自で改善を繰り返しても、成果が出るまでに時間がかかり、チーム全体の士気も下がってしまうかもしれません。
そこで役立つのが、実際にIT・Web領域の営業現場で成果を出し続けてきたプロによるサポートです。
弊社スタジアムの営業代行サービスなら、テンプレートづくりの枠を超えて、商談設計から実行まで現場で使える形に落とし込みます。
営業組織の立ち上げや新規開拓営業の強化、営業リソース追加に向けたひとつの手段として、まずは一度、些細な悩みを無料で相談してみませんか?
※具体的にサービス導入を検討していない方もお気軽に。
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